研究科 教学・伝道課程
研究科 教学・伝道課程
2024年度に新設された、教学や伝道・布教方法の修得に特化した課程
本科で培った僧侶・教師としての基礎をさらに深め、真宗学・仏教学の教授と、真実信心と念仏者の生き方を正しく・わかりやすく・ありがたく伝える力を養い、本科では修得しきれない確かな教学理解と、伝道力を兼ね備えた教師の育成を目指します。
授業では伝道学などの専門的・実践的科目が編成され、伝道講師による個別指導や、寺院参拝者や初めて法話を聞く方を対象とした布教実習を通して、現場に即した力を磨きます。
さらに、本典・三経・七祖の講読や安心論題、多くの経典や倶舎・唯識・華厳・天台教義の解説、実践運動講座など豊富な授業内容によって、教学の基盤を充実させ、学階の取得へとつなげます。
卒業時に教師資格を有している方は、「布教使課程共通二次試験」を受験することができ、学びの成果を次の段階へと進めることが可能です。
研究科 教学・伝道課程は、深い教学理解と伝道力を備えた、人々に仏法の灯を届ける教師を育む場です。
布教実習の様子①
布教実習の様子②
真宗/仏教/教養/伝道/勤式/実践運動/実習(布教実習・個別指導)/その他(特別講義)
※2025年度現在の開講科目です
毎朝の勤式伝道実習は本科生と共に歩む場として行われ、当番班を編成してお勤めを行います。
諸先輩方から受け継いだお勤めの作法や声明を、僧侶としての歩みを始める本科生へと伝えていくことで、これまでの学びがより確かなものとなり、そして次の世代へと受け渡されていきます。
1日の流れ
8:50~ 9:50 1限目 勤式伝道実習
10:05~11:05 2限目 授 業
11:20~12:20 3限目 授 業
昼休み
13:20~14:20 4限目 授 業
14:35~15:35 5限目 授 業
15:50~16:20 お夕事 伝道実習
清 掃
~18:00 個別指導・習礼等
※毎週木曜日は、1~5限目まで「布教実習」の授業となります
※研修や行事の日はこの限りではありません
※変更となる場合があります
1年の流れ
前 期
4月 入学
5月 本山降誕会参拝
学院降誕会法要
6月 体育大会
7月 前期試験
8月 夏期休講
後 期
10月 布教実習※
12月 学院報恩講法要
冬期休講
1月 後期試験
2月 集中授業
3月 卒業
布教使課程共通二次試験(希望者)
学階試験(希望者)
その他 現地研修、おみがき、防火講習 等
※布教実習…一般寺院や学院での法話実演
※土・日曜、祝日にも実習・研修等を行うことがあります
※変更となる場合があります
卒業時に教師資格を有している方は、
◇「得業(学階)の予試及び本試」の免除資格
◇「布教使課程共通二次試験」の受験資格
が与えられます。(有効期限有り)
また、卒業時に未教師であった方は、卒業後に教師資格を授与されたのち、「布教使課程共通二次試験」を受験することができます。(有効期限有り)
※在学中に「教師教修」を受ける場合、夏期休講中の8月教師のみ認められます。そのため、入学までに【教師教修出願資格試験】に合格しておく必要があります。
研究科には、入学時に教師資格を有していない方でも、募集要項に記された出願資格のいずれかに該当していれば出願することができます。
ただし、研究科での特典を受けるためには教師資格が必須となります。資格を持たずに入学された場合、在学中に資格を取得する必要があり(8月教師のみ)、その過程は大きな挑戦となるでしょう。
一方で、すでに教師資格を有している方であっても、本科を経ずに研究科へ進学するよりも、まず本科で教義やお勤め、伝道の基礎をしっかりと学んでから研究科へ進むことをお勧めします。基盤を整えたうえで研究科に進学することで、より確かな理解と実践を育み、自身の歩みへとつながっていきます。
竜田 永 さん
2025年度
研究科 教学・伝道課程
教学・伝道課程では、仏典やお聖典、法話原稿とひたすら向き合い、先生方のご指導のもとで学びを深めています。仏教理解が浅かった私にも、根気強く対話を重ねてくださり、仏教を楽しく熱意をもって学べる場がここにあると実感しています。
授業では、「弥陀の五劫思惟の願をよくよく案ずれば、ひとへに親鸞一人がためなりけり」と御開山がいただいていかれた阿弥陀仏の大悲心を、様々な書物を通じて学び、自分の言葉で伝える訓練も重ねています。勉学布教を怠らない、僧侶の心得を実践する日々の中で、真っ白だった註釈版聖典の色形が少しずつ変化しています。
多くの支えへの感謝を胸に、残された学院生活を丁寧に歩んでいきたいと思います。