日本菌学会第66回大会・公開講演会
「きのこ・菌類をめぐる期待・幻想・誤解」
きのこやカビ,酵母などの菌類は,食品や薬などに応用され,また生態系の中で様々な生き物と関係をもっていることから,多くの人たちの知的好奇心をくすぐる存在です.でも,学校の教科書には菌類に関する記述は極めて限られています.そして,昆虫や植物以上に,菌類やきのこについて質問や相談できる場所は限られてしまいます.その一方,健康食品から環境浄化まで,科学的な効果が疑問な菌類に関する商品や情報も巷にあふれています.
日本菌学会は「菌学の発展及び普及の推進に関する事業を行い,もって社会の発展に寄与すること」を目的に活動しています.私達はこのような状況にどのように対処していけばよいのでしょうか.科学的に積み重ねられてきた菌学に関する知識を,社会の中に広げていくための方法をいくつかの事例を通して考えていきたいと思います.
日時 2022年8月20日(土)15時〜17時30分
(右のQRコードでもアクセスできます)
趣旨説明
「きのこ:食欲の前に知的好奇心を」 佐久間大輔(大阪市立自然史博物館)
「カビ:過度に嫌わず正しく管理を」 浜田信夫(大阪市立自然史博物館)
「変形菌:魅力を科学につなげるために」 川上新一(和歌山県立自然博物館)
「食用菌:期待を背負いつつ地道な研究」 山中高史(森林総合研究所)
「つたえる・ひろめる:テレビ番組とサイエンスコミュニケーション」
村松 秀(近畿大学)
総合討論
進行 佐久間大輔