#5 SDI-12アドレスの変更

SDI-12のアドレスとは?

SDI-12に準拠したセンサには,アドレスが付与されています。これにより,複数のSDI-12センサを同一のピンに接続した場合でも,データレコーダーは個々のセンサと通信することができます。

一方,同一のアドレスが付与された複数のSDI-12センサが同一のピンに接続された場合,個々のセンサが識別されず,正常な測定を行うことができません

このページでは,SDI-12センサのアドレスの重複問題の解決方法として,アドレスの変更方法について紹介します。

以下のプログラムをダウンロード,使用した事により生じた問題に関しては一切の責任を負いかねます。ご理解いただける方に限りダウンロードいただきますようよろしくお願いします。

以下のGoogle Drive共有リンクより,プログラムをダウンロードできます。

SDI-12土壌水分センサのアドレス変更は以下の手順で行います。

①ファイルの確認

ダウンロード完了後,図に示すようなファイルが開いたことを確認して下さい。

②ATOM Lite/Matrixとセンサの接続

ブレッドボード,端子台,ジャンプワイヤ等を使用し,ATOM Lite/MatrixとSDI-12土壌水分センサを接続して下さい。

なお,図中の黒線は土壌水分センサの白線です

③プログラムをコンパイルする準備

SDI-12土壌水分センサを接続したATOM Lite/MatrixをUSB Type-Cケーブルを用いてご自身のパソコンに接続して下さい。

Arduino IDEを開き,"ツール"タブより

"ボード" を "ESP32 Pico Kit"(M5Stackライブラリをインストールしている場合は,"M5Stack-ATOM"でも可),

"Upload Speed" を "115200",

"シリアルポート" を "/dev/cu.usbserial-○○○"

(Windowsの場合,"シリアルポート" を "COM○")

に変更して下さい。

シリアルポートに同様のものが複数表示される場合,ATOM Lite/Matrixが接続されているポートを選択して下さい。

④コンパイルの開始

Arduino IDEの左上部にある"➡︎"ボタンを押し,マイコンボードへプログラムをコンパイルします。下部にコンパイルに関する情報が表示されますので,

⑤シリアルモニタの表示

コンパイルが完了した後,Arduino IDEの右上部の虫眼鏡ボタンを押し,シリアルモニタを表示します。

⑥モニタの確認

図のような内容が表示されていることを確認して下さい。確認できない場合は,ATOM Lite/Matrixのリセットボタンを押して下さい。なお,リセットボタンはATOM Lite/Matrix本体の側面にあります。

⑦シリアルモニタへの入力

⑥のシリアルモニタにおいて,最終行に"設定したいアドレスを入力して下さい。"と表示されたことを確認して下さい。

確認できた場合,シリアルモニタ上部の入力フォームに,設定したいアドレスを半角文字で入力し,シリアルモニタ右上部の送信ボタンを押して下さい。一般的にアドレスには0~9の数字が指定されますが,a~z,A~Zを指定することができます。

確認できず,"SDI-12土壌水分センサが見つかりません。接続を確認して下さい。"と表示された場合,SDI-12土壌水分センサとATOM Lite/Matrixの接続を確認し,再度リセットボタンを押して下さい。

⑧アドレスの変更確認

シリアルモニタ右上部の送信ボタンを押した後,図のような応答が表示されます。"---"で区切られたセクションのうち最後のセクションで"アドレス ◯ のセンサが見つかりました。"と表示され,◯が変更したいアドレスであったことを確認して下さい。変更されていなかった場合,もう一度変更したいアドレスをシリアルモニタ上部の入力フォームに入力し,送信して下さい。

SDI-12土壌水分センサのアドレスを変更する手順は以上です。