基本的にはメンバーで初のセッションとなるでしょうので、アイスブレイク(進行の温め)は十分に。
PC達は、最初は未覚醒です。劇中にデスキュートに目覚めます。ただしキャラメイク時に「覚醒」の項は埋めていて構いません。これはどちらかというと、力を求める理由的な扱いになります。
デスキュートや魔法、感情界にまつわる話は、プレイヤーとしては認識していて良いですが、原則PCは知りません。
【情報収集ルール】
まず、PCに対してGMが「§キーワード」を開示・共有する。「§キーワード」にはそれぞれ<対象技能>と目標値が設定されている。<対象技能>の判定で目標値を越えれば、情報が開示される。同じ「§キーワード」であれば、どの技能で判定しても得られる情報は同じである。
「§キーワード」にレベルが設定されている場合がある。高いレベルほど高い目標値が要求される。判定後、達成値以下のレベルの情報がまとめて開示される。
└Lv.0:ファンブルでない限り手に入る情報。
└Lv.1:シナリオ進行に有用な情報。
└Lv.2:シナリオ進行に直結はしないが、より深い情報。豆知識やオマケ的なもの。
情報収集判定は、1シーンに1人1回。同じ「§キーワード」に複数名が何度挑んでも良い。「§キーワード」はPC同士、何らかの方法で共有すること。(開示される情報に変わりはない)
<情報:ウェブ>は、感情界以外の情報の代わりとして判定に使用できるが、その際目標値は+3される。
また、情報収集判定を行う代わりに調達判定を行っても良い。
調達判定は基本のルールに沿うが、世界観的に手に入りづらいであろう武器・防具・アイテムなどの場合、劇中では魔法の道具として扱う。(効果が同様の相当品)
【挿入話ルール】
収録シナリオの中には、挿入話のカテゴリに分けられるものがある。これは、メインのストーリーに直接は関わらず、キャンペーン上どこにでも入れられる形式のもの。キャラの交流・演出に重点を置いたり、間繋ぎに使えるもの。
内容は、基本的にシンプルな予定調和的なものが多め(のはず)。
挿入話の経験点は、シナリオ1本終了に着き一律20点とする。浸食率やSロイスによる経験点ボーナスはないので、帰還優先で処理することを推奨する。
挿入話を1本経るごとに、以降のボスのデータが変更される。これは蓄積される。
・全判定値+3/挿入話1回。最大+15まで。
・HP+10/挿入話1回。上限なし。
知ってるかい?
キミたちの通う白亜学園には、
七不思議があるんだって。
謎の階段、不思議な鏡……
なかでも「願い事の叶う樹」は気になるね。
願い事――秘めたる熱い想い。
もしも本当なら、
キミも探してみたくはないかい?
溢れるほどのキモチは
きっとキセキを起こすんだ。
『デスキュート』!
――それはエモさで戦う新ヒロイン!
第1話
「願いを叶えて! 魔法の奇跡 “デスキュート”!」
PC1:ユメ追う少女
キミは思考する。
近頃、イマヒトツなんじゃないかと。
目標に対して、努力が空回りしている。
ふて腐れて中庭のベンチに座っていたら、見慣れぬ女性に声をかけられた。
彼女はここの卒業生だという。
「懐かしいわね……。“白亜学園七不思議”って、いまもある?」
なんだっけ。少し興味をそそられる。
シナリオロイス:訪問のOG
└推奨感情P/N:憧憬/不信感
PC2:ゲンジツ見る乙女
キミは痛感する。
刺激の不足。何事も、もっと自主的に取り組まなければ、ダメになる。
そんな時、風に噂を耳にした。
「白亜学園の最も大きい樹には、願い事を叶える力が宿ってるって……」
そんな与太話を信じるキミではないが、素朴な疑問が生じた。
はて、学園最大の木はどれだろう?
シナリオロイス:“最奥のハクア樹”
└推奨感情P/N:好奇心/食傷
PC3:ホンロウされる女の子
キミは目撃する。
交通事故。目の前の横断歩道で、お婆さんが車と衝突してしまった。
幸い接触程度。彼女はよろけて倒れるだけだったが、車は止まりもしなかった。
許せない。という気持ちが湧く。
とっさのことでナンバーは覚えてないが、車内には特徴的な女性のシルエットが見えたように思う。
シナリオロイス:大きな帽子の女性
└推奨感情P/N:執着/憤懣
楽しみかい?
キミたちの住む羽啄市には、
全国から見ても有名な観光名所がある。
その名も美鶴遊園地。
夢に時めくワンダーワールドさ。
現実を忘れる――仮初めの空間。
白亜学園は毎年遠足で、
美鶴遊園地に出かけるらしいね。
でも今年は、夢の国に渦巻くコウフンが
怖ろしいジケンを呼んでしまうかも……?
