ゲーム理論の教材と授業計画

ゲーム理論の入門科目 (ページ上部の「開講科目」メニュー参照) のための講義ノート:

一般公開動画:

上記の講義ノートの旧版 (代表的なもの):

非協力ゲーム理論以外で開発した教材

授業計画:「ゲーム理論: 補助教材」で学ぶための動画や文献

香川大学での開講科目の授業計画を以下に挙げる.三原の「補助教材」に沿って学ぶのに適した動画も (別の人が作ったものをふくめ) できるだけ挙げるようにした.その教材を使うかどうかにかかわらず,ゲーム理論を学ぶための参考例になるだろう.


授業計画主として神取 6–7 章および武藤 IV 章に沿って進め,三原の補助教材や他の書籍で補足する主要課題の解答を解説する時間も設ける (「試験対策用課題一覧」という文書を参照).課題は補助教材各章の最後付近のセクションにまとめられている (補助教材の目次を参照)

ゲーム理論: 補助教材 1-2章の授業計画

第1回 (2023年10月6日) から第5回 (11月10日) の授業計画


科目案内 (第1回)


1章 導入 (第1回)


2章 戦略形ゲーム (第1回-第5回)

      • 用語の和訳付き英語スライド yasuda1504micro8.pdf を Moodle コースページに置いてある (安田のサイトにあったもの).もっと英語で学びたい学生は,補助教材「はじめに」で紹介した Jehle and Reny (2011) あるいは Tadelis (2013) といったテキストの該当部分を拾い読みするだけでもためになるだろう.すでに日本語で理解した部分だけを拾って行くだけでも十分.
      • PowerPoint ふうの箇条書きスライドあるいは文章で書かれたテキストのどちらを教材として渡してもらいたいだろうか.講師としては無駄にスライドを増やしたくないため,そしてテキスト自体をじっくり読んでもらいたいためスライドを提供することは避けている.数学では高校時代「問題が解ければいいから」という理由で教科書をよく読んで来なかった学生が多いかもしれない.でも,大学の数学のテキストは,証明などじっくり読むに価する内容を持つものが多い.この授業で用いるテキストは数学というより経済学のものだが,じっくり読むに価するものを選んでいる.緻密で数学的な論理展開をしている割には読みやすいはずだ.



      • Iris は東洋系女性で親しみが湧くかもしれないけど,神取とは重点がずれる.なかなか国際的な授業が受けられてみなさんラッキーだなあとは思うが,おすすめの日本語動画があれば教えて.

ゲーム理論: 補助教材 3章の授業計画

6回 (2023年1117日) から第8回 (121日) の授業計画

3章 展開形ゲーム (第6回–第8回)

          • 計画で「50分」としたのは,神取のテキストから必要最小限をピックアップして意味が通るように再構成した講義での時間である.講義後に神取テキストをじっくりと読むことを想定していた.渡辺の動画では倍以上の時間をかけているが,解説が丁寧なぶん復習時間を減らせるはずだ.また後で問題解説2で三原の解説を聞くことになるだろうから,現段回では別の人による似た題材の解説を紹介した.
        • [参考] Matt Jackson, Yoav Shoham, and Kevin Leyton-Brown による Game Theory Online の展開形ゲームの週は参考に留めておく.この授業より数学的・形式的に展開形を扱う一方で,部分ゲーム完全均衡の解説はやや不十分である.

ゲーム理論: 補助教材 4章の授業計画

9回 (2023128日) から第12回 (2024年19日) の授業計画



4章 不完備情報ゲーム (第9回-第12回)







ゲーム理論: 補助教材 5章の授業計画

13回 (2024年1月19日) から第15回 (22日) の授業計画


5章 問題解説と「おわりに」(第13回-第15回)


この部分については (結構思いつきで書いていることもあって) 動画を作成する予定はない.代わりに試験対策のための「設問例」を列挙する.(数学科目としてはヘンな問題を含むため,そうするのが親切だろう.)



期末試験 (第16回) について


必読文献・参考文献

三原のゲーム理論科目の受講者には,必読文献および一部書籍の「識別コード」を与えた部分配布する.それらは下記「補助教材」の「はじめに」にも,公開分と非公開分に分類したうえで列挙している.入手方法は Moodle 上のコースページで説明する.書籍については,カッコ内に香川大学図書館中央館での請求記号と所蔵状況をしめした.その他の参考文献は「補助教材」のいくつかの節にある「読書案内」を参照のこと.


必読文献


ここには一部を必読とした文献の必読部分を挙げる.ものによってはその他の部分もふくめた案内書いた.これらは (三原による教材を除いて) ゲーム理論入門のための標準的書籍でもある.必読部分以外も参考にしてもらいたい.



参考文献





まずは「必読文献」に挙げたテキスト以外で,大学1年生がすぐに読み始められる入門レベルのものを挙げる.うち2冊はミクロ経済学のテキストであり,ゲーム理論のコンパクトな解説を載せている.混合戦略や不完備情報ゲームなどを省略しているものもあるので注意.



次に,上記テキストより若干レベルが高いものを挙げる.補助教材2.2節が容易に理解できるような数学が得意な学生は,このレベルから始めてもいいだろう.



より上級な書籍をふくむ厳選されたリストは,「補助教材」の「経済学を学ぶ方のための読書案内」を参照.



信頼性が高いサイトを挙げたが,講師自身は個々の動画をじゅうぶんに検討する余裕が無い場合がある.初学者視点から見て授業内容の理解に役立つ動画を見つけたら (あるいは作成したら),再生リストなどにまとめたうえで Moodle のフォーラムを通じて他の学生に紹介してもらいたい.




授業では均衡の求め方など技巧的な面に重点を置く.ゲーム理論的な思考ができるようになるため,あるいはゲーム理論の面白さをより深く分かるためには,以下に挙げたような「読みもの」を読むことを強く薦める.その際,授業で学んだ知識があることにより,そうでない場合とくらべて理解が格段に深まっているはずだ.