蛯原アナウンサー(2号車):明治と東洋はもう12秒です!
河村アナウンサー(1号車):村山さん、
村山アナウンサー(放送センター):はい。
河村:先頭の明治久國、もう今振り返れば、柏原を視界に捉えてしまうと、いう状況まで来ました。明治大学の西駅伝監督は先ほど、車をちょっと脇に寄せまして、これはもしかしたら先頭を東洋の運営管理車と位置を交代するその合図なんでしょうか。そしてその車を降りる間際、メガホンを通じて久國にこう言いました。もしこの後、とらえられたとしても、無理してついていく必要はない、自分のペースを確実に守れ、そういう指示だったんですね。
瀬古利彦さん(1号車解説):あの、そうだと思いますね。
村山:はい。
河村:いまちょっと自分の足元を見つめているこの久國であります。今、足元をしっと見つめた、そして沿道からは指示が飛んでいる、柏原竜二の姿がこの1号車、影に見え隠れしていまはっきりと分かります!その差はおよそ50メートル!ついに50メートルまできました!
山の神童と呼ばれたあの柏原竜二が、いま先頭、4年生にして最初で最後の箱根駅伝、これまでは西脇工業高校での高校駅伝の経験まで、そして4年生まで、下級生の後塵を拝してまいりました、その、久國に対して、いま、柏原が、もうすでに、もうすでに、手を伸ばせば届きそうなところ、その差はおよそ15メートルになりました!