2019年度人工知能学会全国大会(JSAI 2019) オーガナイズドセッション「不動産とAI」は、不動産分野でのAI技術の最新の取り組みや課題を共有することで、不動産分野のAI適用の研究・開発活動の活性化につなげることを目的に、2017年、2018年に引き続き開催します。
現在、日本の家計部門の金融資産は約1700兆円ですが、一方で不動産がほとんどを占める非金融資産も約1000兆円に上ります。現在急速に進行中の少子高齢化に対処するためには、ストックとしての不動産の活用が欠かせません。しかし、不動産市場には可視化されていない情報が多く、資産の流動性の低さ、例えば「売りたいときに適切な価格で売るのが難しい」という問題があります。
IT化が遅れていた不動産市場においても、業務効率化の取り組みとともに、AI技術を活用しようという動きも非常に盛んになっています。売買双方にとって納得できる価格を推定するアルゴリズム、接客のチャットボットなどによる自動化、物件画像の深層学習による解析など、さまざまな取り組みが産学の双方で進められています。
不動産分野に関わるAI適用の研究はもちろんのこと、ビジネス領域での適用の取り組みに関する発表も歓迎いたします。皆さまの積極的なご投稿、ご参加をお待ちしております。
お知らせ
2019年9月30日
10月16日に大阪・吹田市で開催されるIEEE GCCE 2019国際オーガナイズドセッションのプログラムが公表されています。
IoT活用、間取り図解析など、不動産とAI(PropTech)の最先端の研究発表5件が行われます。ご関心をお持ちの方、ぜひご参加ください。
2019年6月5日
おかげさまをもちまして、盛況のうちにオーガナイズドセッションを開催することができました。約100名の方々にご参加いただき、濃密なディスカッションができたこと、深く御礼申し上げます。
関連セッションとして企画しているIEEE GCCE 2019国際オーガナイズドセッションの締切が再々延長されました。発表登録、および2ページのショートペーパーの提出ともに6月10日(月)です。まだ間に合いますので、ぜひご投稿ください!
2019年6月3日
いよいよ明日開催となりました。会場のキャパシティは80名以上ある見込みですが、全員にお座りいただけない可能性もございます。席を確保されたい方は、お早めにD会場にお越しいただくことをお勧めします。
2019年5月29日
昨年と同様、オーガナイズドセッション終了後に懇親会を企画しております! ご参加希望の方はこちらからお知らせください。締め切りました。
事前参加登録は5/18に締め切られました。当日参加受付についてはJSAI 2019のサイト上の情報をご参照ください(現金のみの受付となります)。
2019年5月9日
同趣旨の国際オーガナイズドセッションとして開催するIEEE GCCE 2019 OS-RET Consumer Electronics as Real Estate Tech (10月15日〜18日、大阪)の投稿締切が、5月27日に延長されました。
2ページのショートペーパーで投稿が可能ですので、この機会にぜひ投稿をご検討ください!
2019年4月15日
プログラム(招待講演1件、通常発表8件、本セッション関連発表2件)を公表しました!
4月24日(水)午後6時までに聴講参加申込をいただくと、割安な早期事前登録料金が適用されますので、ぜひお早めにお申し込みください。
2019年3月22日
本オーガナイズドセッションの開催日時が、6月4日(火)13:20〜17:00に確定いたしました。
来たる2019年10月15日(火)〜18日(金)に大阪で開催される情報家電に関する国際会議 IEEE GCCE 2019において、本オーガナイズドセッションと同趣旨の国際セッションを開催することになりました(投稿締切 5月7日)。
→ IEEE GCCE 2019 OS-RET Consumer Electronics as Real Estate Tech
ぜひご投稿、ご参加をご検討ください!
2019年3月15日
多数の発表申込をいただきまして、ありがとうございました。募集枠(8件)を上回る10件の発表申込をいただき、オーガナイザによる選考を経て、8件を選定させていただきました(残り2件については一般セッションでのご発表となります)。発表申込をいただいた方々には個別でご連絡を差し上げます。開催日時、プログラム案などの公表は4月中旬頃を予定しております。
招待講演企画を掲載しました。
聴講参加申込受付が開始されております。4月24日(水)午後6時までにお申し込みいただくと、割安な早期事前登録料金が適用されますので、ぜひお早めに申し込みください。
2019年2月15日
発表申込を締め切りました。
2019年1月15日
発表申込受付が開始されました。ご発表を希望の方は、2月8日午後2時までに、論文投稿募集ページよりご投稿ください。
2018年12月6日
Facebookページを開設するとともに、イベントページも作成いたしました。不動産におけるAI活用の取り組みにご関心をお持ちの周囲の方々に、ぜひ周知をお願いいたします!
