ニンジンロボット君
ニンジンロボット君は、人手不足解消の1つの手段として、ニンジンを畑から洗い場まで運搬する目的で開発しました。
センチメータ級測位補強サービス(CLAS)対応の受信機と、GPSコンパス受信機を搭載し、衛星測位で自律走行するのが特徴です。ニンジンロボット君を指定位置に呼び出す「ココキテボタン」も合わせて開発しました。
まだ試作機の位置づけですが、障害物回避などの安全対策なども盛り込み、実用を目指して開発を進めています。
「ロボテスフェスタ2023」でのデモンストレーション走行(2023/9/1~2)
ココキテボタン側から見たニンジンロボット君の動き
仕様
なるべく一般的に手に入る部品を使っています。車体はホームセンターで購入した材料で作りました。製造原価は約50万円です。
CLAS対応受信機(セプテントリオ社)
GPSコンパス受信機(セプテントリオ社)
クローラー型ロボット(CuGo)
マイコン(ESP32&Arduino)
バッテリー(24V)
GPSコンパス
GPSコンパスは、2つの GPS受信機を用いて、それらのアンテナの相対的な位置関係から方位を求める方位センサーです。
ニンジンロボット君 に搭載された2つのアンテナ(距離50cm程度)で精度よく方位(車体の向き)を出すためには、2つのアンテナそれぞれの正確な位置情報が必要です。ニンジンロボット君はCLAS対応受信機を搭載し、センチメータ級測位補強情報を使用して、精度の良い方位を得ています。
制御部
以下のデーターの流れでニンジンロボット君の走行制御しています。
CLAS対応受信機で生成したセンチメータ級測位補強情報をGPSコンパス受信機に送信
GPSコンパス受信機から、現在地(緯度経度)・方位(車体の向き)をマイコンに送信
マイコンで現在地、車体の向き、目的地の関係からクローラー型ロボットを制御
ココキテボタン
ニンジンロボット君をボタンを押した位置まで呼び出すことのできる装置です。CLAS対応の受信機とアンテナを搭載し、ボタンを押された際の正確な位置情報をニンジンロボット君に無線で通知します。
白: ニンジンロボット君を呼び出す
青: 予め登録した位置に行ってもらう(洗い場など)
黄: 緊急停止
研究活動・成果発表
各種イベントでニンジンロボット君のデモンストレーション走行や講演を行っています。
小山工業高等専門学校
出前授業
芝浦工業大学
共同実験