さ行

<沢>主に沢登りで使っている用語です。

<KUWV>京大ワンゲル内において特別な意味で用いられている用語です。

ザイル

<沢>(独:Seil)登山用ロープ。登攀のときやアプザイレンのときに使う。英語ではclimbing rope。

ザイルダウン

<沢>ザイルを下へ投げること。トップロープやアプザイレンの前に行なう。投げる前にはちゃんと下に声をかける。

左岸 さがん

河川で、上流から下流を見たときの左側の岸。つまり、沢登り中の右手の岸。⇔右岸

ザック

荷物を入れて背負う鞄のこと。京大ワンゲルでは主に60~80リットルのザックを使っている。大きいので電車に乗っているときなど目立つ。大は小を兼ねる!

ザックカバー

雨などのときザックとその中身が濡れないようにつけるカバー。ヤブでは穴があくことも。

サバイバル

<KUWV>昔行われていたワンゲルの活動の一つ。(ほぼ)無人島などに行き、現地できのこ、山菜、魚などを採って調理して食べる。米だけは持っていく。らしい。

サバイバルシート

レスキューシートとも。アルミの膜を表面に貼ったポリエステル製の薄いシート。断熱効果が高く、ビバーク時にはこれにくるまったりかぶったりする。

サブザック

ピストンのときに荷物を入れるための小さなザック。折りたためるものが主流。

ザレ

山の斜面で崩壊などによって砂や細かい石で覆われているのを「ザレている」という。歩きにくい。Cf:ガレ

 さわ

①尾根と尾根の間で、水が流れているところ。関東では○○沢、関西では△△谷、と名づけることが多い。

②沢面のLINEグループ名。同名のものが2つある。

沢靴 さわぐつ

<沢>沢を歩くときにはく靴。渓流シューズや渓流タビがある。

沢装備 さわそうび

<沢>沢中で着ける装備。ヘルメット、ハーネス、沢靴、スリング、カラビナなど。

沢登り さわのぼり

沢を登ること。登山道の無い沢を遡行する、山行形態の一種。滝の登攀や泳ぎなどのたくさんの楽しい要素がある。

沢メン さわめん

<KUWV>沢のパーティーに所属しているメンバー、または面子のこと。ゆえに沢面とも書く。

山岳保険 さんがくほけん

傷害保険の一種で、登山中のケガ、捜索費用、ヘリコプターの費用などを補償する。京大ワンゲルでは部員に山岳保険の加入を義務付けている。

山行 さんこう

山で活動を行うすること。

残置 ざんち

→ デポ

残置支点 ざんちしてん

<沢>残されているボルトやハーケン等の支点。腐食していたりして信用がおけない物が多い。強度を確かめてから使う。

残置スリング ざんちすりんぐ

<沢>懸垂下降などの支点のために残されたスリング。あまり信用してはいけない。

残置ロープ ざんちろーぷ

誰かが使用して、または設置して残っているロープ。ちゃんと強度を確認してから使う。

三点支持 さんてんしじ

岩の登り方の基本中の基本。両手両足の四点のうち、常に三点を固定して一点だけを動かして上る。クライムダウンのときも使う。三点確保とも言う。

三役 さんやく

<KUWV>ワンゲルにおける役職のうち、部長、議長、副部長を指す。

支尾根 しおね

<KUWV>大きな尾根から分かれていく、小さな尾根。

地下足袋 じかたび

<沢>岩登りの際に用いる、靴底にゴム板のついた親指の分かれた履物。岩登りを地下足袋で行うのは、京大の伝統(?)と言われている。大原の金毘羅山で、地下足袋で岩登りをする集団を見かけたら京大の山岳部、探検部、ワンゲルのいずれかと思ってまず間違いなかろう。また、沢でわらじを使うときはこれとセットになる。 

時速○○メートル じそく○○めーとる

<沢><KUWV>ヤブの濃さを表す一つの指標。標準的ヤブでは、時速およそ400mの速さで進めるとされている。しかし、知床のハイマツ帯ではコース取りによっては恐怖の時速100mしか出ないこともあるという。かと思えば、北山の幻のヤブでは時速2000mとほぼ普通の山道並のスピードが出てしまってトレーニングにならないので、わざとブッシュに突っ込んで歩く「自主ヤブ」になることもある。 

磁北線 じほくせん

コンパスが示す北向きの線。コンパスは地磁気に従うのだが、地図上に示される北と磁北は微妙にずれており、地図に磁北線を書き込むと、読図がより正確になる。ずれは場所によって異なり、関西ではおよそ6~7度西へずれている。

島メン しまめん

<KUWV>ワンゲルに伝えられる伝説の存在。かつては縦走、沢に並んで活動していたようだ。ボートを駆使して遍く島を渡る姿はまさに渡り鳥。現在は見る陰もないが、一部は密かに復活の時を狙っている……らしい。

縦走 じゅうそう

縦走登山のこと。登山の一形態。山頂から山頂へと稜線上を歩く。次々とピークを制覇していく楽しみがある。

縦走メン じゅうそうめん

<KUWV>縦走のパーティーに所属しているメンバー、または面子のこと。ゆえに縦走面とも書く。

十種雲形 じゅっしゅうんけい

雲の形の分類。知識があると観天望気の際に便利。

上層雲:巻雲(すじぐも)・巻積雲(うろこぐも)・巻層雲(うすぐも)
中層雲:高積雲(ひつじぐも)・高層雲(おぼろぐも)
下層雲:層積雲(うねぐも)・層雲(きりぐも)・積雲(わたぐも)・積乱雲(にゅうどうぐも)

