教材名:ダメ
内容項目:A 善悪の判断、自律、自由と責任
ねらい:よいと思ったことは、恐れないで、勇気を持って行おうとする意欲や態度を育てる。
展開例
●発問1
あなただったら、くまくんに嫌だったと言いますか。 ≪「心のものさし」の活用≫
それぞれの理由を明確にする
●発問2
くまくんが謝ってくれたとき、「ぼく」はどんなことを考えたでしょう。
●発問3(中心発問)
勇気を出して、「いや」、「ダメ」と言うには、どのような気持ちを大切にするといいでしょう。
ワンポイントアドバイス等
教科書の最終ページに載っている「考えるためのツール」の一つ「心のものさし」を活用した板書例である。くまくんに「嫌だったこと」を言うか言わないかの葛藤場面で活用する。児童にネームプレートを黒板に貼りに来てもらい、自分の考えを明確にする。また、ものさしになっているので、どちらかの端によっていない限り、どちらの心情も理解できていることになる。ネームプレートを貼った根拠を述べてもらいながら、それぞれの理由をまとめていくようにする。
はじめは「言わない」の方の理由を明確にする方がいい。言いたくない理由として、怖いことやけんかになることを恐れているなどの理由が明確になる。そこで、「だったら、言わなくてもいいのではないか?」等の補助発問をすることで、悔しい気持ちや不安な気持ちが残っていてモヤモヤした気持ちが処理しきれていないことにも共感できるようにする。
次に「言う」の方の理由も明確にしていき、その後の発問2へとスムーズにつなげていきたい。勇気を出して行動することで、気持ちが晴々したことを捉えられるようにする。そして、このように気持ちよく過ごすためにもどのようにしたらよいのかということで、中心発問へとつなげる。
中心発問では、「『いや』、『ダメ』と言うには、どうしたらいいでしょう。」と問うと、「がんばって勇気を出す。」とういうような回答になってしまうので、「勇気を出して、『いや』、『ダメ』と言うには、どのような気持ち(思い)を大切にするといいでしょう。」と問うことで、今後大切にしていきたい思いを具体的に考えるようにする。