布山研究室

解釈や没入の認知科学

 本研究室では高次認知の研究を行っています。特に、文章理解、物語理解、広い意味での芸術鑑賞、解釈、熱中、忘我、不確定性、多義性といった研究対象に興味を持っています。

 たとえば、私たちは自分自身も現実世界も忘れて架空の物語の読書に熱中することができます。どのようにして文字という白黒のシミから、豊かな体験を構築できるのでしょうか。忘我とは科学的にはどのような状態なのでしょうか。現実世界の理解と物語世界の理解はどのように違い、類似し、関係しているのでしょうか。なぜ私たちは物語を求めるのでしょうか。

 また、私たちの体は物理的には一つの時間と場所に定まります。一方、思考の状態が同時に一つの確定した状態しかとれないかは明らかではありません。たとえば、比喩理解は同じ文で比喩的な意味と字義通りの意味を持ち、私たちはその両方を同時に感じられるようにも思います。当研究室では、こういった多義的で不定な解釈の認知状態の研究も中心的なテーマとしています。解釈の不定性についての研究はJST CRESTに採択されており海外大学の研究者を含め共同研究を進めています。修士・博士課程の学生も募集しています。興味のある方はぜひPIの布山までご連絡ください。

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