本 WEB サイトは,Google サイト (Google Sites) を利用して作成した。これは,無料のホームページビルダーといわれるものの一つである。このサイトが無料だからといって,Google による広告などが入り込んでくることはない。
本格的 WEBサイト作成には,HTML (Hyper Text Markup Language:文書構造構築) , CSS (Cascading Style Sheets: 見栄え補正),JAVA Script (ダナミック表現)などの言語により,プロに依頼することがあると思う。また,サイト公開には,サーバーのレンタル料をプロバイダーに毎月支払う必要がある。
しかし,この Google Sites では,自力かつ無料でWEB サイトを作成し,Google 上に無料で公開できる。一切自力でできるということは,このサイトの修正,加筆,改善がいつでも思う存分でき,いわば自分のサイトを少しずつ育て上げてゆくことができると考えている。
Google Sites がすべて無料なのは,Google による他のサービスの youtube 公開閲覧,gmail 設定とその利用,key word 検索,Google MAP 利用などが,すべて無料であることと同じ流れにあるからである。一私企業による Goolge という巨大かつ独占的仕組みの中に取り込まれている事実は認識しつつも,その利便性を利用しない手はないと考えた。
著者は,HTMLなどの言語には知識がない。しかし,学会などで,PowerPoint や KeyNote をある程度使いこなしてきた。Google Sites の仕組みは,PowerPoint などとは異なるが,難易度という点では同じ程度と考えている。ただし,PowerPoint などほどの階層の深みと選択肢の広がりはなく,できることの範囲は限られている。このバックグラウンドでも,この程度の WEBサイト作成は可能となる。この程度のものしかできないのかとお感じの方については,著者は,まだ Google sites を完全には使いこなしているわけではないので,皆さんが習熟されればもっと良いものができると思う。
Google サイト紹介記事:
https://www.topgate.co.jp/google-site-creation
Google サイト紹介youtube:
https://www.youtube.com/watch?v=1TXd2kB74DI
Google Sites による WEB サイト作成について,気がづいたことを以下に箇条書きで記載した。参考としていただければ幸いである。
a) WEB サイトの内容は,HTML などではなく,すでに用意されてある何種類かの雛形を利用して,文字入力や写真取り込みなどを PowerPoint 作成のような手軽さでできる。
Google サイト紹介記事:
https://support.google.com/sites/answer/6372878?hl=ja
b) WEB サイト作成と公開について費用がかからない。通常は,WEBサイトをプロに依頼すると費用がかかり,これを公開する場合には,毎月レンタルサーバー料がかかる。Google WEB サイトについては,これらが一切かからない。
c) いったん公開したサイトについては,いつでも即座に自分で修正し,再公開できるし,いつでも公開を中止することもできる。
d) 一定の枠内ではあるが,文字入力や図,写真などの貼り付けについては,十分な自由度がある。
e) パソコン上で作成したサイトが,タブレット画面とスマホ画面でも,自動的に最適化されている。現在の WEB サイト閲覧の半分近くは,スマホやタブレット利用による。パソコンのみの時代に作成された古いサイトには,これに対応していないものも見受けられる。ただし,スマホ画面には,様々なサイズがあり,全てのスマホ画面サイズに最適化されているわけではなく,文字配列がずれることはある。
a) PowerPoint のように容易に作成可能とは述べたが,サイト作成時には Google サーバーと入力時ごとに一字一句文字のやりとりをしている。そのために,いくつかの不具合に遭遇することがある。しかし,これは仕組みが分かれば,学習可能であり,回避可能でもある。
b) 上記の例として,使用するフォントの問題がある。サイトの原稿を Word などで作成したものを,そのままコピーペーストするとうまくいかないことがある。それは,Google サイトに適合したフォント(Gentium Basic, Lato, Lora など)があり,これにフォントを変えないと問題が起こることがある。逆に,適合したフォントを使用すると,パソコンでも,スマホでも,タブレットでも文字が閲覧時に最適化される。また,バックグラウンドの色を黒系に選択した場合には,自動的に文字が白に,またバックグラウンドを白系に選択した場合には,自動的に文字が黒に最適化されて読みやすくなる。ただし,これは,先のGoogle サイトに適合したフォントを使用した場合についてである。Word の MSゴシックや MS明朝などのフォントをそのままコピーペーストしても,このような最適化はしてもらえない。
c) フォントの問題の続きとして,文字を同一ページ内あるいは他ページ内にコピーペーストできないことがある。その場合には,コピーする文字フォントを,一旦 Genitnum Basic になおしてから,コピーぺーストし,その後,希望の Google 文字フォントに変換するとうまくいくことがある。また,下図の上段右端をクリックすると下段が現れる。そこで,下段右端の T \ をクリックすると,溢れていたバッファー内容をクリアするのか,色々な問題がうまくいくことがある。また,文字には「題名,見出し,小見出」と「標準テキスト」があり,この2種類のモードを明確に認識しながら作業をすることが重要である。これをしないと希望するフォントにならなかったり,その他のトラブルに巻き込まれることがある。
