桑原商店

Schemata Architects

Category:什器

図の上段酒屋にあったビール瓶ケースを使っている

図の中段ビール瓶ケースを机の一部に読み替えている

図の下段机の体系が成立している

「ビール瓶ケースが机に。酒屋だから生まれたブリコラージュ作品。」


この作品は元の建築用途に即したありあわせのものを巧みに使っているブリコラージュ作品である。

作品は、元酒屋の倉庫を改修し、酒屋の要素であるビール瓶ケースと建材のコンクリートパネルを組み合わせて、机として機能するように工夫されている。コンクリートパネルの撥水性の塗膜が試飲の用途にバッチリ。また積まれたビール瓶ケースの下二段には空のビール瓶が入っており、重心を低く抑える工夫が見られる。黄色に赤い文字の色彩も可愛らしく、普通の机には出せない魅力が詰め込まれている。一見、瓶ケースの「ピクセル利用」にも見えるが、瓶やコンクリートパネルとの組み合わせが多岐に生きているので、反復要素を排除しても十分ブリコラージュが成立すると判断した。限られた環境で得られる材料を組み合わせで、その環境にふさわしいものと性能を演出できているブリコラージュ作品の好例である。