Buddyup!の実現したい世界
プロジェクトにおけるコミュニティの重要性
会社の仕事であっても、個人の自己実現であっても。何かを成し遂げることは重要です。このような「活動」を成功に導く要因は何でしょうか。私達は「協力」こそがその最も重要なものだと考えています。
大きく見れば、人類の歴史は「協力の歴史」と見ることができます。ピラミッドは1人では作れなかったし、悲惨な戦争であっても、悪い意味で「協力」がなければあんなに大規模になることはありませんでした。人々が協力してきたからこそ、たくさんの物事が起きてきました。
では、協力はどのようにすれば生まれるでしょうか。数々のスタートアップが誕生し勢いのある地域として有名な米国・シリコンバレー。そこでは、多くの新規事業が、成長を遂げていることが知られています。その一方で、日本の新規事業がグローバルで活躍している姿を見かけることは少ないです。この違いは何でしょうか?
そこにあるものだけを考えたとき、東京とシリコンバレーの差はほとんどありません。東京には、一流の大学からなる知恵も、数千万人からなる身近な市場も、銀行も労働者も存在しています。日本にも、シリコンバレーと同等以上の環境は揃っているのです。それなのに、日本からは世界を巻き込むようなスタートアップがなかなか生まれないのはどうしてでしょうか。
その理由の一つとして、コミュニティの形成の未熟さがあると考えています。
シリコンバレーでは、1つ1つのプロジェクト(スタートアップ)に対して、たくさんの関係者が、将来の成功のために自らリスクを取って協力しあうコミュニティが、頻繁に形成されているそうです。その一方で、日本はそのような協力関係がなかなかできていないのが現状ではないでしょうか。
活動を立ち上げた人が、次々と迫りくる問題を乗り越える「仲間」とどんどん出会い、チームとして活躍する。そして、コミュニティとしてお互いの成功を支えることができるように。そんな思いを込めて、Buddyup!を立ち上げました。
活動創出の18段階モデル
多くの方は、活動を成功させるのが難しいことをよくご存じなのではないかと思います。しかし、活動が成功するまでの途中段階がどのようであるのかについては、よくわからないのではないでしょうか。私たちも全く分からず、10年ほど研究を重ねてきました。そして、「協力関係の構築」というひとつの軸を見つけました。
ここでは、協力関係の構築という軸に沿って、「まったく知らない人同士が、最終的に事業と言えるほど活動を成熟させていくまでのプロセス」を18段階に分解し、デジタルサービスで支援する方法を考えたモデルを紹介します。
イベント
1. 登録する
知らない人と出会うために、まずはイベントや催しなどに参加します。そのときに、何かしらのデジタルサービスに登録することから始まります。登録をすることで、初めてデジタル上に存在が記録されます。
2. 参加者をざっと見る
イベントに参加することで参加者が一覧化されます。イベントに誰がいるのか、どんな人がいるのかがわかります。
コミュニティ
3. 多面的に見る
イベントの参加者が一覧になっていても、全員に声をかけるというのは難しいです。そこで、どんな人に声をかければいいのかを効率的に判断するために、人を分類します。どういう人物なのか、どんなことに興味があるのかを可視化します。改めて、集団を俯瞰してみてコミュニティ内の偏りを認識します。
4. 個人の詳細を見る
多面的に見ることで、参加者の中に興味関心を持つ人がいることを知ります。自分にとって素晴らしいと感じる人を奥深さをより知る段階になります。
意欲
5. 会う意欲の表出
個人で繋がりたい人が現れたときに「会いたい」と感じます。この段階でイベントから生まれた出会いが自分ごとになっていきます。
会う意欲の表出をデジタルサービス上ですることで、相手にも会いたいことが伝わります。ここで、交流のきっかけが生まれます。
6. 会う調整
会う意欲を表出をしたことで、相手とやり取りをするようになります。そこで、次に行われるのが会うための具体的な調整です。どこで会うのか、いつ会うのかなどを決めます。
出会い
7. 会う
