学生募集

研究室に参加するにはどうしたらよいか?

高校生以下の皆様には,本学の入学試験に合格して研究室を希望していただく必要があります.福島の地で自然について勉強・研究し,自分のスキルで勝負する職業人を目指したい方や野心のある方をお待ちしております.

本学の3年生であれば,研究室配属の際に本研究室を選択してください.他大学の学生の場合は,編入試験を受験・合格した上で,本研究室を希望していただくことになります. 希望者が超過した場合には,大学院進学希望者を優先することになります. 1年生や2年生でも研究室を訪問していただいたり,研究室内で予備的勉強をしていただくことは可能ですので,お気軽にご相談ください.

大学院生の場合も同様ですが,大学院入試を受験していただくことになります.博士前期(修士)課程・博士後期(博士)課程ともに募集をしております.学内・学外を問わず広く募集しておりますので,ご希望がございましたらお気軽にご連絡ください.

研究テーマはどのように決めるのか?

卒論で取り組んでみたい内容を示すキーワードをいくつか挙げていただき,その上で教員や上級生と相談しながらテーマを絞り込んでいきます.こちらからテーマを用意し,提案することもあります.また,研究テーマは関心があるテーマについて論文を調べたり,簡単な現地調査を行いながら学生の皆さんに自分で研究テーマの候補を考えてもらうことも可能です.

数学・物理・計算機・英語ができないと大変か?

できる方が挑戦できるテーマが増えますのでよいと思いますが,あまりできなくてもテーマによっては問題ありません.テーマによって,研究手法が変わりますので,この点は気にする必要はありません.ただし,できる方が研究テーマを選ぶ上での自由度が高くなると言えます.

どのような研究室生活を送るのか

研究面においては,週に3コマ分以上を卒業研究に充ててもらいます.この3コマをいつ,どこでやるのかは自由ですが,半期に2度行う研究進捗状況に関する研究室内の発表会において,成果を発表してもらいます.

これとは別に,毎週,研究室ミーティングを行い,研究室内のメンバーが研究進捗状況を順番に発表しますので,周りの人の研究を聞き,質疑応答を通じて理解を深めてもらうことにしています.また,個人ミーティングも毎週行い,研究成果を踏まえて毎週の達成目標を設定しています.

また,毎月行われる理工学(地球科学)セミナーに参加し,地球環境分野の研究室の研究内容も学習し,質疑応答を通じて理解を深める時間も設けています.

まとめると以下の通りです.

どんな能力が身につくのか?

卒業研究のデータ整理は表計算ソフトで,卒業論文はワープロソフトで,研究発表はプレゼンテーションソフトで行っていただくことになりますので,最低限,これらのソフトを利用する能力は身につきます.計算機が不得意な方にも使い方を説明しますので,卒業時には計算機を一通り使えるようになっています.

また,FortranやPythonというプログラミング言語を用いた計算機プログラミングについても簡単に演習を行う場合があります.このスキルを身につければ,大量のデータ処理の技術や方程式の数値解を求める技術などが身に付きます.

本研究室では,自分の頭で考えること,社会人としての最低限の習慣を身につけることも重要視していますので,研究室生活を経ることで自立した社会人になる準備はある程度までできると思います.

卒業の最低要件は?

卒業研究については,

①誰もやっていないことや見つけていないことについて調べる,

②成果を計算機を用いてまとめる,

③研究成果のポイントについて計算機を用いて発表する,

の上記3点を満たすことを最低要件としています.また,必要な行事や実測などにも参加することも要件に含まれます.これらは決して難しいことではありませんので安心してください.

卒業生・修了生の進路は?

本研究室からは,今のところ無事に公務員,民間企業,教員に就職,大学院に進学しています. 研究室では,就職活動をするにあたっての心構え,進め方,考え方などについて個別にアドバイスをしております.