d) 最近の企業,大学などの WEBサイトのトップページには,Java Script などによるダイナミックな 表現を駆使したものが多いが,本WEBサイトでは,そのようなものはできない。本サイトは,いくつかの雛形から選ぶ仕組みであり,現在のところそのようなダイナミックなものは見当たらないからである。
e) 本サイトに,画像を JPEG や PNG などの形式で直接,自由に取り込むことは可能である。しかし,動画を直接取り込むことはできない。動画は,一旦 youtube にアップしたものを挿入するしかない。さらに論文全体などの PDFファイル をサイトに挿入できない。これは,Google が,著作権の問題を考えて,制限を加えていると推測している。ただし,動画と PDF ファイルについては,これらを著者が 一旦,著者自身の Google ドライブに保存して,そこからのものを閲覧者が間接的にみることは可能なようである。しかし,閲覧者は,閲覧者自身の Gmail アドレスをいちいち入力する必要があり,これをしてまで閲覧したいと思うであろうか。
f) 本サイトに,Excel で作成した表などを画像として貼り付ける場合,JPEG 形式だと,全体が少しぼやける感がある。PDF は使用できないので,PNG にするとよいことがわかった。ただし,写真の場合には,JPEG でも画質の劣化は,それほど目立たない。本WEBサイトの利用可能容量は,15GB なので,PNG の使用容量が,JPEG より大きいことはほとんど問題とならない。ただし,その利用可能容量は, Google アカウント全体の容量であり,g-mail, ドキュメント,Photos などのファイルも含めてのことである。それでも,本WEBサイトを含めたファイル容量は,まだ 上限の 15 GB の 1/15 以下 であり,ファイル容量に関しては,十分過ぎる余裕があると思っている。
g) WEB サイトを作成し,公開したつもりになっても,何ヶ月経過しても,Google 上で検索されない。この段階では,Google 上で自身のサイトの url を入力すれば,みることはできる。しかし,これでは一般に,キーワード検索してもらえない。 これは作成したサイトを Google 上のサーバーである Search Console 上に登録設定する必要があるからである。これを実施してはじめて,Google サーバー上のロボットに,作成したサイトを探し出してもらい,少しずつ順位を上げて,一般にもキーワード検索してもらえる様になる。この部分は,プロに相談して解決してもらった。しかし,この Search Console への登録の仕方については,youtube 上などに詳しい説明がある。
Google Search Console 登録紹介記事:
https://web-kanji.com/posts/search-console-setting
Google Search Console 登録紹介youtube:
https://www.youtube.com/watch?v=5gu3JuBpkaA
h) Google Search Console登録の他に,Google Analytics に登録して,サイト閲覧状況を把握できる。Google Analytics の登録法についても,youtube などに詳しい説明がある。
Google Analytics 登録紹介記事:
https://www.sakurasaku-labo.jp/blogs/google-analytics-4
i) 本WEBサイトでは,特定文章中の用語のクリックで,この WEB内の他のページに飛ぶかたちでのリンクはできる。しかし,このリンクはあくまでもページ単位であり,ページ内の特定の見出し(見出し,小見出しなど)にリンク(アンカーリンク)することはできないと思っている。と,ここまで記載したが,本WEBサイトの環境設定 「閲覧者ツール」で,アンカーリンクを ON にするという選択肢があることがわかった。しかし,この使用法については,もうひとつ理解できていない。NET上には,Google Sites では,アンカーリンクは,利用できないとの記載もある。
j) WEB サイト作成プロにとっては,Google Sites の問題点やできないことを列挙したくなるであろう。確かに,こんなに簡単に WEB サイトが,各個人に作成されてしまうことへの懸念もあると思う。それ故か,Google Sites に対して批判的な記事も存在する。また,Google Sites 以外にも,WIX, JIMDO など無料の WEB Site Builders がいくつか存在する。しかし,これらは,内容をネット上に公開する場合には,ドメインの取得が必要であり,いずれかのプロバイダーと契約して,毎月使用料を支払う必要があると思う。Google Sites では,ここも含めて,すべて無料で利用できる点で,他の無料WEB Site Builders とは異なると考えている。
k) したがって,Google Sites で,まずは自分で WEB サイトを立ち上げてみて,ものたりなくなれば,各種言語を用いて,あるいはそれを習得して,もっと本格的なサイトを次のステップとして,作成すればよいと考えている。