内容項目:Ⅾ(19)生命の尊さ
ねらい : 大雨が降ったとき、避難するか家に残るかについて話し合うことを通して、命の大切さについて考え、災害から命を守るための道徳的な判断力を養う。
準備するもの:ワークシート、心情円
本時の展開
導入10分
―学習活動―
○心情円の使い方を確認する。
○大規模な浸水被害をもたらした「①七夕豪雨」の話を聞く。また、これまで行ってきた防災学習についても振り返る。
○防災クイズを行う。
―留意点―
! 生徒に心情円を配付する。
① 1974年7月、静岡県内の広範囲で河川の氾濫や浸水など、甚大な被害をもたらした豪雨。
! 風水害の危険について、生徒の関心を高める。
! 心情円で答えさせる。
展開25分
―学習活動―
あなたは夕暮れ時に、70歳のおばあちゃんと、山のふもとにある家に二人でいます。大雨が降り続いていて、「高齢者等避難」が発令されたことを防災無線で知りました。
・あなたは避難所に行きますか?
・それとも家に残りますか?
○対話を通して、さらに深く考える。
―留意点―
! 生徒にワークシートを配付し、個人で考えさせる。
! それぞれの意見にゆさぶりをかける。
! まず個人で考えさせ、その後グループで共有させる。
! 意見が出ないようであれば、指名するなどして発言を促す。
終末
15分
―学習活動―
○今日悩んだことを解決するために、何をしたらよいか考える。
例
周りの人と情報共有をしておく。
地域の危険情報を事前に知っておく。
台風のように予測できる災害は、事前に対策を行う。
在宅避難や垂直避難について確認する。
○今日の授業の感想を書く。
―留意点―
内閣府「防災情報のページ」より(2021年7月現在)
! ワークシートを回収する。
授業のポイント
状況の解決策といった「方法」に向けられた意見や思考が先行することがあります。
まずは自分やおばあちゃんが抱えている心情や道徳的価値に向けられた思考を取り上げて検討していきます。
ゆさぶり発問にあたっては、反対側の意見にゆさぶりをかけるだけでなく(=横へのゆさぶり)、理由をさらに深く考えてもらうゆさぶり(=縦へのゆさぶり)も取り入れてみてください(=立体的なゆさぶり)。
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