(11/10 更新)
『走り終わって一息ついている年長さんが “ 今、いい風だったね~。” と呟いていて素敵だった』と、保育日誌に記されていました。ようやく秋の訪れです。ほっとする、と言いたいところですが、秋は台風発生の季節でもあることを思い知らされるような10月でした。
大きな楽しみの一つである運動会は、急に湧いた2つの台風に翻弄される開催となり、難しい判断を迫られながらの運動会でした。でも神様はそんな中でも私たちにやっぱり良いものをくださるのです。
案の定、途中で降り出してきた雨の下で、中断?続行?と躊躇している時に、一人のお父様が駆け寄って来て携帯の雨雲レーダーを見せてくださいました。そのおかげで先を見越すことができましたし、閉会後は雨の中にも関わらず、それはそれは多勢の方が片付けてくださり、10分と経たないうちに会場はすっかり元通りになりました。幼稚園の動きを共に担おうとされる姿に溢れ心強い限りでした。
加えて、もう一つ嬉しいことがありました。大学生になる卒園生Sくんの存在です。これまでも何度かふらっと幼稚園に来て、何をするわけでもなくただテラスに座って園庭を眺めては「癒されるな~」と呟いて帰っていく、そんな感じでした。彼が在園していた頃とは、園舎も変わり、園長も変わり、知っている先生もほとんどいない中なのに「癒される~」と言うのです。きっと愛されていた自分、無心に遊んでいた自分を思い出しているのでしょう。「お手伝いがあったら声かけてください。」と言ってくれた言葉を思い出し、運動会に向けてお願いすることにしました。
言葉通り快諾してリハーサルから来てくれました。どんなふうに関わるのかなと彼を見やりますと、始まりの体操「グッドモーニング」からしっかり踊っているではありませんか。(覚えているんだ…!)と驚いたりしながら、黙々と手伝う彼の姿に感慨深いものを感じていました。一日の終わりに感想を尋ねると「体操もリレーの曲も、あの頃と変わっていないのがめっちゃ嬉しかったです!リレーで転んだことも思い出しましたよ。」と。そうか、こんな所にも変わらないことの良さがあるんだ…。
園の在り方として土台こそ変えませんが、表出する活動においては”変えること”が進歩や発展に繋がるように思えて、ついつい変えていこうとしがちになります。そんな傾向をもう一度捉え直すような機会を思いがけずにいただいた、秋の始まりの日々です。 (園長 廣田雅子)