つくば市景観計画と観音台の緑化

観音台の第二自治会の役員会では例年の総会でアオギリの落葉が大変なので伐採など何らかの手を打つべきだという声が上がって、H28年度の役員会に申し送られてきました。このページではこれまでの経緯を踏まえて、観音台のアオギリ並木の功罪を整理しなおして今後の検討資料を提供していきたいと思います。


つくば市景観計画:つくば市はH16年に国が定めた景観法に基づいてつくば市独自の景観づくりを進めてきている。平成19 年6月につくば市景観条例をつくり、10月につくば市景観計画を立案しました。その後H24年に改定がなされている。この計画の趣旨は筑波山や歴史的観光資源をより良い形で維持発展させていくかについて具体的取組と重点的な取り組み地域を定めている。

この計画は景観計画地区について、良好な景観の形成に関する計画に関する方針を定めているが、このまちづくりの考え方は筑波山など観光拠点や東大通などの代表的景観に限らず、つくば市のいたるところで考慮されていくべき考え方である。観音台や谷田部は景観形成重点地域には含まれていないが、つくば市のまちづくりに普遍的に考慮すべき計画として、それぞれの地域でこのコンセプトを実現させていくことが住みやすく魅力的なまちづくりに繋がると思われます。


この計画で観音台の景観について関連する所をランダムに抜粋してみると以下のようになる。


3 良好な景観の形成に関する方針(景観法第8条第3項関係)

(1)骨格軸別の景観形成方針

② 研究学園都市の都市景観軸

学園東大通り及び学園西大通りは,街路樹の緑をいかした道路景観の形成を図ります。

注*道路の緑化の意義はこの大きな道路だけに限られた話ではない。


④緑の拠点・骨格軸

緑の拠点である都市公園・緑地等は,市民の交流・憩いの場として貴重な空間であり,潤いと親しみのある景観形成を図ります。注*羽成公園とそれに連続する並木道は良い道路景観を作っている。


(2)ゾーン別の景観形成方針

①自然地形の眺望と田園の景観を形成するゾーン

◯身近な生活拠点である既成市街地では,地域の人々に親しまれる商店街の街並み,歴史を感じさせる住宅地の街並みなど,生活に潤いを持たせる景観形成を図ります。

◯まとまりのある住宅地や住宅団地については,田園地域と調和を図りつつ,緑豊かで落ち着きのある街並み景観の形成を図ります。

②研究学園都市の景観を形成するゾーン

◯多様な都市機能が集積した都市にふさわしく,風格のある街並み,賑わいのある街並み,落ち着きのある街並みなど,洗練された都市景観の形成を図ります。

③新都市の景観を形成するゾーン

◯親しみや安心感のある街並み,賑わいや楽しさの感じられる街並みなどの連続性のある街並み形成に配慮した景観形成を図ります。

道路沿道の街路樹,公園内の緑等により,市街地内の良好な緑景観の確保を図ります。

景観重要建造物又は景観重要樹木の指定の方針(景観法 第8条第2項第3号関係 つくば市景観条例 第 13,14 条関係)

2 景観重要樹木の指定の方針

市は,地域の自然,歴史,文化等からみて,樹容が景観上の特徴を有し,地域の良好な景観を形成するうえで重要な樹木について,景観重要樹木に指定できるものとします。 景観重要樹木は,道路その他の公共の場所から容易に望見されるものとします。 *ここでは歴史的なシンボルツリーのことを言っているが、特徴的な並木道なども重要視されるべきだろう。

8 景観まちづくり

1 基本的考え方(つくば市景観条例 第 2,4,5,6条関係)

景観まちづくりは,市民,事業者,市それぞれが,景観形成に果たすべき責務を認識し,主体的に,あるいは協働して取り組むものです。街並みなどの景観向上だけでなく,地域の自然や環境の保全,観光・商業・農業の振興,歴史・文化の継承など,多様な展開に結びつけることにより,地域社会の健全な発展を目指します。

2 景観まちづくりの展開

さらに一歩進んだ景観形成を図るには,それぞれの地域において,地域特性をいかした景観形成を進めるルールや詳細な景観形成基準を設定するなど,景観まちづくりを展開させることが必要となります。「促進型」と「提案型」による景観まちづくりの展開に分類できます。

3 景観まちづくりの推進

景観審議会,関係機関の連携などの取り組みにより,景観まちづくりを効果的に推進します。

「羽成公園アオギリ並木風致地区」などの付加価値をつける景観の認定などを市の審議会などに提案していくことで、枝の伐採や枯れ葉の清掃などの頻度を上げたり、予算の位置づけをしやすくできるであろう。

以上はつくば市景観計画に基づくアオギリ並木の対策案。

アオギリの並木道と羽成公園を一体化してつくば市の誇る景観の良い住宅地として位置づけることで、氏のメンテナンスの支援をより受けやすくなる可能性があります。