Daisuke Furuta report

Daisuke FURUTA

Daisuke FURUTA

手技療法家として多くの臨床経験を積みながら、日本古来の柔術活法、中国伝統医学、カイロプラクティック、フランスオステオパシーなど様々な治療法を学び、これらをベースにピアノ演奏や陸上短距離、中国伝統武術など幅広いバックグラウンドを加えて独自のBodyworkを考案し、世界各地で施術を行っている。 またアートでパリと日本を繋ぐParis Art Projectの設立メンバーとしての活動に加え、パリ・エコールノルマル音楽院のヘヨン・パク教授が設立した若手音楽家をサポートする団体Paris Music Forumの一員としても尽力中。 その他、大人から子供まで気軽に本格的に楽しめる運動部"あまたんAC"にて、月に一回の”かけっこ練習会”を中心に「身体で遊ぶアクティビティ」を企画運営。 自身は、2014年マスターズ陸上の世界選手権ブダペスト大会で準決勝まで勝ち進む成績を残している。 治療家、アーティスト、アスリートとあらゆる視点から”Bordeless"をテーマに様々な活動に取り組んでいる。( www.furutadaisuke.com )

"Life is more enjoyable with true nature's way"

2015年12月3日木曜日

断食体験記

一昨日からソウルに来ています。 昨日は冷たい雨に今日は雪と、この時期はとんでもなく寒いです。寒いのは苦手なのですがキムチチゲや参鶏湯のおかげでなんとか耐えれています。韓国料理が本当にありがたいです。

最近コンディションが良いので食べても飲んでも体調を崩すことはありません。今は内臓がしっかり働いているからです。加えてどういうメカニズムで体重が増えるのかを正しく理解できたおかげだとも思います。かれこれ15年程度ずっと体重の増加に悩まされていましたが今は全く大丈夫です。これらは全て10月に行った断食の効果だと思います。

断食自体は減量を目的として行った訳ではありませんが、結果的に無理なく減量できていました。興味をお持ちの方が多いテーマだと思いますし(特に減量に関しては)、今回は断食に関しての話を簡単にまとめてみようと思います。

体を動かすのが好きなので以前からよく運動はしていました。にも関わらず減量するのは本当に大変でした。見様見真似で減量に成功したこともありましたが、無理矢理減らしていた為、すぐにリバウンドして前以上に増量してしまう、ということを1~2年に一度くらいのペースで繰り返していました。この場合、食べたいものを我慢して運動量をかなり増やして落としていたのでかなり体に負担がかかっていたのだと思います。その為、目的を達成して気が緩むとコントロールを一気に失ってしまい、ものの2,3週間程度で10kg以上のリバウンドがありました。体が飢餓状態だと認識していた為、増量が早かったのだと思います。このようなやり方が体に良い訳がないことはわかっていましたが、他にアイデアがなかったので大きな陸上の大会前にはこの方法で体を絞って、大会終了後すぐに戻るということを繰り返していました。

ヨガ ・リトリート施設を運営している親戚夫婦に7月にこんな話をしたところ、断食を勧められました。当時は心身ともに疲れが溜まっていて体調が優れなかった為、何とか回復させようとしてた事もあるし、それでいて体重が減るのなら尚良いかと思い挑戦してみることにしました。

断食の目的を一言でいうと”解毒”です。

長年体内に蓄積した不要なものを外に出すのが断食の目的です。体に溜め込んだものがすぐに出てくる訳もないので、その為にはしっかりとした手順を踏む事が必要になります。

実際に断食をしたのは10月の1週間ですが、3ヶ月前から準備を始めます。僕の場合少しスタートが遅く実際には2ヶ月半程度だったのですが断食をすると決めた日から準備を開始しました。まず断食開始の3ヶ月前から朝食をフルーツだけにします。そして2ヶ月前からはそれに加えて昼食をサラダだけに、1ヶ月前からは夕食もベジタリアンにしました。実際には出来なかった日もありますが、9割程度はこのルールのもとに食生活を変える事ができたと思います。

同時にこの3ヶ月間はアルコール、カフェイン、タバコ、精製された砂糖、肉類の摂取も控えます。僕は普段からタバコもアルコールも摂取しないので問題なかったですが、コーヒーや甘い物、肉類は好物だったので大変かと思いましたが意外とすぐ慣れて大丈夫でした。

3ヶ月前までに出来るだけこのルールを守っただけで運動量は普段よりかなり減らしていたにもかかわらず断食開始前の時点で12kg減っていました。

この断食準備期間の目的は主に肝臓の機能を回復させる事です。この3ヶ月間をいかに過ごせるかで実際に断食をする1週間の間に得られる効果が全く異なってきますのでとても重要な期間です。

肝臓は体内最大の解毒器官ですので、こうした食事制限を行い肝臓に負担のかかるものを摂取しないようにして、しっかり解毒の仕事を出来る状態を作るわけです。

解毒に加えて肝臓は体脂肪量のコントロールもしています。なので肝臓が疲労した状態だと本来必要な体脂肪の量を認識できなくなり痩せすぎたり太り過ぎたりしてしまいます。要するにすぐに太る人は肝臓が疲れて体脂肪量のコントロールが出来なくなっているのです。ですから単純に肝臓の疲れをとれば体重は適切なところに自然と落ち着くようになるのです。これが減量出来た最大の理由です。

僕はこの事実を知らなかったのでこれまで減量の際には摂取カロリーや消費カロリーのコントロールばかりしていましたが、大きな勘違いでした。肝臓が疲労したままそんな事をしていたからすぐにリバウンドしていたのだと思います。

このように3ヶ月かけて 肝臓の疲れをとり、解毒しやすい状態を作っておいてから伊豆高原で1週間の断食を行いました。断食といっても実際には1日3回ジュースを飲みますし、水やハーブティーなどは自由に摂取できます。ジュースにお腹の中で膨らむ繊維を混ぜて飲みますので全く空腹感を感じる事はありません(むしろ満腹感が続くくらいです)。

普段のように食事をしてると肝臓はその度に摂取物の処理に追われますが断食期間中は食事をしないので新たに処理する仕事が無い分、解毒の為に集中して力を注いでくれる事になります。加えてこの期間中には毎日2回の腸洗浄も行い宿便の排出も行いますが、何も食べて無いのに驚くほどの量が出ます。結果的にこの1週間で更に5kgほど減量していました。

この期間中は毎日1時間ヨガのレッスンも受けていたのでびっくりするほど身体も柔らかくなりました。

断食期間を終えると驚くほど身体が軽くなり、今までいかに疲労しきっていたのかがよくわかりました。そして味覚も鋭くなり、食事が美味しくなりました。

肝臓の機能が回復したので、今まであまり飲めなかったお酒も飲めるようになりました。先月はフランスに居ましたが、以前からは考えられない量のワインを飲めるようになっていました(まあちょっと飲み過ぎましたが…)。食事も好きなものを食べていますが、内臓が正常に機能している為、暴飲暴食をする事も自然になくなりました(食べる量はまだ多いですが…)。今は好物の肉も甘いものも食べますが、しっかりコントロール出来ているので楽しみながら食事が出来ています。

元気になってはじめて今までいかに疲れきっていたのかがわかりました。この感覚を忘れないように健康管理に気をつけて過ごそうと思います。他にも色々ありますが長くなりすぎたのでこのくらいにしときます。興味をお持ちの方は下記サイトをご覧下さい。