興味を持った人と会ってお話をします。どんな話をするのか、どう話を進めていくのかといった面をイベント時にファシリテーションの技術があれば、スムーズに遣り取りが出来るかもしれません。
8. 共感する
情報や感情の遣り取りをしているうちに、共感が生まれます。しかし、ただ雑談をしているだけでは、共感は生まれません。会って話しているうちに、何かしらの方向に対して同じ気持ちになる、一緒に物事をするパートナーになる、刺激を受ける存在になることで、共感が生まれて関係性が深まります。
交流
9. 再開通知
同じコミュニティに属していると、何度も会う機会があります。しかし、会話の内容は覚えているけど名前と顔が思い出せないことは多いです。それが原因で、せっかく以前に話したのに、次は話しかけられずに縁がなかったということにもなりかねません。以前に話したことを何とか思い出す必要があります。
10. チームビルド(旗揚げ)
何度も顔を合わせることによって、信頼関係が生まれます。そこで初めて「一緒にやろう」とチームで活動をすることに合意を得られます。つまり、旗揚げをすることになります。
チーム
11. 役割を自称する
自分たちのチームがどうやって目的を達成しようとしているのか、足りないことは何なのか、それをはっきりさせるためにも、チームメンバのの役割を表明しておくことは重要です。お互いの守備範囲を知ることによって、お互いにのびのびと、効率のいい共同作業ができることでしょう。
12. チームを広報する
何かを始めていくために少人数1人で出来ることは限られています。仮に200のタスクがあるとして、一人ができることは5つくらいかもしれません。そのため、やりたいことを実現するやるためにはいろいろな人の協力や関与が欠かせません。チームが生まれたことを他の人たちにも伝えていくことで、新たに関わる人を増やしていきます。デジタルサービスを活用したチームの広報です。ここではチーム自体もそうですが、自称した個人の役割も公知していきます。
プロジェクト
13. コンセプトからブレークダウン
「チーム」のプロセスは、のびのびと実行する段階です。やりたいことを自由にやっていきます。この段階を続けていくと人が増え、気づけば、やりたかった200のことが実現できるリソースが揃っていきます。チームが成長すると、プロジェクトへ変化します。抽象的なコンセプトから、やることが細分化されてプロジェクト自体が現実のものになっていきます。実現したいことに目を向けるというよりは、目の前の作業が増えていく段階です。やれることからやって、少しずつ達成することで実現したい世界が近づいていきます。
14. メンバーを取り込む
一つひとつのタスクに対してメンバーをアサインすることもできます。目の前のやらなければならないことを細分化すると、また新たにリソースが必要になります。そこで、細分化されたタスクをやる人を新たにスカウトしていきます。
アメーバ
15. 複数案の並列
プロジェクトが大きくなると、一人ひとりのできることよりも職務範囲が狭くなります。そうすることにより、意見の相違が発生。甲乙つけがたい素晴らしいアイデアがいくつも生まれることがあります。すると意見の食い違いによるコミュニケーションコストが生まれて、プロジェクトの進みが遅くなってしまうことも。そこで、複数のプロジェクトが生まれて、同時に進行する状態になります。これが、複数案の並列です。
16. 複数案の集約
いくつものプロジェクトが同時に進行し、その後また一つのプロジェクトになることが複数案の集約です。例として、システム開発で利用する「Git」が複数案の並列と集約のためにうまく働いています。
カイゼン
17. 定型化
プロジェクトを進めるうちに、効率を上げることが重要になっていきます。すると、何も知らない人でも事業を継続していけるように、仕事のプロセスのマニュアル化を始めとした定型化が進みます。
18. 効率化
どれだけ素早く作れるかが重視されます。事業を早く進めるために、無駄なものを省いてよりスムーズに業務ができるように生産性を高めていきます。
以上が、デジタルサービスを使った活動創出の18段階モデルです。
コミュニティから事業が生まれて成熟していくまでの流れを案内しました。
Buddyup!が活動創出の18段階にどのような役割を果たしているのかは、下記のページをご覧ください。