腰部脊柱管狭窄症の
鍼灸治療について
鍼灸治療について
腰部脊柱管狭窄症は脊髄が通るトンネルである脊柱管が狭くなり、神経が圧迫されることで痛みやしびれ、歩行障害を引き起こす疾患です。年齢を重ねるごとに脊柱管の狭くなるリスクが増えるため超高齢化社会の現代では大変多くの方が罹患されています。鍼治療は血流改善などの効果から、これらの症状の改善が期待されています。
腰部脊柱管狭窄症3つの特徴的な症状
1.間欠性跛行
少し歩くと足に痛みや痺れが生じ、前かがみで休憩すると脊柱管が広がることで楽になり、また歩き出せます。
2.痺れ、筋力低下
神経の通り道である脊柱管が狭くなり下肢が痺れたり、力が入りにくいことがあります。
腰の痛みは自覚しないことがあります。
3.膀胱直腸障害
神経が障害されることで排尿、排便に支障をきたすことがあります。
痺れの他に尿や便が出にくいと感じたら早期に医療機関の受診が必要です。
鍼治療の目的
1. 筋緊張の緩和:
腰部や下肢の筋肉が緊張し神経を圧迫する場合もあります。鍼を使って筋肉を緩めることで症状の軽快を図ります。
2. 血流の改善:
血行不良が痛みやしびれの原因の一つであり、鍼刺激で血流を促進し神経や筋肉の回復を助けます。
3. 神経の興奮を抑える:
痛みの信号を伝える神経の過敏状態を鎮める作用があるとされています。
4. 鎮痛効果:
鍼の刺激により、エンドルフィンなどの鎮痛物質が分泌され、痛みを和らげる効果が期待できます。
鍼治療の方法
• 鍼治療:
痛みのある腰部や臀部、下肢の痺れがある部位に直接鍼を打つことで神経血流の改善を狙います。
• 電気鍼:低周波電流を流して神経や筋肉を刺激し、鎮痛・筋緊張の緩和・痺れの緩和を促す。
セルフケア方法
脊柱管は腰を反るような姿勢や、長時間の立位で狭くなることが多いです。
仰向けで寝た姿勢で足を上げたり、膝を抱え込むことで脊柱管を広げ症状の緩和が図れます。
このセルフケア方法の詳細はInstagramに投稿しておりますのでご覧ください。
効果と注意点
• 効果の個人差があり、数回の施術で改善する人もいれば、継続が必要な場合もあります。
• 即効性よりも継続治療が重要です。(週1〜2回の施術を数ヶ月続けることが推奨される)
• 常に両方の下肢に痺れや痛みがあったり、尿や便が出にくい(膀胱直腸障害)といった症状がある際はなるべく早い段階で医師に相談しましょう。
まとめ
鍼治療は神経血流の改善効果から、腰部脊柱管狭窄症の痛みやしびれの緩和が期待されます。また運動療法やセルフケアと組み合わせることで早期に改善した症例もありました。
歩行時や睡眠時の痛みや痺れは川越すずき鍼灸院にご相談ください。