コロキウム3
教育思想史研究における研究不正・研究倫理を考える
──不正黙認の共同体としての「学界」?
企画者:松井 健人(東洋大学)
司会者:髙宮 正貴(大阪体育大学)
報告者:松井 健人(東洋大学)
小柳 敦史(北海学園大学)
教育思想史研究における研究不正・研究倫理を考える
──不正黙認の共同体としての「学界」?
企画者:松井 健人(東洋大学)
司会者:髙宮 正貴(大阪体育大学)
報告者:松井 健人(東洋大学)
小柳 敦史(北海学園大学)
2024年3月、小笠原道雄著『ヴィルヘルム・ディルタイの教育学』勁草書房、2022年の絶版・回収が出版社より告知された(教育思想史学会の対応について、教育思想史学会『Newsletter』第99号を参照)。
今回のコロキウムでは、本件の一連の研究不正の発覚に関わった企画者の立場から、この研究不正の構造を整理し検討を行う。また、このような研究不正とそれが肯定的に受容されうる学界の風土・背景についても検討する。端的に言えば、それは教育思想史研究「業界」のなんらかの構造を解明することにも繋がるだろう。また、不正追求者に対する「二次加害」という論点も浮上しうるだろう。
コロキウムにあたっては、新聞・テレビ報道等もなされて話題となった、カール・レーフラー捏造に代表される深井智朗氏の研究不正の解明にかかわった、小柳敦史氏(北海学園大学)を報告者としてお呼びして、思想史研究における研究不正の構造について検討する。これらの検討を通して、単に個別の研究不正について扱うだけでなく、それら不正を取り囲む研究者共同体・アカデミアの存立意義についても批判的に考察を行いたい。さらに司会者としては、規範倫理学・道徳教育を特に専門とされる髙宮正貴氏(大阪体育大学)をおよびし、研究倫理・学術倫理についてのコメントをお願いする。
上記の議論を通して、研究不正の構造・研究者業界の受容・教育思想史研究の研究倫理について考えるための手がかりを、参加者の方々と共有することを試みたい。なお、本コロキウムの企画趣旨は全て、企画者個人に帰せられるものである。他の報告者・司会者はそれぞれの担当箇所においてのみ、その報告・司会の責を有する。また当然のことであるが、本コロキウムの趣旨が個人攻撃等に存在するものではないことを明記する。
※ 対面+オンライン同時双方向型