2018年12月3日
ページを公開しました。発表申込期間は2019年1月15日(火)〜2月8日(金)午後2時(〆切厳守)となります。申込と同時に論文投稿が必要ですのでご注意ください。
開催概要
開催日程
2019年6月4日(火) 13:20-17:00
場所
朱鷺メッセ 新潟コンベンションセンター(新潟県新潟市中央区万代島6番1号)
D会場(301B 中会議室)
セッション趣旨
さまざまな産業分野においてテクノロジーが業界構造に変革をもたらしているが、ヒトの生活に密着した「住」の領域を扱う不動産業界においても、テクノロジーが広く浸透しつつある。世界中で不動産テックへの投資が盛んになる中、AIの応用にも関心が高まっており、不動産物件の推薦、チャットボットによる接客の省力化、画像認識、IoT、仮想現実(VR)・複合現実(MR)など、産学連携で多数の研究が進められている。一方で、不動産の購買プロセスの複雑さ、実世界の不動産の情報をどのように収集・取得するか、さらには宅地建物取引業法などによる規制など、AIの適用にあたって壁となるさまざまな問題も存在する。本オーガナイズドセッションでは、不動産分野でのAIの最新の取り組みや課題を俯瞰し、共有することによって、不動産分野のAI適用の研究・開発活動の活性化につなげることを狙う。
具体的には、以下に挙げるような(しかし以下に限定されない)テーマを扱う。
- 立地や建物の品質など、さまざまな要因によって左右される不動産の価格を適切に推定するAI。現時点で達成できている精度、不動産物件の売買双方をどのように納得させるか、ソーシャルメディア・クラウドソーシング・IoT(センサーデータ)の活用など。
- 不動産取引において大きなコストがかかっている「接客」を自動化するAI。適切なレコメンデーションやチャットボットなど。
- 不動産情報の品質の向上(不正な情報の検出や是正)や、個々の不動産物件特有の「魅力」のアピールにAIを適用する取り組み。不動産物件画像への深層学習(CNN)の適用など。
- 経済学、建築学、地理学、都市学など、不動産と密接に関連をもつ分野との連携。
招待講演企画
Recent Studies on Real Estate Tech in China (中国における不動産テックの最新事情)
Dr. Xiangyu Guo (Assistant Professor, Fanhai International School of Finance, Fudan University, Shanghai, China)
(郭 翔宇氏, 復旦大学泛海国際金融学院 助理教授)
6月4日(火)15:20-16:00 D会場(301B 中会議室)
With efforts to improve productivity through introduction of technologies in the real estate industry globally, progress in sharing of information and data by technologies is thriving in the Chinese market as well. This presentation shows the latest situations of the Real Estate Tech in China centering on real estate property price estimation.
