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このコンテンツでは、私たちがインターネットを安全に楽しむために、パスワードをどのように作ったら良いか、インターネットやデジタル機器の利用経験に関わらず、どなたにもわかりやすいように説明します。少しの工夫で、大切な情報を守ることができます。なおこの記事は、2023年度に中間とりまとめが出されたデジタル庁の「本人確認ガイドライン改定方針」をベースにまとめたものです。
パスワードは、あなたのインターネット上の「鍵」のようなものです。この鍵が破られてしまうと、あなたの個人情報が盗まれたり、なりすましの被害に遭ったりする危険があります。
パスワードの長さと文字の種類で、安全性が大きく変わります。 上の図を見てください。パスワードが破られるまでの時間の目安を示しています。
この図からわかるように、たった1文字増やすだけでも、アルファベットだけでなく数字や記号を混ぜるだけでも、パスワードの安全性は飛躍的に高まります。
以前は良いとされていたけれど、今はやめた方が良いパスワードのルールがあります。
「3ヶ月ごとにパスワードを変える」:
以前は推奨されましたが、頻繁に変えると覚えにくくなり、かえって簡単なパスワードを使い回したり、推測されやすいパスワード(例:abc1234の次はabc1235)にしてしまいがちになります。パスワードは頻繁に変えるより、最初から長く複雑なものにしておくことが大切です。
難しく考える必要はありません。次の3つのポイントと具体的な作り方を参考に、あなただけの安全なパスワードを作りましょう。
パスワードの基本ルール:
長くする: 最低でも12文字以上を目指しましょう。長ければ長いほど安全です。
色々な文字を使う: アルファベット(大文字、小文字)、数字、記号(! @ # $ % & * + - = など)を混ぜましょう。
推測されにくいものにする: あなたの名前、生年月日、電話番号、住所など、簡単に推測できるものは避けましょう。辞書に載っている単語も避けてください。
パスフレーズのすすめ:覚えやすく、安全な「呪文」を作ろう!
文章のように長いパスワードを「パスフレーズ」と呼びます。これは覚えやすく、しかも安全性が非常に高いのでおすすめです。
作り方1:家族の名前+大切な数字
ご家族の名前をローマ字で並べ、間にスペースを入れると見やすく、入力もしやすくなります。そこにあなたの思い出の数字(結婚記念日、お子様の生まれた年、心に残る日付など)を組み合わせましょう。また生まれ月を数字でなく睦月、如月、弥生のローマ字と使う手もあります。
例: Taro Hanako Saburo 19700510! (太郎花子三郎1970年5月10日記念!)
ポイント:スペースで区切ると見やすくなります。パスワードの途中にスペースを使うのは、GoogleやMicrosoft、Yahoo!などの多くのサービスで可能です。ただし、パスワードの先頭や末尾にスペースは使えません。
作り方2:好きな言葉や思い出を文章にする
あなただけが知っている、心に残る出来事や好きなフレーズをパスワードにします。
例: Watashi no ichiban suki na hanawa sakura desu! (私の一番好きな花は桜です!)
ポイント:ひらがなやカタカナをローマ字にしてもOKです。長くて意味があるため、覚えやすいのに推測されにくいです。
例: Hajimete no kaigai ryoko wa Hawaii deshita! 2000 nen Natsu. (初めての海外旅行はハワイでした!2000年夏。)
ポイント:文章の中に数字や記号を自然に含めることができます。
作り方3:母親の旧姓を活用する
母親の旧姓は、あなたにとって覚えやすい大切な情報です。これをパスワード全体の一部として、他の言葉や数字、記号と組み合わせて使うことで、より安全なパスワードを作ることができます。
例: Haha no Kyusei wa Suzuki 123Desu# (母の旧姓は鈴木123です#)
パスワード作成時の共通のヒント
メモに書き出すことを恐れない:
作ったパスワードは、誰にも見られないように紙のメモに書き出して、大切に保管しましょう。手帳に挟んだり、鍵のかかる引き出しに入れたりしてください。パソコンやスマホに保存するよりも、紛失や盗難のリスクを減らせる場合があります。
同じパスワードを使い回さない:
複数のサイトで同じパスワードを使うと、もし一つが破られた場合、他のサイトも危険にさらされます。面倒に感じるかもしれませんが、サービスごとに違うパスワードを設定することが安全の基本です。
あなたが作ったパスワードがどれくらい安全か、無料で確認できるサイトがあります。実際に試してみて、パスワード作りの参考にしてみてください。
試す際の注意点:
実際に使っているパスワードは入力しないでください!
似たような文字数や文字種のダミーのパスワード(例:「私の好きな動物は犬です999」など)を入力して試しましょう。
パスワード強度推定サイト(日本語ページ):
pCloud Pass 無料パスワード強度チェッカー
Bitwarden パスワードの強さをテストしましょう
How Secure Is My Password?(VPNMentor)
カスペルスキー: パスワード強度チェッカー
最初のチャートの出典: Security.org (https://www.security.org/how-secure-is-my-password/) より作成
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