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板書例_手品師①_小学6年

手品師①(小学6年)

教材名:手品師

内容項目:A 正直、誠実

ねらい:誠実であることの意味について考える活動を通して、どのような状況においても常に誠実に行動することで、自他共に明るい生活をしようとする心情を育てる。

ワンポイントアドバイス等

・話の展開沿って心情を考えていては「約束を守ることはすばらしい」という決まったゴールに向かう学習になってしまう。そこで手品師が大舞台で手品をすることを目標に努力をしてきたことに焦点を当て「自分の目標に対する誠実」と「友人に対しての誠実」「男の子との約束に対する誠実」の間で揺れる心の葛藤に共感させる。約束だからそれを守るということと誠実とは違う。約束を破らないというだけでは浅い。なぜ大劇場に行かないことの方に決着をつけたのかそれを考えさせることが重要である。そのために「誠実とは自己犠牲を伴う徳か」と問いかけることによって手品師がどのような価値観で判断したのか考えさせ誠実に生きることのよさを浮かび上がらせ実感させたい。

・板書では「自分の目標に対する誠実」と「友人に対しての誠実」「男の子との約束に対する誠実」について子どもの考えをベン図で集約してまとめた。そして板書をもとに男の子との約束に対する誠実だけが損をすることを確かめどのような判断のもと選択したのか考えさせた意見を整理した。

・「誠実」は何に対して(対象)によって価値としての機能を発揮する徳である。また条件が変化したとしても変わらないという側面をもっている。この板書を通して「何に対して誠実か」という見方・考え方を働かせる学習体験をするとともに誠実がもつ様々な側面を考えることができた。

・「誠(まごころ)」とは社会の中において自分がよりよい自分であるために他者とのかかわりを意識することから始まる。そして自己中心の誠実ではなく周りの人とのかかわりの中で自分があるということへの気付きから自分の生き方を考えることが「誠実を生き方に取り入れること」である。