Youtubeチャンネル
「教職大学院の実務家教員が教育実践研究の方法論を学ぶ」(2025.5.28タイトル修正)
https://www.youtube.com/@EPRbyETCofPSTE
1研究メンバーの自己紹介
https://www.youtube.com/watch?v=ADrJETxwy-o&t=6s(8分35秒)
研究メンバー3人の自己紹介。
木原俊行 四天王寺大学教育学部・教授 (前大阪教育大学連合教職大学院)
小柳和喜雄 関西大学総合情報学部・教授(前奈良教育大学教職大学院)
野中陽一 横浜国立大学教職大学院・教授
2「教職大学院の実務家教員が教育実践研究の方法論を学ぶ」のwebコンテンツの目的・意図・対象(対談)
https://www.youtube.com/watch?v=PIcr_UZogJg&t=2s(14分49秒)
30年以上の教育方法学の研究経験があり、授業研究と教師の成長力量形成に焦点を当てて研究を進めてきた木原俊行(四天王寺大学)によって2019年に開始された、教職大学院の実務家教員を対象とした教育実践研究のあり方に関する研究プロジェクトです。情報教育は言うまでもなく,海外の教師教育に詳しい小柳和喜雄(関西大学)と小学校教員の経験がある野中陽一(横浜国立大学)が協働して,教育実践研究を推進する能力向上と評価のためのプログラムとルーブリック(現在検討中)の開発を進めています。
教職大学院の実務家教員には,様々なキャリアや経験を持つ人々がいますが,修士課程や博士課程に進学するなどして学術的な研究論文を執筆した経験はないが,退職まで校長を務め,あるいは教育委員会等で教育行政に関わっていた,豊富で多様な実務経験を有する実務家教員を主な対象として想定しています。(こうした実務家教員が一定数存在することが,日本の教職大学院の特徴であると考えられます)
これまでの学術的な教育実践研究論文とは異なる,実務家教員ならではの新しいアプローチを提案し、共に探究していくことを目指しています。そうした人たちが教育実践研究の方法論を学び、教育実践研究論文を執筆するために参考となるコンテンツをYouTubeチャンネルとウェブ(開発中)で提供できればと考えています。
3教職大学院で行うべき教育実践研究とは」(1)
一人称または二人称の研究,自身の実践や学校の実践を改善する(対談)
https://www.youtube.com/watch?v=f_Jo6zY1W0o(8分49秒)
実務家教員は(研究者教員も),教職大学院の院生が進める教育実践研究の指導をしなければならない。教職大学院では,修了要件に修士論文は課されておらず,修士論文とは異なるはずの教育実践報告書が求められている。
院生が行う教育実践研究は,自分や自分が所属する組織のための一人称または二人称の研究であり,必ずしも学術的な研究と同じ形式を取るべきではなく,教師自身の実践や学校の実践を改善するためのものであるべきだ。
こうした教育実践研究は,具体的で詳細な視点を重視するべきであり,一般化や新規性を追求するあまり、教育の個別性や具体性が見失われることが懸念される。
4「教職大学院で行うべき教育実践研究とは」 (2)
まず実践の舞台ありきで,問題解決のための知的ツールとして学術的知見や先行実践を(対談)
https://www.youtube.com/watch?v=S62RCUTISFM(9分32秒)
教育実践研究論文で重要だと考えているのは,以下の4つのステップ
1. 実践の必然性を解く
2. 実践のデザインを語る
3. 実践が具体的に動いていた時の様子を示す
4. 実践を評価する(成果と課題を明らかにする)
これらのステップは、教職大学院であろうと学校で行う実践研究であろうと、学術雑誌に載る実践研究でも変わらないはずである。しかし、教職大学院の院生や実務家教員が行う実践研究は、まず実践の舞台ありきで、所属校の状況や実務家教員の状況から始まる。その上で、問題解決のための知的ツールとして学術的知見や先行実践を探すことが重要である。
また、実践研究を持続的に発展させるためには、自分自身が関わる対象に対しての実践をどう研究にするか、そしてその実践がもたらす矛盾や問題をもたらしている社会的な仕組みや文化に目を向けることも重要である。
日本の教職大学院の実務家教員の実態 担当:野中 陽一(横浜国立大学)
5実務家教員の定義 →https://youtu.be/TUoCDUGvUdA
