校 長 挨 拶
学校法人総持学園鶴見大学附属中学校・高等学校同窓会のホームページにアクセスいただき誠に有難うございます。
鶴見大学附属中学校・高等学校同窓生の皆様におかれましては、日頃から本校の教育活動に御理解と御協力をいただきまして誠にありがとうございます。心から感謝申し上げます。
11代校長の岸本力也(きしもとりきや)でございます。
本校の歴史は、今から100年前の1924年4月、大本山總持寺開祖瑩山禅師六百回大遠忌の記念事業として、光華女学校の運営を引き継ぎ、また、翌1925年2月鶴見高等女学校が創立されたことに始まります。この両校を母体とし、終戦後の学制改革により、1947年4月に新制鶴見女子中学校、1948年4月に新制鶴見女子高等学校が設立されました。
初代校長中根環堂先生は、瑩山禅師様の「女人救済」というご誓願を建学の精神とされ、「学校教育を通じて、多くの女性と仏縁を結びたい」と願われました。また、環堂先生は「教育の根本は、人を作ることである。真の日本人らしい婦人を作ることである。智者(ちしゃ)とか、学者を作るばかりが、教育の目的であってはならない。社会に役立つ人間、肚(はら)のできた人間を作らねばならない。いかなる大事に対しても恐れず、小事に対しても侮(あなど)らず、貧に処しても屈せず、海が干しても騒がず、泰然自若(たいぜんじじゃく)、よく確固不抜(かっこふばつ)の精神と金剛不壊(こんごうふえ)の信念を持ち、自己の所信を持(じ)し、自己の所信をあくまでも貫徹(かんてつ)する人ではなくてはならない」と語っておられました。
現代的に言うと、
教育の根本は、人を作ることである。日本人らしい女性を作ることである。知恵のすぐれた人とか、学者を作ることが、教育の目的であってはならない。社会に役立つ人間、落ち着いた人間を作らねばならない。いかなる困難に対しても恐れず、些細なことにもしっかり目を配り、貧しくともそれに屈せず、海が干上がっても動じない。落ち着いていて、どんなことにも動じない精神と、志を堅く守って、変えない信念を持ち、自分を信じることを貫き通す人でなくてはならない。
という理念です。このような理念のもと、環堂先生は、日々、生徒と一緒に過ごされていました。その教育理念は、女子校から共学校に変わった現在でも、一日たりとも絶やすことなく、現在まで100年間、受け継がれています。
そして、今も本校では、環堂先生が掲げた建学の精神「大覚円成 報恩行持(感謝を忘れず真人となる)」
「大覚円成」とは、豊かな智慧(ちえ)と自立した判断力を磨くよう精進すること。「報恩行持」とは、自分が生かされていることへの感謝の念のもとに、今、一番大切と考えられることを実行し続けること。
のもと、人として、当たり前のことを日々普通に実践できる、頭のいい人ではなく、本当に賢い信念のある人間らしい、まことの人間をつくることを教育理念とし、日々、学校生活を送っております。
さて、これから私たちが生きていく社会は、急速な技術革新のもと、グローバル化や情報化がますます進み、仮想空間と現実空間が融合した新たな未来社会Society5.0になると言われています。これからの社会は、ますますインターネットやAIが進歩し、働き方や生活形態を一変することでしょう。
令和4年度から年次進行で実施されている高等学校学習指導要領では、育成すべき資質・能力の要素として、「何を知っているか、何ができるか(個別の知識・技能)」「知っていること・できることをどう使うか(思考力・判断力・表現力等)」「どのように社会・世界と関わり、よりよい人生を送るか(学びに向かう力、人間性等)」を掲げています。
これを踏まえて本校では、新しい時代に必要となる資質・能力として、①自己理解・他者理解、②興味・関心、③主体性、の3つの育成を目指しています。なかでも、「自己理解・他者理解」という資質・能力を身につけることによって、自分自身を知り、他の人を思いやり、そのことによって、人間関係が構築され、信頼され、必要な存在になり、社会に役立つ人間になれる。そして、幸せになることを実感して欲しいと願っております。
また、中根環堂先生が常に、生徒、教職員に「随所に主となる(いつでも、どこでも、自分の置かれた場所や、状況の中で、精一杯、こころを込めて勤め、励み、主体的に行動し、相手を最善に生かしなさい。そうすれば、自分が生かされ、光る。そのことに一所懸命になれば、真実が、そこに、現れてくる。)」人になりなさいとおっしゃっていました。
先が見えない世の中だからこそ、幸せに生きていくために、自分の置かれた場所、状況で最善を尽くせる人として、どのような場所でも、自分らしく輝くことができるように、笑顔を忘れずに、自分の目標に向けて、日々の学習や、学校生活を送り、一日一日を無駄にせず、日々成長しおります。
このような激変する社会に対応する人材の育成に向けて、学校と同窓会とが一体となった教育の創造が今まで以上に必要であると考えております。
令和6年4月から、創立100周年の年度が始まりました。100年の歴史を感じつつ、新たな時代が始まります。同窓会の皆様方には、引き続き、本校教育の充実に向けてご支援を賜りますようお願い申し上げますとともに、今後の同窓会の益々のご発展を祈念いたしまして挨拶といたします。
岸本 力也 鶴友同窓会名誉顧問
第11代校長(2022年度就任)
会 長 挨 拶
皆様こんにちは、鶴友同窓会会長の髙嶋です。
鶴友同窓会はこれまで、中学校・高校の現役生徒への支援や同窓会員向けの親睦会などの活動・事業を続けてまいりました。例えば、部活動への備品の支援や講堂の緞帳など様々です。
このような意義のある活動を続けてきた諸先輩方の意思を途絶えさせないためにも、次の世代が引き継いでいくべきとして、このたび私が会長の職を務めさせていただくことの運びとなりました。
また、私は女子校から男女共学になった初めの年に入学させていただきました。現在に至るまで、諸先輩方や先生方から多くの助けや学びを受け、この感謝をお返しするためにもこの任を全うできたらと思っております。
これまで、新型コロナウイルスの影響もあり多くのイベントへの参加や企画が難しくなっておりましたが、新たな役員を迎えた新体制で今後の活動について会議を重ねています。最善を尽くしてまいりますので、見守っていただけると幸いです。
高嶋 秀人
2010(平成22)年度 卒業
理 事 長 挨 拶
創立100周年誠におめでたく存じます。100年の節目を迎えた歴史と伝統ある鶴友同窓会理事長を仰せつかりました海老名真鈴でございます。
大正時代から激動多難期を守り伝えてこられた先人の教職員OB・OG、鶴友同窓生の皆様のはかりしれないご苦難に謹んで深謝申し上げます。卒業後社会に於いて、母体「總持寺」の禅の教えが如何に尊いものであるかを幾度となく通感致しました。
これまで受け継がれた初代校長中根環堂先生の建学精神〖大覚円成 報恩行持〗をこれからも大切に学びながら未来へ守り続けるお手伝いができればと思っております。環堂先生から祖母が学び、親子三世代で歴代全ての校長先生や諸先生方とのご縁を賜りました。
微力非才の身ではございますが次世代へと繋げる母校発展のため皆様の温かいご支援とお力添えを賜りますことをお願い申し上げ、皆様のご健康とご多幸をお祈り致しましてご挨拶とさせていただきます。何卒宜しくお願い申し上げます。
海老名 真鈴
2007(平成19)年度 卒業