2021年度より浄土真宗本願寺派で導入された統一試験制度(教師教修出願資格試験)は、単なる知識の確認ではなく、念仏者としての生き方を問い直し、有縁の人々に伝わる伝道布教を担う人材を育てるためのものです。学院では、この試験に対応するために『僧侶教本A』『僧侶教本B』や通信教育入門課程のeラーニングを副読本とし、初めて真宗や仏教を学ぶ方でも効率よく理解できるよう科目を編成しています。

しかし、知識や作法の修得だけでは僧侶の道は完成しません。学びの根底には「学仏大悲心」「自信教人信」の精神があり、学院は常にその心を大切にしながら教育を進めています。

本科では、宗門の未来を担う僧侶をめざす方のために、勤式や伝道、華道･書道など実践的な科目も用意されています。これらは「得度習礼」や「教師教修」だけでは身につけられない知識や技能を補い、僧侶としての幅を広げる学びとなります。すでに僧侶･教師として歩んでいる方、あるいは他の仏教学院で学ばれた方にとっても、さらなる研鑽を積み、研究科進学へとつながる力を養うことができる内容です。

ここには、未来へ一歩を踏み出そうとする方、不安を抱えながらも学びを求める方、そして次の世代へ学びを託したい方、すべての人に開かれた学びの場があります。中央仏教学院の本科は、あなたの歩みを温かく支え、共に成長していく場であり続けます。

真宗／仏教／宗教／真宗史／仏教史／伝道／勤式／法規／実践運動／技能(書道･華道･仏教音楽)

※2025年度現在の開講科目です

勤式の授業では、「得度習礼」や「教師教修」だけでは身につけられない、宗門内で用いられるお勤めや作法を学ぶことができます。さらに伝道の授業では、法話の作成方法や実演方法を身につけ、聞く人の心に届く言葉を紡ぐ力を養います。

これらの学びは、毎日の勤式伝道実習(当番制)を通して実践されます。現場に近い緊張感の中で繰り返し経験を積むことで、知識と技能が確かなものとなり、僧侶としての歩みを力強く支える基盤となります。

中央仏教学院は浄土真宗本願寺派の「得度講習会及び得度考査免除教育機関」「教師養成施設」として認定されており、

　◇得度講習会及び得度考査

　◇教師教修出願資格試験講習会

が免除となります。(有効期限有り)

また、在学生は学院で開催(12月～1月頃の予定)される【教師教修出願資格試験】を受験できます(20歳以上の僧侶)。在学中に【教師教修出願資格試験】を受験･合格をされなかった場合でも、卒業後、【教師教修出願資格試験講習会】の受講が免除されます。(有効期限有り)

※「教師教修」の出願には、【教師教修出願資格試験】の合格証が必要となります。

所定の科目を履修された方は、前期の学びを終えたのち、9月に開催される仏教学院生対象の「得度習礼」を受けることができます。
また、すでに「得度習礼」を受ける資格を取得してから入学された方も、仏教学院生対象の「得度習礼」を受けることができます。