研究科 勤式課程
研究科 勤式課程
2024年度に新設された、宗門の勤式作法について学修することに特化した課程
宗門僧侶としての勤式作法の技術向上を視野に入れ、正しい作法を身につけるとともに、その指導にも携わることのできる教師の養成を目指します。
1年を通して勤式作法の学修を重ね、声明・読物・作法・雅楽などの科目を通じて、法要や仏事において確かな勤式作法を行える力を育みます。これらの学びは、単なる技術修得にとどまらず、宗門の伝統を受け継ぎ、次の世代へと伝えていく歩みへとつながります。
所定の成績を修め、教師資格を有している方は、「法務員資格試験」または「特別法務員資格試験」が免除される制度も設けられています。
研究科 勤式課程は、勤式の正しい継承と指導を担い、人々に仏法の灯を届ける教師を育む場です。
校舎3階の「教場」
雅楽指導の様子
勤行/作法/雅楽/規範/教養/実地研修(御堂研修・その他の研修)
※2025年度現在の開講科目です
本願寺の晨朝出勤や、法要への参拝・出勤、本願寺や関係施設の行事への参加・研修をはじめ、雅楽の吹奏法の教授、一般寺院での法要出勤実習等を通じて、専門的・実践的な知識・技能を身につけます。
学院外での実地研修は以下を予定しております。
■御堂研修(本願寺)
本願寺の晨朝出勤(当番出勤…週1~2回)
御正忌報恩講をはじめとする恒例法要の出勤並びに諸役補助
御煤拂、大御身、荘厳替等の御堂行事参加
■その他
日野誕生院誕生会の参拝
大谷本廟の施設研修、恒例法要の出勤並びに諸役補助
法要実習(一般寺院の法要出勤実習)
真宗本廟(東本願寺)御正忌報恩講結願日中法要(坂東曲)参拝
天台声明研修(左京区大原)
注)勤式課程では、土・日曜、祝日(年末年始)にも実習・研修・法要参拝等を行います
1日の流れ
9:20~12:20 1~3限目 授 業
昼休み
13:20~16:20 4~6限目 授 業
清 掃
~18:00 習礼等
※毎週水曜日は、13:20~14:00 伝道実習(本科、研究科 教学・伝道課程と合同)
※研修や行事の日はこの限りではありません
※変更となる場合があります
1年の流れ
前 期
4月 入学
本山降誕会参拝
学院降誕会法要
体育大会
本山法要・行事研修
雅楽講義開始
前期試験
8月 夏期休講
後 期
本山法要・行事研修
法要・雅楽実習
学院報恩講
本山年末年始法要・行事研修
本山御正忌報恩講出勤
後期試験
本山春季彼岸会出勤
3月 卒業
その他 実地研修、おみがき、防火講習 等
※土・日曜、祝日(年末年始)にも実習・研修・法要参拝等を行います
※変更となる場合があります
在学中に所定の成績を修め、教師資格を有している方は、
◇「法務員資格試験」の免除資格
また、上記の免除資格取得者で、在学中に所定の成績を修めた方は、
◇「特別法務員資格試験」の免除資格
が与えられます。
在学中に未教師であった方は、卒業後に教師資格を授与されれば、宗派で実施される「法務員資格験」「特別法務員資格試験(「法務員資格試験」合格者に限る)」の受験を願出ることができます。
※在学中に「教師教修」を受ける場合、夏期休講中の8月教師のみ認められます。そのため、入学までに【教師教修出願資格試験】に合格しておく必要があります。
研究科には、入学時に教師資格を有していない方でも、募集要項に記された出願資格のいずれかに該当していれば出願することができます。
ただし、研究科での特典を受けるためには教師資格が必須となります。資格を持たずに入学された場合、在学中に資格を取得する必要があり(8月教師のみ)、その過程は大きな挑戦となるでしょう。
一方で、すでに教師資格を有している方であっても、本科を経ずに研究科へ進学するよりも、まず本科で教義やお勤め、伝道の基礎をしっかりと学んでから研究科へ進むことをお勧めします。基盤を整えたうえで研究科に進学することで、より確かな理解と実践を育み、自身の歩みへとつながっていきます。
“法務員資格保有者”“勤式指導所 練習生課程 修了者”の入学について
研究科 勤式課程では、「勤式指導所」で行われていた学修を1年を通して実施いたします。雅楽の指導等、“勤式指導所 研究生課程”で行われていた内容も、前期より学んでいただきます。
そのため、従来の「勤式指導所」における“法務員資格保有者”の研究生課程からの入所(10月入所)のような仕組みはございません。研究科 勤式課程は4月入学のみとなります。
若林 唯 さん
2025年度
研究科 勤式課程
昨年本科で浄土真宗の教えやお勤めの基礎を幅広く学び、特にお勤めに興味があり、「お勤めをもっと究めたい」との思いから勤式課程に進学しました。
進学して最も印象深かったのは、本山での法要出勤です。特に秋季彼岸会では、初めて内陣に座りお勤めをさせていただきました。荘厳を間近に感じながら、作法や発声を学ぶ貴重な機会となり、「これほど贅沢な学びは勤式課程ならでは」と実感しました。
お勤めへの向き合い方も変化し、「丁寧にしよう」と自然に心が向くようになりました。作法の由来を知ることで、学びがより深まっています。ここで出遇った法友とともに、ここでしか得られない学びがある。それが勤式課程の何よりの魅力です。