生体の循環系と生体外の人工的な循環系(血流回路)とを連結して、生体内の血液を体外に誘導し再び体内に灌流することを体外循環といいます。人工心肺、人工腎臓、人工心臓、人工肝臓などの人工的な血液循環はすべて体外循環の一種ということができます。人工心肺装置は、心臓の手術を行う際に無血視野の確保と心臓切開に伴う出血を吸引する目的で考えられました。臨床工学技士は人工心肺装置によって手術中の心臓ポンプ作用を代行し、全身の血液灌流を行い、肺の代行としてガス交換(血液の酸素加・脱炭酸ガス)を行っています。
当院には体外循環認定士が約10名在籍しております。年間約300~400症例の人工心肺症例があり先天性心疾患、後天性心疾患、大動脈疾患、低侵襲手術、人工心臓装着術など様々な症例があります。また、急性大動脈解離などの緊急を要する手術にも24時間対応しております。人工心肺操作のトレーニングも入職後早期に開始しております。