フォーラム顔学2025 [Forum]
日時:2025年11月1日(土),2日(日)
場所:早稲田大学 国際会議場 井深ホール
フォーラム顔学2025は,日本顔学会および早稲田大学先進理工学部応用物理学科の主催のもと,早稲田大学 国際会議場 井深ホールにて開催されました.
「顔学の新地平」をテーマに,特別講演,パネルディスカッション,口頭・ポスター発表,デモ展示など多彩なプログラムが展開され,盛況のうちに閉会いたしました.
また,本大会では,若手交流会メンバーである前島謙宣氏がプログラム委員長を務め,発表運営において中心的な役割を担いました.若手交流会としても,日本顔学会大会全体の円滑な進行に貢献することができました.
【活動報告】
今回の日本顔学会大会において,若手交流会はポスター発表(インタラクティブ発表)形式を中心に活動報告を行いました.
ポスター発表に先立ち,メンバーがファストフォワードセッションに登壇し,若手交流会の活動内容やメンバーの専門分野,所属機関などを45秒間で紹介しました.ポスター発表ではメンバーの研究内容や共同研究の様子をまとめたパネル展示を行いました.限られた時間の中で,一般企業や医療機関所属,フリーランスで活動されている方など,多方面のバックグラウンドをもつ参加者から関心を寄せていただき,まさにインタラクティブな発表になりました.
この一年間にわたり実施してきた定期交流会では,日本美術史,日本文化史,生成AI・CG技術,進化心理学など,多様な分野の専門家を講師に招き,顔学に関連する最新研究や実践事例を共有してまいりました.
特に,第34回定期交流会では,「顔」をめぐる最新研究についてクロスレビュー形式で議論を行いました.分野を超えた知見の往還により,参加者から大変高い評価をいただく充実した会となりました.また,文化研究観点で好評を博したのは,「ポーラ文化研究所 化粧文化ギャラリー」との連携講演です.講師に学芸員・司書の富澤洋子氏をお迎えし,江戸時代の女性たちが理想とした肌の美意識やその文化的背景についてご講演いただきました.かつて白粉に含まれた鉛が引き起こした歌舞伎役者の鉛中毒問題などの歴史的エピソードを交え,実際に,安全な素材で再現した2種類の白粉を肌に塗って体感することができ,日本人の美意識の変遷を楽しみながら学ぶ機会となりました.
今回のフォーラム顔学2025を通じて,新たな参加者とのつながりを深めることができたほか,今後の定期交流会や共同研究への関心も高まりました.
若手交流会では今後も,メンバーの専門分野や研究内容をわかりやすく発信し,初参加の方や臨時会員にとっても親しみやすい交流の場づくりに努めてまいります.また,「顔学」の分野横断的な特性を活かし,学会内のつながりをより一層深めるとともに,外部との協働を通じて研究領域の認知拡大と社会的価値の発信にも取り組んでまいります.
運営メンバー一同,次回の定期交流会で皆様と再びお会いし,顔学の新たな可能性をともに探究できることを心より楽しみにしております.