7時50分に姫路駅に全員集合。バスで神戸空港へ移動し、那覇へと出発しました。
那覇はとてもよい天気で、汗ばむくらいの陽気です。那覇空港からバスで南部戦跡での平和学習に向かいました。平和祈念公園では平和の礎(いしじ)の前で献花し、全員で黙祷を捧げ、代表生徒が誓いの言葉を述べました。慰霊碑に刻まれた、戦争によって亡くなられた数多くの戦没者の方々の氏名をたどることで、生徒たちは、いま自分がここに生きていることの意味を再認識したようです。その後、沖縄県平和祈念資料館に入り、さまざまな展示を通じて沖縄戦について学びました。沖縄地上戦についての証言を食い入るよう読んでいる生徒の姿が、あちこちでみられました。
【誓いの言葉】
美しい海が広がる沖縄で、こんなにもたくさんの方々が戦争で亡くなってしまったことが信じがたく、とても悲しいです。
二度とこのようなことが起きないように、私たちは戦争の悲劇を忘れず、平和への願いを強くもって生きていきます。
続いて、沖縄戦で、住民の避難場所だけでなく、南風原(はえばる)陸軍病院の分室としての役割もはたした糸数壕(糸数アブチラガマ)を訪れました。ガイドの方の案内でガマの中へ入り、ひめゆり学徒隊の活動やそこでの過酷な生活を見聞きすることで、生徒たちは大きな衝撃を受けたようでした。当時の状況を思い浮かべるだけで、胸がしめつけられました。
1日目の平和学習を終え、宿泊先のホテルに向かいました。
ホテルでの夕食はビュッフェ形式で、おもいおもいに楽しく食事をしました。
夕食後、おきなわ世界塾によるプログラム「アジアの仲間と考える平和」を実施しました。自己紹介、アイスブレイクのあと、事前学習で調べてきた知識をもとに、ミャンマーや台湾の方とのワークショップを通じて、平和とは何か、どのようにすれば平和が実現できるのかについて考えました。素直で率直な意見や現実的な意見、それぞれの異なる意見に触れながら考えを深め、最後には「現状を変えるために危険をおかして、声をあげるか?それとも自由を我慢して制限の中で安全に暮すか?」をテーマにディスカッションをおこない、グループごとの意見を発表しました。戦争が現実となっている世界で、改めて平和について深く学び考える時間となり、2時間はあっという間に過ぎていきました。終了時刻になっても議論が終わることはなく、次から次へと意見や疑問が浮かびあがってきているようでした。この経験を今後の中学校、そして高等学校での学習に活かしてほしいと思います。