シュラフカバー

シュラフは防水性が無く、濡れると一気に性能が落ちるので、防水性のあるシュラフカバーを併用することもある。

シュラフ

(独:Schlaufsack)寝袋のこと。山用品の中では高価な部類に入る。

紹介 しょうかい

<KUWV>部の山行(PW、予備合宿、合宿)の計画を役員会に紹介する場。地形図やレジュメのチェックをしたり、計画に問題が無いか議論する。次週以降の「審議」を通して初めて山行に行く。

食当 しょくとう

<KUWV>パーティの役職の一つで、食事当番。食料、鍋などを持つ。山行中の献立を決めるという、ある意味で最も重要な仕事を担っており、食当に恵まれたパーティは楽しい山行ができる。食当たりではない。

食補 しょくほ

<KUWV>パーティーの役職の一つ。食当補助の略。特に就くべき役職が無い場合は、食補か装補になる。

ショルダー しょるだー

<沢>ショルダー登攀のこと。メンバーの肩を借りて登る。

白神山地 しらかみさんち

沢メンの合宿地の一つ。1993年に世界自然遺産に登録された。ブナの天然林が美しく、イワナもいっぱい。

知床 しれとこ

沢メンの合宿地の一つ。2005年に世界自然遺産に登録された。山行のメインはヤブ漕ぎになる。

新歓 しんかん

①新入生勧誘活動

②新入部員歓迎活動

新歓コンパ しんかんこんぱ

<KUWV>毎年5月にワンゲル小屋で行われる、新入生歓迎のためのコンパ。キャンプファイヤーや、飲み会などを行う。(理想)

新歓PW しんかんぱーわん

<KUWV>例年4~5月に新入生勧誘目的でおこなわれるPW。京大ワンゲルでどのように山に行っているのか新入生に知ってもらういい機会でもある。

新歓ハイク しんかんはいく

<KUWV>新歓活動の一環として行われる日帰りハイキング。

審議 しんぎ

<KUWV>役員会で、前週までに紹介された部の山行(PW、予備合宿、合宿)に行ってよいか最終判断を下す場。不適当と認められた場合、計画を直して再審議を行う場合が多い。再審議をしたときにはシーズンが変わっており審議不承認となったことも。

スーパーサブ

<KUWV>レベルの高い上級生がパーティーに入る際、特に役職が無い場合に設置される役職。

スーパーネイチャー

<KUWV>自然のダイナミズムあふれる地形や環境のこと。屋久島の宮之浦港入り口にある碑文「超自然 スーパーネイチャー屋久島」からの引用。初出は17年度の小楊枝川遡行か。

スタンス

岩を登るときの、足場のこと。またはその足の置き方。

スパッツ

足首周りを覆うことができる装備。登山靴の中に雨水や雪、泥やヒルが入ってくるのを防ぐことができ、あったら何かと便利。

スメアリング

<沢>足の置き方のテクニックの一つ。靴を岩壁にこすりつけるように置く。スラブなどで使う。

スメール

<KUWV><沢>

①三重県松坂市にある「森のホテル スメール」のこと。台高の沢へ行くときはここの温泉によくお世話になる。

②時間ないしは距離の単位。ボックスから①までを「1スメール」とする。だいたい3時間ないしは3時間で行ける距離のこと。

スラブ

<沢>一枚岩のこと。主に、なだらかで凹凸の少ないもの。東北の沢では両岸から川床までスラブになっている箇所がしばしばある。ひとたび足を滑らせればどうなるのかは推して知るべし。

スリング

<沢>(独:Schlinge)輪状になったロープ。また、幅の広いテープ・スリングもある。支点と支点や、支点とハーネスを結ぶのに使う。ドイツ語風にシュリンゲと呼ぶ向きもあったようだが、最近は英語読みが優勢か。

青春18きっぷ せいしゅんじゅうはちきっぷ

1枚で 5 [回*人] 乗ることができる12050円の切符。出発地と目的地が同じであるならば一度に何人も使うことができる。ただし急行、特急には乗ることができない。

積乱雲 せきらんうん

雷と局地的降雨(夕立・ゲリラ豪雨)をもたらす雲。山行中にこれがやってくるとかなりヤバイ(語彙力)。条件によっては5分や10分程度の短時間で急発達することもある。しばしばバックビルディング現象などで組織的に発生し集中豪雨となる。

雪渓 せっけい

沢筋にある残雪のこと。溶けて崩壊する時期は通過が困難である。京大ワンゲルでは雪渓を通過する山を計画すると審議で紛糾することもしばしば。

セパ

<KUWV>セパレート式雨具のこと。最近はほとんどゴアである。

セルフビレイ

<沢>セルフと略することも。スリングで木などと自分を連結し、安全な状態を確保すること。

0付 ぜろつき

<KUWV>入山口付近で前泊すること。前日にアプローチした時に行う。

装点 そうてん

<KUWV>装備点検の略。審議が通った役員会後にやることが多い。形骸化が甚だしい。

装備 そうび

<KUWV>パーティーの役職のひとつ。レジュメの装備表を作る。山行中はテントや装備セットを持つ。

装備セット そうびせっと

<KUWV>プライヤー・針金・裁縫セット・蚊取り線香・ろうそくの1セットをまとめて装備セットと呼んでいる。装備の役職の人が持つ、いざというときのお助けセットみたいなもの。

装補 そうほ

<KUWV>パーティーの役職の一つ。装備補助の略。特に就くべき役職が無い場合は、食補か装補になる。

遡下降 そかこう

<沢>遡行と下降。

遡行 そこう

<沢>沢をさかのぼって登ること。

遡行図 そこうず

<沢>沢登りをするときに使うルート図。先達が遡行したときの沢の情報が書き込んである。安全に沢登りをするためには必要不可欠といっていいだろう。自分で描くのもまた面白い。