6文部科学省が公表している実務家教員の実態 →https://youtu.be/cooYnxscplk
7実務家教員の実態に関する独自調査の結果から →https://youtu.be/gZi4TPpxvsQ
実務家教育実践研究ワークショップ(2025.2.11)の記録
8教育実践研究の魅力と学会等における教育実践研究論文の動向 -教職大学院で求められる教育実践研究を考えるために
解説①担当:野中 陽一(横浜国立大学) https://youtu.be/Qlbx8wtSHM4(20分33秒)
成果の共有という視点から,教育実践研究の魅力を捻り出し,学会等の論文誌(いわゆる学術論文)において,『教育実践』を対象とした論文種別や『教育実践』を含む論文が投稿規程等でどのように定義されているかを分析した。さらに,教職大学院で求められる教育実践研究という視点から,学術的な教育実践研究と教職大学院が目指している教育実践研究との相違について言及。
以下の論文が元になっている。
学会誌等における教育実践研究の定義の分析 -教職大学院に求められる教育実践研究の視点から-
横浜国立大学教育学部紀要. I, 教育科学
巻 8, p. 218-231, ページ数 14, 発行日 2025-02-03
https://ynu.repo.nii.ac.jp/records/2001577
9教職大学院実務家教員による研究動向 -学術研究のレビューを通じて-
解説②担当:木原 俊行(四天王寺大学) https://youtu.be/Se0ZcDlFyWc(17分55秒)
教職大学における実務家教員による研究の実情に迫るために,実務家教員が執筆した学術論文(以下,論文)を収集・整理して,その特徴と課題を明らかにすることを試みました。2022年5月時点で,54大学のWeb上で公開されている教職大学院担当の教員紹介等の情報から実務家教員を抽出し,いくつかの条件の下,88本の論文をレビューの対象としました。分析結果として、論文の執筆形態は単著がやや多いものの、共著も42%と少なくないことが判明しました。論文のページ数は5-12ページが73.9%を占め、論文スタイルでは実践開発と実践政策解説を合わせて7割近くを占めており,「実践」がキーワードになっていると推察されます。「セルフスタディ的アプローチ」(教育(授業,カリキュラム,学校等)や教師教育(教員養成,現職教育等)に関して,自身の取り組みを省察し,その改善に言及する)については、該当する論文は4割弱にとどまり、先行研究や行政文書の参照は主に問題の所在部分に偏る傾向が見られました。また、共同研究については、学校や教育委員会との協働は多いものの、大学教員との協働は少ないことが明らかになりました。
2023/10/1の日本教師教育学会第33回研究大会(自由研究発表 第18分科会1)で発表した内容を,以下の論文にまとめている。
木原俊行、野中陽一、小柳和喜雄(2024)
「教職大学院実務家教員による研究の特徴と課題―学術研究のレビューを通じて―」
教育デザイン研究,15(2), 32-41
https://doi.org/10.18880/0002000495
10教育実践研究とセルフスタディ
解説③担当:小柳和喜雄(関西大学) https://youtu.be/xaDMrZy49Sc(25分49秒)
セルフスタディは、教師教育者が自身の実践を対象に研究する方法であり,単なる実践報告ではなく、自身の見方や考え方の変化、成功だけでなく問題点も含めて振り返り、同僚との対話を通じて探究します。 従来の実践研究と異なる点は、研究者自身の変化や気づきに焦点を当て、批判的に分析することです。また、個人の成長だけでなく、教育実践の改善や社会的意義についても考察します。 方法論としては、自身の実践記録やデータ収集、分析などが必要ですが、従来の実証主義的アプローチだけでなく、質的な手法も重視されます。 セルフスタディは主にヨーロッパ(オランダや北欧諸国)で始まりました。日本の教育現場での実践研究をさらに深めるために有効な視点を提供すると考えられています。 教職大学院の実務家教員にとって、セルフスタディは自身の実践を振り返り、専門性を高める重要なアプローチとなる可能性があります。
11教育実践研究のためのルーブリックの解説
解説④担当:木原 俊行(四天王寺大学) https://youtu.be/xUsVi7T67JI(15分58秒)
