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特集展示「紙と墨にこめたメッセージ7 ─井上円了の書─」

2018年度特集展示

「紙と墨にこめたメッセージ7─井上円了の書─」

東洋大学の前身である哲学館を明治20年(1887)に創立した井上円了が、全国巡回講演(巡講)を開始したのは明治23年11月、32歳のときでした。それ以来、途中に日清戦争や海外視察などの中断期間をはさみながらも、大正8年(1919)6月に61歳で亡くなるまで、この講演活動は続けられました。

円了が全国巡講を開始した当初の目的には、講演を通して哲学館での教育活動や哲学に対する理解を人びとに広めるとともに、寄付を募って大学設立の資金を集めることがありました。そのため円了は、少しでも多くの寄付金が集まるように、明治30年代以降は自作の書を寄付者に贈呈しました。いまも各地に円了の書が多数伝えられていますが、それらのほとんどは、巡講の際、講演と移動の合間をぬうようにして、筆をふるい制作されたものと考えられます。

当館では、特集展示において、これまで6回にわたり円了の書を公開してきました。本年は、ちょうど円了の生誕160周年にして百回忌の年にあたります。そこで7回目となる今回の展示では、円了のルーツともいえる浄土真宗に関する自詠自書の作品を当館において初めて公開します。あわせて、自らの主義・信条などをうたった作品を展示し、哲学者・井上円了の“奮闘精神”について紹介します。 

開催期間

2018年6月15日(金)~9月29日(土)

会場

東洋大学井上円了記念博物館 展示室
〒112-8606 東京都文京区白山五丁目28番20号
東洋大学白山キャンパス5号館1階
TEL.03-3945-8764(博物館直通)
*電話は担当者不在等により、つながらない場合もあります。

開館時間

月曜日~金曜日 9時30分~16時45分
土曜日 9時30分~12時45分

本展開催期間中の休館日

日曜・祝日、
8/4(土)、8/7(火)~8/15(水)、8/18(土)、8/25(土)、8/31(金)、
9/1(土)、9/7(金)、9/8(土)、9/15(土)

入館料

無料

「我活動主義」 大正7年(1918)

東洋大学附属図書館所蔵 

「煩悩雖遮眼(仏教諸宗之五)」 大正7年(1918)

東洋大学井上円了研究センター所蔵 

「Honest is the best policy.」 明治43年(1910)

東洋大学井上円了研究センター所蔵