プログラム
13:20-13:40 IoTセンシングによる不動産物件の断熱・防音性能評価
〇山崎 俊彦、大渕 友暉、林 遠(東京大学) 北垣 亮馬(北海道大学) 鳥海 哲史、林 幹久(株式会社フューチャースタンダード) 酒井 藍、芳賀 宣仁、野村 眞平、池本 洋一(株式会社リクルート住まいカンパニー)
13:40-14:00 IoTセンシングによる賃貸物件快適度推定のためのデータ収集
〇諏訪 博彦、大坪 淳、中村 優吾(奈良先端科学技術大学院大学) 野口 真史(株式会社LIFULL)
14:00-14:20 深層学習を用いた不動産画像の分類システムのビジネス適用
〇塚原 朋也、須藤 広大(株式会社ブレインパッド)
14:20-14:40 居住候補地発見支援のための鉄道経路探索システムの提案
〇菊池 圭祐(首都大学東京) 小林 賢一郎、橋本 武彦(株式会社GA technologies) 高間 康史(首都大学東京)
14:40-15:00 間取り図を用いた賃料予測モデルに関する一検討
〇服部 凌典、岡本 一志(電気通信大学) 柴田 淳司(産業技術大学院大学)
15:00-15:20 休憩
15:20-16:00 OS招待講演: 中国における不動産テックの最新事情
郭 翔宇氏(復旦大学)
16:00-16:20 戸建住宅価格における機械学習を用いた2段階推計モデル
〇高橋 佑典(富士通クラウドテクノロジーズ株式会社)
16:20-16:40 Web不動産データを用いた空物件が入居されるまでの期間に関するデータ特性を考慮した統計モデリング
〇渡邊 隼史(金沢大学) 一藤 裕(長崎大学) 鈴木 雅人(UDアセットバリュエーション) 山下 智志(統計数理研究所)
16:40-17:00 AI活用による不動産分野のUX革新の取り組み
清田 陽司、〇椎橋 怜史、二宮 健、横山 貴央、塙 拓朗、衛藤 剛史、横山 明子、菊地 慧、小林 武蔵、亀田 朱音、瀧川 和樹、齋藤 裕介、花多山 和志(株式会社LIFULL)
本セッション関連発表
一般セッション 1I2-J-5 Webインテリジェンス
6月4日(火)13:20-15:00 I会場(306+307 小会議室)
14:00-14:20 ソーシャルメディアからの印象抽出に基づく類似エリア判定手法の提案
〇高間 康史、坂元 陽亮(首都大学東京) 小林 賢一郎、橋本 武彦(株式会社GA technologies)
一般セッション 3N4-J-10 画像・音声
6月6日(木)15:50-16:50 N会場(1F 展示ホール右奥)
16:30-16:50 深層学習を用いた不動産間取り図のグラフ化と物件検索への応用
〇山田 万太郎、汪 雪婷、山崎 俊彦、相澤 清晴(東京大学)
発表・参加募集
大会参加申込
5月22日(水)午後6時までに、JSAI 2019のWebサイトよりお申し込みください。現地での登録も可能ですが、受付の混雑を避けるため、事前参加お申し込みをお勧めします。なお、4月24日(水)午後6時までにお申し込みいただくと、割安な早期事前登録料金が適用されます。
参加費については論文投稿募集ページをご覧ください。
当日の参加受付についてはJSAI 2019のサイト上の情報をご参照ください。
発表申込・原稿提出
2019年1月15日(火)〜2月8日(金)2月15日(金)午後2時(〆切厳守)の受付期間中に、JSAI 2019 Webサイトの論文投稿募集ページよりお申し込みください。JSAI 2018より、発表申込時に原稿もあわせてご提出いただくことになっておりますので、ご注意ください。ページ数は2ページ(約4,000字相当)で、希望により4ページまで執筆可能です。詳しくはJSAI 2019 Webサイトの執筆案内をご覧ください。
発表希望セッションとして「OS-10: 不動産とAI」を必ずご指定ください。発表申込は大会全体を通じて発表者お一人あたり1件のみとなります。
採択通知
2019年4月上旬までにプログラム委員会より通知されます。発表申込件数が発表枠数を超過した場合は、オーガナイザの判断により一般セッションでのご発表となることがございますので、ご了承ください。
オーガナイザ
清田 陽司(株式会社LIFULL AI戦略室 / 東京大学 空間情報科学研究センター)
諏訪 博彦(奈良先端科学技術大学院大学 / 理化学研究所 革新知能統合研究センター)
清水 千弘(東京大学 空間情報科学研究センター / 日本大学 スポーツ科学部)
橋本 武彦(株式会社GA technologies AI戦略室 / 電気通信大学 産学官連携推進センター)
問い合わせ先: realestate-ai@googlegroups.com
リンク集
- 「不動産とAI」Facebookページ
- 人工知能学会誌 2017年7月号 特集「不動産とAI」
- 人工知能学会誌 2018年9月号 私のブックマーク「不動産と人工知能」
- 第15回情報科学技術フォーラム(FIT 2016)イベント企画「Real Estate Tech:不動産×IT ~ITが拓く不動産の未来~」(2016年9月8日、富山大学)
- 第16回情報科学技術フォーラム(FIT 2017)イベント企画「不動産テック ~不動産×AIが拓く不動産の未来~」(2017年9月14日、東京大学本郷キャンパス)
- 国際ワークショップ Multimedia for RETech 2018(ACM ICMR 2018、横浜市)
- 国際オーガナイズドセッション Consumer Electronics as Real Estate Tech(IEEE GCCE 2019、大阪府豊中市)