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山田貞二先生の学習会レポート
第32回
テーマ:ゲスト道徳の魅力を体感しよう
今回は「ゲスト道徳」を学ぶ時間としました。
ゲストティーチャーを招いての道徳の授業はどのように創り上げたらよいのかを、実際に模擬授業で体感しながら、考えました。
基礎講座
今回は、「ゲスト道徳」の在り方について学びました。
ゲストを招いての道徳授業は、遠く離れた世界の話と感じている教材の内容を身近なものにさせるという効果があります。教室にリアルな世界が持ち込まれるという大きな効果があります。授業は基本的に次のように進めます。
①ゲストは授業全体において発言する
②とにかく打ち合わせが重要
・授業の流れの確認
・ゲストの発言場面の確認
③次のような流れを基本とする
・導入…ゲストの第一印象(ゲストに親しみを持たせる)
・展開…発問→児童生徒が思考・話合い→ゲストのコメント→再度思考
・終末…ゲストからのメッセージ
④初めからゲストにすべてを語らせる「丸投げ」は授業ではない
模擬授業
(1)教材 「天使の舞い降りた朝」(あかつき)
(2)授業者 山田貞二
(3)ゲストティーチャー 大野靖之さん(ミュージシャン)
・全国の学校で1000回以上の学校ライブを行う。母を乳がんで亡くした経験が道徳の教科書に「天使の舞い降りた朝」として掲載されている。
(4)授業内容
●導入
「大野さんの第一印象はどうですか?」
なんでも話してよい。雰囲気を創り上げることで、生徒もゲストティーチャーも安心することができる。
●展開
基本発問 「お母さんの手術の跡を見た大野さんは、どう思ったのだろう」
・ショックであった、受け入れられないというような意見のほかに、母の力強さを感じたという意見が出された。
(大野さん)
・正直よく分からないけど、母は色々とやらせてくれる人だった。それでいて、「やっちゃんの夢は何?」と聞いてくる息子に夢を抱いて思いが強い人だった。
中心発問 「なぜ、大野さんは生き方を変えたのだろうか」
・お母さんに安心してもらえるように自分を変えたという意見が多く、他に限られた時間の中で母のように強くなりたいという気持ちが強くなったという意見も出された。
(大野さん)
・母に自分の変わった姿を見てほしかったし、参加者が言うような気持があったことにも気づかされた。
深化発問 「病床のお母さんはどのような思いだっただろうか」
・ここで第二のゲストである母親役の女性との役割演技を行う。参加者に母親の思いを考えさせながら、ゲストの大野さんにこのときの思いを語ってもらいました。
●終末
振り返り活動の後に、大野さんが生演奏で「天使が舞い降りた朝」を熱唱!何人もの参加者が涙する場面が印象的であった。
参加者の感想 ---------
・ゲスト道徳、涙、涙でした。言葉にできない自分がもどかしいです。本当に感動しました。ありがとうございました。
・ありがとうございました。大野さんはもちろんのこと、母の立場から先生にお話しいただいたこともとってもよかったです。「ゲスト」と堅苦しく考えずに校内の先生に来ていただこうと思います。東書の「靴」でチャレンジしてみます!
・久しぶりに参加させていただきました。ゲスト道徳の楽しさが盛りだくさん、その中で考えを深めることができる道徳に感動しました。