断面を見て診断します

田中達也

Category:美術作品

図の上段:○身近にあるおやつを使っている

図の中段:○洋菓子がMRI検査室の要素に読み替えられている

図の下段:○MRI検査室の体系が成立している

「洋菓子で作られたMRI検査室。チョコレートの枕に寝て、バウムクーヘンの穴の中へ。」


この作品はミニチュア要素に読み替える手法を用いているブリコラージュ作品である。

作品は、材料が洋菓子というありあわせのなかで集められ、それらがMRI検査室の要素として読み替えられている。スケール操作が巧妙で、バウムクーヘンの穴の大きさを基準として全体が決定されている。カステラとウエハースは大きさや形を変えているかもしれないが、バウムクーヘンとチョコレートは元の大きさを変えずに用いている点が評価できる。私たちも身近なお菓子や食べ物を使って見立てを楽しみたいと思える作品である。