『デスキュート』!
――それはエモさで戦う新ヒロイン!
第2話
「守れ、日常と夢の国! 遊園地パレード大決戦!」
PC1:ユメ追う少女
「お前の“正体”を知っているぞ」
下駄箱の手紙。マンガのような話。
ただし、ラブレターではないようだ。
むしろこれって、脅迫状……?
ろするぅには、魔法は他人に知られちゃダメだと注意されたばかりなのに。
ドキドキとしながら、キミは放課後の屋上に向かった。
シナリオロイス:灰崎ジンヤ
└推奨感情P/N:好奇心/脅威
PC2:ゲンジツ見る乙女
「諸君、大いに喜ぶがいい!」
生徒会長の思川きゆうが、壇上で滔々と語る。
涼やかな良く響く声。心が躍る内容。そう、みんなお待ちかねのイベント。
白亜学園生徒は、世界に誇る美鶴遊園地に無料で遠足できるのだ。
もちろん楽しみなのだが、班の組み方に難を感じる。
ハラハラとしながら、キミは班長の責務を負った。
シナリオロイス:美鶴カィユ
└推奨感情P/N:感服/嫌悪
PC3:ホンロウされる女の子
「怖い怖い、他人がみんな怖い……」
目の前の彼は、ボソボソとそう呟く。
何とも面倒なことに、イジメの現場に遭遇してしまった。
お人好しな性分ゆえに、見て見ぬフリはできない。
しかし、暗い雰囲気の彼と話していると、こちらの気まで滅入る。
イライラとしながらも、キミは交流せざるを得ないことを知る。
シナリオロイス:美鶴フゥキヨ
└推奨感情P/N:同情/猜疑心
驚いたかい?
キミたちと同年代でありながら、
既に日本中に知られている人物がいる。
時代の寵児。今をときめくアイドル。
そんな子がすぐとなりにいたら、何を感じるだろう。
遠くを見据える瞳――使い分けられる表裏。
けれども彼女だって、
キミたちと同じただの女の子。
才能に裏打ちされたツヨミは、
ときにヨワミへと転じることもある。
『デスキュート』!
――それはエモさで戦う新ヒロイン!
第3話
「謎めくアノ子に迫れ! もう一人のデスキュート!」
PC1:ユメ追う少女
デスキュートの、まるで夢物語のような二重生活。
そう、表も裏も疎かにできない。
学校は今日も平常運転だ。
「突然だが、転校生を紹介するぞー」
先生の発言に、ザワめく教室。
まさか、そんな。入って来た少女は、ずっと高みにいる存在。
そしてキミは省みる。
自らの夢は、本当に追うべきものなのだろうか?
シナリオロイス:謎の転校生
└推奨感情P/N:憧憬/劣等感
PC2:ゲンジツ見る乙女
デスキュートも、今や日常の一部になりつつある。
あんなに刺激的だった要素にも、
もう慣れてきてしまったということだ。
「実は、頼みたいことがあるんだ」
優秀なキミに、またも頼み事が来た。
今度は発表会に向けて、学年をまとめないといけなさそうだ。
そしてキミは考える。
現実はいつも、待ってはくれない。
シナリオロイス:以下から1つ選択
└祇園弦之助(推奨感情P/N:尊敬/食傷)
└三郎丸タクト(推奨感情P/N:感服/無関心)
PC3:ホンロウされる女の子
デスキュートに、いつまでも惑わされていられない。
そう思った矢先だ。
通学路の端に、おかしな女性を見付けてしまった。
「おや、この名前にお心当たりでも?」
彼女は目ざとく視線を察して、そう話しかけてきた。
少々まともには思えない衣装。
そして君は訝しむ。
今度は変なメイドに翻弄されそうだ。
シナリオロイス:以下から1つ選択
└メイド探偵(推奨感情P/N:好奇心/不信感)
└香久山ガロウ(推奨感情P/N:有為/無関心)
気づいたかい?
キミたちの世界は、実は唯一ではない。
裏に表に上に下に内に外に、異なる世界が鎮座している。
本来なら、決して行き来できない境界。
けれど君たちは魔法少女デスキュートだ。
くぐるは異界の門――隣り合う世界へ。
きっと、そこに住まうのは、
キミたちと違って、けれど似ている生物たち。
か弱き存在を照らすヒカリがあるならば、
それが映し出すカゲリも否定はできない。
『デスキュート』!
――それはエモさで戦う新ヒロイン!
第4話
「女王様の胸の内? 暴け、グリーディアの秘密!」
PC1:ユメ追う少女
もう、何日が経過しただろう?
