毎年開催されているミヤマシジミ研究会の研究報告会が大芝高原にて開かれ、ミヤマシジミ里の会からは事務局の2人が里の会の発足や活動内容について発表してきました。オンラインの参加も含めると10以上の団体の関係者が一堂に会し、ミヤマシジミの保全活動や里山の整備、小学生への普及啓発などについて意見交換を行いました。里の会はまだ出来て間もない組織なので、信州で活動する方々と協力して盛り上げていきたいですね。
ミヤマシジミ研究会 研究報告会のポスター
里の会事務局からの発表。短い発表時間でしたが、しっかり里の会をアピールしてきました。
来年の植栽活動のために、コマツナギなどの在来野草のタネを集めました。寒空の下、14人の会員の皆さんが集まり、ミヤマシジミの生息地を4か所めぐりました。何度もトイレに行きたくなるような極寒でしたが、計2時間タネ採集に精を出し、まだ咲いているリンドウの花を最後に愛でて解散となりました。皆さん、来年もどうぞよろしくお願いいたします!来春には本格的に育苗スタートです。
マスクと消毒をして距離を開けての開会式です。寒空ですが良い天気です。
各自、車で移動。車の停めやすい場所で一目散にタネを集めます。1か所だけで、タネの入った鞘で袋がいっぱいになりました。
タネ採取中にミヤマシジミの越冬卵を発見!とても小さな卵を見つける会員の皆さんの観察眼に脱帽です。
4か所目、最後の生息地です。茶色くなった土手ではリンドウの花が綺麗に映えます。今では珍しくなった在来野草が農地の脇に残っていることに皆さん感嘆していました。
飯島町役場で2日間開催されたいいちゃん文化祭にて、ミヤマシジミの生態について地域の方に知ってもらうために写真や動画、標本を展示してきました。文化祭には小中学生も多く訪れており、ミヤマシジミの展示にも関心を持ってくれていました。ミヤマシジミの保全活動にも関心を持ってもらい、会に入ってくれるようにこれからも普及啓発を行っていきます。
ミヤマシジミ展示コーナー。会場に入ってすぐの場所で展示させてもらえました。
ミヤマシジミの立体標本。見よう見まねで作ってみましたが、評判はいかがだったのでしょうか。この標本は再導入用に飼育した個体で作成しました。
ミヤマシジミ里の会が10月10日に運営方針検討会と兼ねて発足会を執り行いました。オンラインを含めて20人が参加されました。当日に会の名称は決まらなかったので、後日会員の多数決で「ミヤマシジミ里の会」が選ばれました。会の名称や役決めの他、会の目標や活動内容についても熱く議論がなされ、様々なアイデアを共有できました。話し合われた内容を少しずつ達成していけるよう里の会一丸となって頑張っていきましょう!
2時間ほどの会が終わった後は、飯島町文化館の敷地内にコマツナギの苗の植栽を行いました。これが会としての最初の活動になります。この場所で数年後ミヤマシジミが暮らしていけるといいですね。今後はミヤマシジミが暮らせる環境を維持しつつも少しずつ増やしていけるように取り組んでいきます。
発足会について長野日報に取り上げてもらいました。
コマツナギの植栽中。しっかり水もあげたので、どうか厳しい冬を乗り切ってほしい!
最後にみんなで写真撮影。これからが保全活動の始まりです。
保全組織の立ち上げに先立ち、まずはミヤマシジミについて知ろうということで、成虫の観察会を開催しました。9月中旬と言えば、ミヤマシジミの3世代目が真っ盛りの時期。とはいえ他のシジミチョウもチラチラと飛んでいます。参加者の皆さんは捕虫網を右手に、お手製の図鑑を左手に持ち、目の前にいる蝶は何という種なのかについて調べたり聞いたりしつつ、現場で学ぶ良い機会になったのではないでしょうか。ミヤマシジミの生息地2か所と再導入地1か所をまわり、ミヤマシジミがどのような環境に暮らしているのかについても肌で感じられたのではないかと思います。こうした機会をきっかけに普段の生活の中でも様々な生き物に目が行くようになっていただけると嬉しいです。
低い草丈のところにミヤマシジミは多くいます。幼虫もまだいる時期なのでコマツナギを踏まないようにそーっと観察しています。
リンゴ農家の那須野さんが美味しいリンゴの差し入れをしてくれました。みなさん「蝶よりリンゴ」にはならずに観察に没頭しています。
再導入実験を行っている場所で観察。狭い範囲で多くの蝶が暮らすのは難しく、あまり蝶を見られませんでした。