<博士>

<修士>

 <学士>  

なお,本研究室では,大学院に進学することを奨励しています.なるべく高度な専門的スキルを身につけることこそが,最終的に皆さんの強みや将来の安定につながる道であると考えているためです.このため,ゼネラリストとして就職後の人生を生き抜く勝算がある人が,公務員試験を受験して行政職公務員になることは止めませんがあまり奨励はしていません.公務員技術職への就職は支援しています.むしろ,大学院に進学し,高度に専門化した知識の身につけ方,自分で問題を解決する方法,正解のない問題について自分で調べ,考え,最善の解を自力で導き出す能力をぜひとも身に着けていただきたいと思っています.大学院生の就職先としては,インフラ整備に関する会社(建設会社,鉄道会社,コンサルタント,シンクタンク,電力会社,ガス会社など)を想定しております.公務員の技術職については,本学で勉強した内容を生かせますので,受験を奨励するとともに,支援もしております. 

大学院では何を勉強するのか?

大学院の博士前期(修士)課程では,卒業研究あるいはその関連分野の研究について,卒業研究よりも深くかつ広く研究を展開していただきます.卒業研究は野外観測だけ,モデリングだけ,実験だけを行って論文にまとめてしまうことが多いのですが,これらのうち2つ以上を組み合わせて,結果を多角的に検証するところまで研究を進めていただきたいと考えています.研究自体は自主的に進めていただきますので,短い期間で終わる卒業研究とは比べ物にならない達成感が得られると思います.また,身についた思考力,技術,経験は,修了後の就職活動だけでなく,その後の人生にも有形・無形の恩恵を与えてくれると思います.査読付きの学術論文1本以上を仕上げることを修了の目標としています.

博士後期(博士)課程では,3年間という長い時間を使って取り組む価値があると学会でも認められるようなオリジナリティーがあふれるテーマを”自力”で見出し,その研究テーマを独力で進める力を身につけて欲しいと考えています.査読付きの学術論文3本程度を自力で仕上げることが修了の目安になります.

研究室を訪問してもよいか?

研究室のメンバーになることをお考えの方の訪問は,大歓迎です.研究室にはいつ来ていただいても結構です.事前にご連絡いただければ,時間を空けておきますので,どうぞ遠慮なくお立ち寄りください.

民間企業への就職活動,公務員の受験勉強と研究を両立できるか?

本研究室には,これまで多くの民間企業や公務員として就職したの学生さんが在籍しました.基本的に,両立できると思います.

公務員希望者は,3年生から公務員の講座を受けている学生さんが多いですが,それらを受講することは全く構いません.ゼミの日程調整の際に申し出ていただければ,ゼミの時間帯を参加できる時間帯に設定します.ただ,公務員講座は3年次から4年次前半まで続くようですので,これだけに専念すると卒論が形になりません.このため,本研究室では「演習Ⅰ」において卒業研究の準備研究を行い,公務員等の受講期間中は可能な範囲内で卒論を進めて,10月末に行われる中間発表会の素材づくりを行います.その後の4年生の後期からは卒論に全力で取り組んでもらいます.

民間への就職活動についても同様です.企業側から指定される説明会,入社試験,面接などの日程は,入社希望者個人のために調整していただけることはほとんどないと思います.このため,ゼミや個人面談よりも優先して就職活動をしていただいて構いません.個人面談は研究の進捗状況を確認するものですので,欠席した場合には代替日を設定してもらいます.

教員志望の方は,試験対策のみならず,数多くの実習やボランティア活動にも参加する必要があり,このような機関が長く続くようです.研究活動に多くの時間を割く必要がある横尾研の学生が教員志望の場合,研究と教員採用に向けた準備の両面に対応する必要があり,極めて忙しい時間を過ごすことになります.このため,教員志望の方は横尾研は避けた方が幸せになれると思います.

最近,物事の優先度に関する認識や判断基準が間違っていると考えられる学生さんがおりますので,本研究室における基本的なルールを以下のように暫定的に定めます.