PETER SERKIN
「メシアン 幼児イエスに注ぐ20のまなざし」
聞くのに緊張を強いるのですが、同時にイノセンスも感じるピアノ曲です。調性やリズムから真の意味で、自由であり非常にダイナミックであると思います。 録音しているピアニストも何人かいますが、ロックもクラシックも聞いてきた世代であろう、ピーター・ゼルキンの若さと勢いを感じるこの演奏が好みです。
Tethered Moon
「Tethered Moon」
大学生ぐらいのときに聞いて、最初は全然分からなかったのと菊地雅章のうめき声に驚いたものです。他にも名盤が何枚かあるグループですが、一番好きなのはこのアルバム。リズム感と音、その選び方が良くて何回も聞いてしまいます。特に、You're my everithingとmisteriosoがお気に入りです。
Simon & Garfunkel
「若き緑の日々 ニュー・ベスト」
小学五年の頃に父親が買ってきたもので、いまだに聞けば聞くほど味がある曲たちです。子供のときに意味の分からなかった歌詞も分かってきたり、色々なことを教わった気がします。Hazy shades of winterの次にCeciliaが入っている曲順のせいか、Hazy shades of winterをラジオなどで聞いたりすると、どうしても次にCeciliaの軽快なリズムを聞きたくなります。
The Amorphous Androgynous
「The Isness」
Drum N'Bassをリアルタイムで体験していたのですが、好きな盤やDJは好みがわかれます。当時はWipeoutというレーシングゲームがあって、これ系の音楽がサントラになっていました。その中でも異彩を放っていた、Future Sound of Lndonが好きでした。弟がシングル音源を見つけてきて、それを聞いていたのも覚えています。これはFuture Sound of Londonの別名義の盤なのですが、サンプリングで生楽器が増えていることが特長です。そして一つのアルバムとして、音として聞く感じです。Divinityなど正直、曲としての完成度はそれほどでもないと思うのですが中毒性があります。風景を見たときに、なんとなく聞こえてくる音というのはこんな感じなのかなと想像します。
King Crimson
「B'boom - Live in Argentina」
King Crimsonのライブ盤は山ほどありますが、一番好きなのはこれです。アルバムは良くてもライブを聞くと、うーん?というバンドもある中、King Crimsonのライブのダイナミクスはほんとに素晴らしくて凶暴性すら感じます。ここのLark's tongues in aspic part2のAdrian Blewのカッティングとダブルベース、ダブルドラムのアンサンブルの絡み方、音が一番好きです。あとは単純に、Thrakを出したころがリアルタイムで聞いていたのでその思い出補正もあります。
The The
「DUSK」
これ以降はあまり積極的にオリジナルアルバムを出さなくなってしまったThe Theですが、このアルバムの完成度が高すぎたのかもしれないと思ってたら、なんと24年ぶりに新譜が出ました。人生色々あるものです。このアルバムでは曲調はどれも割と鬱っぽいですが実は自分を励ます曲が多い。高校生のときに歌詞カード見ながら聞いたのが懐しいですが、最近はダウンロードがメインなのでこういう体験もこれからは共有出来無さそうです。これをI君に貸したけど、全然刺さらなかったようでがっかりしたのも思い出深い。ZI:KILLのTUSKさんも、このアルバムがお気に入りというのを当時見て驚きました。
Vladimir Ashkenazy
「ショパン バラード&スケルツォ (全曲)」
ピアノの習っていたときにショパンの曲をやることになり、それで買ってきたCDです。ワルツや夜想曲、即興曲あたりが、とっかかりにいいのかと思います。バラードとスケルツォも聞いたほうがいいよ、と先生に教わってそれで目についたアシュケナージ盤を、伊勢佐木町で友人と一緒に買ったのを覚えています。先生には、このセレクトは褒められました。当時はダンタイソンがショパンコンクールで優勝して久しく、薦められたのですがあまりピンと来ず、結局一番聞いているのはこの音源です。バラード第一番の最後のカデンツ部分を聞くと、今も熱い気持ちになります。
Kenny Wheeler
「Gnu High」
いわゆるビバップにそれほど興味があるわけではない自分にとって、ジャズの好みはECMのものが多いです。ここでのキースのような自由奔放さがジャズだな、と最初に聞いたときは思ったのですが、実はそんなことはなかったという。タイトルのHeyokeはLeadsheetにすると、36小節なのに20分超えの演奏。3拍子なのか4拍子なのか、はっきりしない箇所も多い。こういう曖昧さが好きです。セッションで、この曲は絶対やらないと思うので、馴染みのメンバーでこういうのをやる活動を長く続けたいなとも思っています。
Primus
「Suck on this」
自分にとってのベースヒーローは、中学生のときに出会ってからずっとレス・クレイプールです。レスのように、弾きながら歌う人は他に居ないです。ただ自分でこうやりたい、とはあまり思わなかったのですが。この音源はメンバーは加入したて、海賊版みたいな音質なのだけど非常に熱い演奏で三位一体感がすごい。他のアルバムも粒揃いなのですが、一枚選ぶとなればこれです。