友達を助けるかどうか葛藤をさせたかったが、多様な考えを引き出せなかった
小学校2年
教材名:ともだちやもんな、ぼくら
内容項目:B 友情、信頼
ねらい:友達を思うことの大切さに気づき、友達と仲良くし、助け合っていこうとする判断力を育てる。
授業の流れ
①導入…友達がいてよかったと思う経験について話し合わせる。
②展開1…「ともだちやもんな、ぼくら」のヒデトシがつかまったところで文章を切り、子供たちにどうすべきか発問をする。話し合いをさせる。
③展開2…子供たちに話し合いをさせた後、続きを読む。
④終末…自分を振り返り、友達のことを深く考えさせる。
うまくいかなかった点
かみなりじいさんに捕まった友達のヒデトシを助けるかどうかを葛藤させようと思い、文章を途中で切って発問をしたが、子供たちから多様な考えが引き出せなかった。ほとんどの子が「助ける」とだけ答え、話し合いが広がらなかった。
アツコにお任せ!
今回、ヒデトシを助けるかどうかについては、ほとんどの子が「助ける」と答え、葛藤が深まらなかったとのことですが、先生の学級には、きっと友達思いの優しい子どもたちが多いのでしょうね。
この時期の子どもたちは、既に「このような場面では、友達を助けることがよいこと、すべきこと」という判断ができる段階にあるとも思われます。
したがって、そのような場合には、行くか行かないかという判断を中心的に扱うよりも、葛藤や迷いを越えたあとの場面に重点を置き、友達を思ったり、友達と助け合ったりすることの大切さやよさに気づいたりできるようにすると、よりスムーズな授業展開になると思います。
例えば、ぼくやマナブがヒデトシを助けに行こうと考えた場面や「ともだちやもんな、ぼくら(本教材の題名でもある)」、「そうや、ええときだけのともだちとはちがう」と言った時の思いなどを取り上げ、そこを深く考えさせるようにすると、本時のねらいである友達を思うことの大切さや、困ったときにこそ助け合う友達関係のよさなどについて、より深く迫ることができるように思います。
point ---------
葛藤や迷いを越えたあとの、友達の大切さに重点を置く。