第𝟙𝟛期

定期公演「もしも翌桧教会の男子職員がドラキュラだったら?

あらすじ

時は19世紀。 所はロンドン。

悪の帝王・ドラキュラは、清く美しい令嬢キャロラインの血を吸い、ドラキュラ化し、共にドラキュラ帝国を打ち立てようとしたが、太陽の光を浴びて、灰と化してしまった。ドラキュラが目覚めたのは、現代、それも日本の片田舎の教会だった。この教会では、恵まれない子どもたちを引き取り養っていた。その子どもたちを世話していたのが今日子。キャロラインと うりふたつの娘だった。ドラキュラは今日子を狙った。しかし、ようとして成功を収めることは出来なかった。教会は問題を抱えていた。老朽化のために建て直しを迫られていたのだ。建て直さなければ、子どもたちを手放さなければならなくなる。しかし、そんなお金はない。この窮状を打開するためにコンサートを開こうと今日子が提案した。子どもたちは、大の歌好き踊り好き。一方、トマトジュースなどでしのいでいたドラキュラだったが、やはり、人の血でなければ癒されない。そんな中、理想的なアルバイトが見つかった。病院の夜警だった。夜警をしながら、病院が貯蔵している血液を盗み飲んでいたところをお掃除おばさんに発見されてしまった。

「すわ、現代にドラキュラ現る!」

日本中が大騒ぎ。特別科学捜査班が出動した。そんな騒ぎをよそに、いつしか今日子を愛するようになっていたドラキュラは、愛と自分のDNAとの間で煩悶していた。ドラキュラ包囲網が迫ってくる。そして、コンサートの日が迫ってくる。