ろするぅが感情界に帰ってしまってから。
残されたキミは、少し退屈していた。
グリーディアとの接敵がなかったわけではない。
けれど、最近はそれほど手強くもない。
「フフ……お邪魔するわね」
そんななか、訪れたのは髑髏城ミマカ。
なんと、感情界から便りがあったらしい。
シナリオロイス:以下から1つ選択
└髑髏城ミマカ(推奨感情P/N:友情/劣等感)
└感情界(推奨感情P/N:好奇心/不安)
PC2:ゲンジツ見る乙女
あんなに大規模な事件があった後でも、
世界も現実も、変わらずに続いていくようだ。
むしろ、それを保つのがキミたちの勤めか?
改めて考えてみれば、デスキュートだって
社会を維持する仕事と、何が異なるだろう?
「ご機嫌よう。何か、最近悩んでなぁい?」
つい漏らしたタメイキを聞かれてしまう。
相手は白亜学園の学園長、そのひとだった。
シナリオロイス:月居ハクア
└推奨感情P/N:尊敬/隔意
PC3:ホンロウされる女の子
この頃は、何だかむしろ平穏だ。
きゅりりぃのグリーディア察知能力は高く、
協力者も増え、キミの苦労は減った気がしている。
身辺や状況を整理するチャンスなのでは?
なんて思った矢先に、相談が舞い込んだ。
「ねえねえ知ってる? あのウワサ!」
噂に詳しいと言えば、同学園の雲仙こばと。
またもや不穏な話を持って来たようだ。
シナリオロイス:黒い花
└推奨感情P/N:有為/不信感
覚えているかい?
キミたちがデスキュートに目覚めてから、ずいぶん経った。
魔法に出会い、エモに導かれ、グリーディアの怖さを知った。
友達は仲間となり、苦難を共に乗り越え、脅威に立ち向かった。
そんな戦いにも、終わりが見えつつある。
渦巻く我欲の坩堝――決着の刻限が近付く。
嘘みたいな奇跡の日々がくれたのは、
夢や幻より、ずっと確かなもののハズ。
これまで紡いできたキズナと想いは、
眩く輝き、全てのイノチを救うだろう――
『デスキュート』!
――それはエモさで戦う新ヒロイン!
最終話
「青春の魔法は終わらない! 永劫不滅のデスキュート!」
PC1:ユメ追う少女
キミは、ユメを追ってるはずだった。
容易な道ではない。
立ち止まり、悩むこともある。
デスキュートの活動は、その残酷さを、忘れさせてくれた。
ケド、それは回り道に他ならないんじゃないだろうか。
世界を救う戦い――?
まるで、実感が湧かない。
「諦めても良いんじゃない?」
内なる声が囁く。
デスキュートを?
それとも、ユメを?
ひと月は、不安が戻ってくるのに十分な時間だった。
そんなキミは、再び、下駄箱の手紙を発見する。
少女の背中を後押しするのは、いつだって出会いだ。
シナリオロイス:灰崎ジンヤ
└推奨感情P/N:自由/自由
PC2:ゲンジツ見る乙女
キミは、ゲンジツを見ているつもりだった。
いつでも目の前にあって、
順繰りに片付けなくてはならない、毎日。
デスキュートの活動は、その退屈さを、紛らわせてくれた。
ケド、ただ派手さに目がくらんでいただけなのかも。
強大な敵を倒す――?
なんで、自分がそこまで。
「もっと大切なことがあるのでは?」
内なる声が囁く。
デスキュートよりも?
それとも、ゲンジツより?
ひと月は、日常に飽くのに十分な時間だった。
そんなキミは、尊敬すべき人々の意見を欲していた。
早熟であっても――年端もいかない乙女なのだから。
シナリオロイス:以下から1つ選ぶ
└月居ハクア(推奨感情P/N:自由/自由)
└祇園弦之助(推奨感情P/N:自由/自由)
PC3:ホンロウされる女の子
キミは、いつもホンロウされていた。
余計な苦労を背負い、
要らないことまで気を回し続ける。
デスキュートの活動は、その複雑さを、追いやってくれた。
ケド、見て見ぬ振りに過ぎなかったかもしれない。
人類の命運を担う――?
またも、面倒な立場にある。
「流されているだけじゃないの?」
内なる声が囁く。
デスキュートだから?
それとも、ホンロウされる性格だから?
ひと月は、矮小さを自覚するのに十分な時間だった。
そんなキミは、軸のブレない先達を思い起こす。
女の子だって、強くなきゃいけないときがある。
シナリオロイス:以下から1つ選ぶ
└思川きゆう(推奨感情P/N:自由/自由)
└似姿ヒョウリ(推奨感情P/N:自由/自由)
予告内容
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