新栽培技術
新栽培技術
岩城農場は省力化につながる新たな栽培技術の開発を進めています。
「直播(ちょくは)」は田植えをせず、稲の種を田んぼに直接まく栽培方法です。直播は育苗の手間を省くために全国で普及が拡大しています。直播には湛水(たんすい)直播と乾田(かんでん)直播があります。これまでの技術ではどちらも専用の農機が必要でした。
岩城農場は専用の農機を必要とせず、地域の土壌(黒ボク土)に合わせた乾田直播を考案し、2024年より試験栽培を行っています。
稲の移植栽培の場合、育苗箱に種をまきます。種の発芽をそろえるため、一般的には催芽器に浸種をして1週間ほどかけて催芽をし、発芽を揃えます。催芽の作業は、浸種中の温度管理や催芽後の脱水に、気づかいや手間がかかります。
岩城農場は催芽をせず、乾籾のまま播種する播種技術の開発に取り組んでいます。
一般的に大豆は、6月に条間70cmで播種をし、7月に中耕培土(ちゅうこうばいど)という作業をします。中耕培土は除草や倒伏防止などの効果がありますが、作業に多くの時間がかかります。
岩城農場は作業負荷軽減のため、大豆播種時の条間を狭くし中耕培土を行わない「無培土狭畦栽培」という方法で大豆を栽培しています。
2019年と2020年の2年間試験栽培を行い、ハイクリブームによる茎葉処理除草剤の効果や倒伏状況、収量の結果から条間を50cmに決定し、2021年から無培土狭畦栽培に全面移行しました。
この栽培技術は近隣農家より多くの問い合わせがあり、地域で普及が拡大しています。