教職大学院の実務家教員のための,実践研究の新しいルーブリックについて説明しています。実践の必然性、デザイン、様相、成果と課題という構造を提案します。これは従来の学術研究論文の構造とは異なり、より実践に焦点を当てています。 実践の必然性では、所属機関との関係性、社会的価値、自身の実践の連続性を重視します。 実践のデザインでは、目標、参加者の特徴、実践の計画、支援者の役割を明確にします。 実践の様相では、計画通りの展開だけでなく、予想外の出来事や実践者の感想も記録します。 成果と課題では、多角的なデータ収集、分析、リフレクションを行い、社会的価値の確認も含めます。教職大学院の現職教員院生や実務家教員が行う実践研究により適したものと考えられます。
海外における教師教育者の職能成長支援 担当:小柳和喜雄(関西大学)
12ヨーロッパにおける教師教育者支援の取り組み→https://youtu.be/i6oFHRS-srw
13オランダにおける教師教育者支援の取り組み→https://youtu.be/bxLTjTPgQMo
14ノルウェーにおける教師教育者支援の取り組み→https://youtu.be/AtMY1iIAyvM
15ヨーロッパにおける教師教育者の職能成長支援 まとめ→https://youtu.be/Td00LDVle90
16研究倫理について-教育実践研究の視点から-
担当:野中 陽一(横浜国立大学) https://youtu.be/R0u2khh9Hf0
まとめ「これからの教職大学院の実務家教員の在り方」(木原,小柳,野中がこれまでの研究を振り返って本音で語り合う)
17教師教育者という視点の重要性(対談) https://youtu.be/_LNSLQNobxM(21分56秒)
以下の二つの科研の研究成果を振り返って,木原,小柳,野中が本音で語り合う第一弾!二人からの発言を引き出そうと工夫したつもりが切り返されてしまい・・・。
教職大学院の実務家教員が教育実践研究を推進する能力を高めるためのプログラムの開発 (2019.4-2023.3 基盤研究(C) 19K03029)
教職大学院の実務家教員が教育実践研究を点検・評価するためのルーブリックの開発(2022.4-2025.3 基盤研究(C) 22K02889)
#実務家教員が教育実践研究を点検評価するためのルーブリックは下記から参照,ダウンロード可能
https://sites.google.com/view/jitsumuka/rublic
#ルーブリックの解説は以下の動画を参照のこと
教育実践研究のためのルーブリックの解説(実務家教育実践研究ワークショップ 解説④)
https://youtu.be/xUsVi7T67JI
18実務家教員は力量向上のために何をすべきか(対談) https://youtu.be/qSpLaHqByRo(32分)
「実務家教員は力量向上のために何をすべきか」,直接の答えにはなっていないかもしれないけど,3人のこれまでの経験(昔話)も含めて,貴重(と思っているのは私だけかもしれないけど)なトークが繰り広げられた,第一弾を超える32分。
19これから実務家教員を目指す方々へ(対談) https://youtu.be/97sd5A1OPsE(23分58秒)
これから実務家教員を目指す方々に向けて,中教審が提示しているキャリアパスや教員経験者が博士の学位を取得し大学教員に転身するルートなどをどのように考えるか,語り合います。教育実践(実務)経験を活かし,教師教育者としての力量を教職大学院だけでなく,教員養成学部,教育委員会や学校,それらの連携に活かすことが求められているのかもしれません。なお,今後は,必要に応じて動画コンテンツの追加も行いますが,野中が試行しているnoteで,追加の情報や実務家教員及び実務家教員を目指す人のコミュニテイの場を構築して,掲示板等での意見,情報交換を行っていきたいと考えています。https://note.com/jitsumuka
#検討中の関連動画
「文献参照の留意点」
過去の動画コンテンツ
平成28年4月27日 パナソニック教育財団 平成28年度(第42回)実践研究助成 贈呈式での講演
「実践研究を充実させるために学校で何をすべきか」
大阪教育大学教授(現四天王寺大学教授) 木原俊行
過去の動画コンテンツ
平成30年4月27日、パナソニック教育財団 平成30年度(第44回)実践研究助成 贈呈式での講演
「学校での実践研究を効果的に進めていくために -実践研究の手続き、方法、留意点などを中心に-」
奈良教育大学教授(現関西大学教授) 小柳和喜雄