シンポジウム
「正史」を読むこと、歴史を語ること
──『学制百五十年史』と教育思想史研究 ──
企画・司会者:松浦 良充(慶應義塾大学)
西村 拓生(立命館大学)
報告者:神代 健彦 (京都教育大学)
小国 喜弘 (東京大学)
松下 良平 (武庫川女子大学)
三成 美保 (追手門学院大学)
企画・司会者:松浦 良充(慶應義塾大学)
西村 拓生(立命館大学)
報告者:神代 健彦 (京都教育大学)
小国 喜弘 (東京大学)
松下 良平 (武庫川女子大学)
三成 美保 (追手門学院大学)
官製「正史」である『学制百五十年史』を、さまざまな立場・関心・観点から読むことを通じて、教育思想史研究のあり方を問い直してみたい。
テーマのひとつは、『学制百五十年史』が描く日本の近代教育(の制度・政策)の歴史を振り返るなかで、教育思想史の意味や課題を考えることである。とりわけ『学制百二十年史』に続く30年間を描く第4編は、私たちの教育思想史学会の歩みと重なる。この第4編に焦点化した議論は、私たちの学会の活動や関心をあらためて検証することにもつながるのではないか。
さらなるテーマとして、「正史」と対峙することで教育思想史(を語り、書くこと)の意味や課題を浮き彫りにすることをめざす。「正史」は、制度史・政策史・事実史中心で“思想(史)なき教育史”となっている。「正史」に含まれることのない教育思想史の使命を考え、延いては教育学研究における「正史」と「外史」の関係を考えてみたい。
今回の企画は、高度な専門的報告を組み合わせるというよりは、『学制百五十年史』を多角的に批評しつつ、教育思想史研究という営みについてメタ的に考える、という趣旨である。登壇者には、議論の拡散を恐れず敢えて自由に「放談」を展開していただき、参加者の思考をラディカルに揺さぶるような刺激的なシンポジウムになることを期待している。
※ 対面+オンライン同時双方向型