ミュソン語(初版)
概要
言葉の形は変わらない(孤立語)。
言葉の順番は英語と同じ「主語+動詞+目的語」(SVO)であり、かつドイツ語のような動詞第二位(CP-V2)なので、中心となる文(主節)の単文において2語目に位置する動詞より前にある語の日本語訳は「〜は」となる。
修飾は例外なく後置修飾(NA, NG)。
音節は「(子音+)母音(+子音)」((C)V(C))のことを言うが、文法的な言葉(機能語)は1音節、具体的な意味を持つ言葉(内容語)は2音節以上である。
文字と発音
子音
全部で21個あるが、Rは含まれない
第一群
無声音と有声音の対立を成す子音群
※以下は左が無声音、右が有声音である
CH チャ行 : J ヂャ行
F ファ行 : V ヴァ行
K カ行 : G ガ行
P パ行 : B バ行
S サ行 : Z ザ行
T タ行 : D ダ行
第二群
対応する有声音を持たない無声音の子音群
C ツァ行
H ハ行
X シャ行
第三群
対応する無声音を持たない有声音の子音群
L ラ行
M マ行
N ナ行
Q ングァ行(軟口蓋鼻音)
W ワ行
Y ヤ行
母音
強母音
a ア
o オ
中母音
e エ
弱母音
i イ
u ウ
一音節中で存在しえる母音連続
強+中
強+弱
中+弱
弱+強
弱+弱
禁則文字列
以下の組み合わせは避けなければいけない
CH + S
J + Z
X + S
H + 全ての子音
有声音+無声音(両者とも第一群)
無声音+第一群の有声音
ii
uu
wu
yi
品詞
名詞
物の名称で、主語(〜は, 〜が)や目的語(〜を(等))になれる。畳語で強調。単文において2語目以外。
動詞
状態や動作。単文において2語目のもの。
自動詞:目的語を伴わない動詞のこと
他動詞:目的語を伴う動詞のこと
第一修飾詞
名詞や動詞、文全体を修飾するもので、1語だけで成る。日本語や英語の副詞相当。自動詞または目的語の直後に来た時は句や節の全体を修飾。
第二修飾詞
名詞や動詞、文全体を修飾するもので、基本的に2語以上から成る。日本語の助詞や英語の前置詞(右記2つ合わせて「接置詞」)、英語の不定詞における形容詞及び副詞的用法に相当。第一修飾詞同様、自動詞または目的語の直後に来た時は句や節の全体を修飾。
標示詞
文法的な境界や関係を示す。語数カウントされない。
標示詞
被修飾標示「che」
名詞や動詞の直前に来て、それらが修飾される語(句)であることを表す。この標示がなければ原則として被修飾語になれない。
修飾標示
第二修飾詞を構成する。後続語の種類によって、以下の綴りを使い分ける。
非処格性
「le」+ 接置詞化対象語
「li」+ 動詞化対象語
処格性
「la」(〜で) + 接置詞化対象語or名詞
「lo」(〜から) + 接置詞化対象語or名詞
「lu」(〜へ) + 接置詞化対象語or名詞
第一名詞化標示「ta」
動詞を名詞化し、その行為の結果出来たものを示す。例えば、書く→文字、凍る→氷。
第二名詞化標示「ku」
動詞を名詞化し、人を表す。例えば、書く→書記。
第三名詞化標示「no」
動詞を名詞化し、物を表す。例えば、凍る→冷凍庫。
動詞句取扱標示「glu」
動詞句の直前に置く。第ニ修飾詞の一種。
名詞的用法
「〜すること」:主語や目的語相当の位置に置いた時
修飾詞的用法
「〜するための」:被修飾名詞(句)の直後(=語(句)修飾)
「〜するために」:被修飾動詞の直後(=語(句)修飾)or動詞または目的語の直後(=句や節の全体修飾)に来た時。
主語標示「xu」
動詞句に対応する主語を表し、名詞節や形容詞節とする。「xu + 主語 + glu + 動詞句」と並べる。また、倒置時も使用可。
目的語標示「coq」
他動詞が2語以上からなる時、目的語の前に来る。また倒置時も使用可。
被修飾動詞句標示「jel」
cheとgluの性質を兼ね備えたもの。
被修飾主語標示「ju」
cheとxuの性質を兼ね備えたもの。
被修飾目的語標示「joq」
cheとcoqの性質を兼ね備えたもの。
順接
前の事がらが原因・理由となり、あとの事がらが結果・結論となることを示す。
順接確定標示「gai」
訳例「それゆえに」
順接仮定標示「pae」
訳例「としたら」
逆接
前の事がらから予想される結果とは逆の結果になることを示す。
逆接確定標示「tif」
訳例「ところが」
逆接仮定標示「cev」
訳例「としても」
並列標示「xal」
前の事がらに後の事がらを並べる。訳例「ならびに」
添加標示「skol」
前の事がらに後の事がらを付け加える。訳例「しかも」
対比標示「zek」
前の事がらと後の事がらを比べる。訳例「ぎゃくに」
選択標示「sog」
前の事がらと後の事がらを選択する。訳例「あるいは」
説明標示「hax」
前の事がらについての説明を述べる。訳例「なぜなら」
補足標示「kla」
前の事がらについて補足する。訳例「ちなみに」
言換標示「yob」
前の事がらについて言い換える。訳例「すなわち」
例示標示「pal」
前の事がらについて例を示す。訳例「たとえば」
転換標示「dul」
前の事がらと話題・状況を変える。訳例「ところで」