コロキウム1
教育思想史における〈理論—実践〉関係の再考
企画者:岸本 智典(鶴見大学)
司会者:岸本 智典(鶴見大学)
吉野 敦(大分大学)
報告者:河野 桃子(日本大学)
生澤 繁樹(名古屋大学)
指定討論者:相馬 伸一(佛教大学)
教育思想史における〈理論—実践〉関係の再考
企画者:岸本 智典(鶴見大学)
司会者:岸本 智典(鶴見大学)
吉野 敦(大分大学)
報告者:河野 桃子(日本大学)
生澤 繁樹(名古屋大学)
指定討論者:相馬 伸一(佛教大学)
個別の教育思想史で描かれる教育思想家たちは〈理論—実践〉関係をどのように捉えていたか。本コロキウムでは、幾人かの教育思想家たちが思考した歴史的時空間において、〈理論—実践〉関係がどのように立ち現れてくるか、また、そうして成立してくる〈理論—実践〉関係がどのように歴史叙述を規定し、また、歴史叙述のほうがそれらの関係を規定し返すのかについて議論したい。まず第一報告では、シュタイナーの教育思想(「理論」)が、「実践」との関係のなかでいかに構築されてきたかを論じる。その際、「実践」を、シュタイナーの「社会有機体三分節化」論の区分に沿って、「法・政治」、「経済」、「精神」の三つの側面から整理し、それぞれの構築過程の有機的な連関のなかで、どのような観点から、何が語られ、何が語られてこなかったのかを検討する。次に第二報告では、デューイ教育思想の受容に即して理論と実践の異同を考察する。ここでは、ある教育系雑誌へのデューイの寄稿とその影響関係の範囲を探ることから、教育理論と実践の単純ならざる関係を読み解いていく。改めて注目するのは、デューイの進歩主義教育理論が政治的立場の異なる実践の文脈から理解されたり、批判的解釈を加えられたりする点である。報告ではこの点を再吟味し、複数の思想史像がありうることを指摘したい。
※ 対面+オンライン同時双方向型