第3分科会
「弥生時代後期~古墳時代前期の土器の変化と各地の併行関係」
「弥生時代後期~古墳時代前期の土器の変化と各地の併行関係」
【第3分科会】
テーマ :「弥生時代後期~古墳時代前期の土器の変化と各地の併行関係」
日 時 :10月25(土)・26日(日)
場 所 :10月25日(土) 新潟市民プラザホール
10月26日(日) 新潟医療福祉大学 第2講義棟Q202教室 アクセス
※他の分科会と異なり、第3分科会は25日にも発表があります
1993年日本考古学協会新潟大会で、甘粕 健氏を代表とする実行委員会のもとに開催された「東日本における古墳出現課程の再検討」。集落、墳墓の変遷から標題の検討にあたり、共通の時間軸となるよう北陸南西部の漆町編年と東海・尾張の廻間編年という土器編年を基軸に設定された、いわゆる「新潟シンポ編年」。そのインパクトは大きく、その後に開催された東日本における古墳出現期のシンポジウムでは、前方後円墳集成編年とともに、各地域の併行関係で微妙なズレを含みつつ新潟シンポ編年が併用される期間が続いた。
新潟シンポ編年の設定から30年余りが経過し、その間の発掘調査によって資料は着実に累積された。しかし、新たな資料を踏まえた地域での編年や各地域との併行関係の追求は、特に東日本では活発とは言い難く、時間軸として機能しているかさえ疑われる編年も見受けられる。一方で、1990年代から蓄積された土鍋のスス・コゲの観察や、飲食器との関連の追求により土器の機能を追求する研究が進んでいるが、十分な広がりを見せていない。
土器の編年や画期と地域性から当時の社会の変化を語ることはできないのか。未だ東日本の一部で共通言語となっている新潟シンポ編年を蓄積した資料から改めて問い直し、東北~畿内までの広域編年を確立するとともに、土器の変化から社会の変化を読み取れるかの足がかりとしたい。土器の機能研究をわずかに含め、改めて土器研究の可能性を考えたい。東日本古墳確立期土器検討会と古墳出現期土器研究会で各地の土器研究に取り組んでいる方々を中心に、各地域の土器編年を改めて提示いただいて併行関係を追求する。2024年11月に東日本古墳確立期土器検討会が開催した「東日本における土器からみた古墳社会の確立」の続編とも考えている。
10月25日(土)
16:20~16:50 趣旨説明 ・弥生時代後期~古墳時代中期の土器の変遷と社会
滝沢規朗(新潟県観光文化スポーツ部文化課世界遺産室)
16:50~17:20 弥生時代後期~古墳時代の食事具の変遷
小林正史(金沢大学古代文明・文化資源学研究所・客員教授)
10月26日(日)
9:00~ 9:20 東北南部の東北系
野田豊文(村上市縄文の里・朝日)
9:20~ 9:45 東北南部 ・会津
青山博樹(公益財団法人福島県文化振興財団)・神林幸太朗(公益財団法人福島県文化振興財団)
9:45~10:10 北陸北東部 ・越後平野
相田泰臣(新潟市文化スポーツ部歴史文化課)
10:10~10:35 北陸南西部 ・加賀
中江隆英(白山市観光文化スポーツ部文化課)・安中哲徳(公益財団法人石川県埋蔵文化財センター)
10:35~10:50 (休憩)
10:50~11:15 関東北部・上野
深沢敦仁(群馬県地域創生部文化財保護課)
11:15~11:40 関東南部 ・上総
小橋健司(市原市埋蔵文化財調査センター)
11:40~12:05 東海 ・濃尾平野
早野浩二(公益財団法人愛知県教育・スポーツ振興財団愛知県埋蔵文化財センター)
12:05~13:30 (昼食休憩)
13:30~13:55 近畿北部 ・近江
中居和志(京都府教育委員会文化財保護課)
13:55~14:20 近畿北部 ・丹後 ・丹波
桐井理揮(公益財団法人京都府埋蔵文化財調査研究センター)
14:20~14:45 近畿 ・中河内
市村慎太郎(公益財団法人大阪府文化財センター)
14:45~15:00 (休憩)
15:05~16:30 討論
進行:森岡秀人(奈良県立橿原考古学研究所)・滝沢規朗