2025年3月8日(土)~9日(日)日本教育工学会 2025年春季全国大会 で発表
3-S03D4
教職大学院実務家教員による教育実践研究論文作成のためのルーブリックの開発
○木原 俊行(四天王寺大学),野中 陽一(横浜国立大学),小柳 和喜雄(関西大学)
学術雑誌で定義される教育実践研究とは教育実践を学術的に(学会が示す査読の基準等に照らして)追究するものであるが,教職大学院の大学院生が進めるべき教育実践研究は,所属組織の課題に応じる(一般論は必要ない),実践の期間が限られている,一人称(二人称)で論文を執筆する等の条件がある。また,大学院生は,それを通じて,自らの実践を省察することが求められる。したがって,教職大学院の教員は大学院生の実践研究を指導するために,自らもそれらの条件を踏まえた教育実践研究を企画・運営し,それを論文とすべきである(実践の理論化のために)。さらに,教職大学院の実務家教員の少なからずの方が教育委員会の要職や学校長を経験している。したがって,それらの方々は,自らの経験を生かしたり対象化したりする,人的ネットワークを活用するといった特長があってよいと考える。ただし,自らの実務経験や教育観を省察することなく,主張しないよう留意すべきである。