(1)概要とコミュニティカフェを始めた経緯
〇場所
埼玉県幸手市栄 東武日光線杉戸高野台駅東口下車徒歩10分
〇Webサイト
http://homepage3.nifty.com/gs-purism/index.htm
〇営業時間
平日 8時30分~20時00分 (冬時間 9時~19時)
土曜 10時00分~19時00分
祝日 10時00分~18時00分
日曜日 定休日
〇設置の目的
①いくつになってもあきらめない生活、②調子が悪かったり困ったことがあっても安心して過ごせる生活、③一人暮らしでもさみしくない生活、をめざし、その環境づくりを行うことを目的に設置された。
〇コミュニティカフェを始めた経緯
主宰者であるAさんが以前スーパーで働いていた際、スーパーのベンチに座っている高齢者がいた。話かけてみると、家にいても邪魔扱いされ、居場所がないとのことであった。また、自分自身働いているが、地域との関わりが少なく、定年退職後地域で暮らしていくなかで、どのように知り合いをつくれば良いだろうかと考えるようになった。そして、地域に居場所のない高齢者に居場所をつくることはできないかと思い、元気スタンド・ぷリズムを創ろうと考えた。
(2)コミュニティカフェの実態・プログラム・スタッフの状況・収支の状況
【プログラム】
「押しつけない楽しみながらの介護予防」をモットーに①食事からの元気②生活からの元気③運動による元気④趣味活動での元気⑤経済的な元気⑥労働による元気⑦人間関係での元気の7つの項目を掲げている。
日替わりメニューは、緑黄色野菜、繊維たっぷりの根菜、魚海藻類、豆、キノコなどを使い、油や塩分を控えめに作っている。テーブルには、砂糖の代わりにオリゴ糖を置くなど、健康に気を使った食材を使用している。また、メニューブックには、健康診断に記載されている難しい専門用語の説明も合わせて載せることで、メニューを見ながら、自然と自分の健康に気をつかえるように工夫している。
一人暮らしの方が病気になった時などの配食サービス。地域支え合いの仕組み(幸せ手伝い隊)の実施。
見どころウォーキングマップを作成中。ウォーキングただ推奨するのではなく、街の見どころを掲載したマップを作ることで、楽しみながらウォーキングができる。
手作り交流会(2/年)で手作りの物を作ってもらい、販売を行う。手作りを作ることが趣味に繋がっていく。(2回実施したのち、2013年12月現在は休止中。市内での活動者の連携を図ることを計画している)
働くところの紹介、手作りで売れたものがお小遣いになる。
来店することで、他の人と関わるきっかけづくりになる。来店した方には、様子を見ながら声をかけている。初めて来店した方とは、他の人にも話を振ることで、他の人とコミュニケーションをとるきっかけをつくっている。
上記の他に
月に1回「歌声喫茶」や「暮らしの保健室」を実施している。暮らしの保健室は、近くの病院からのリクエストで、月に1回病院の看護師が来て、来客の健康に関する不安や相談を聞きアドバイスを行っている。また、2010年より隣の店舗で営業開始した、元気スタンド・ぷライスで有償ボランティアを募集し、自分の得意料理を日替わりで調理・販売してもらっている。働きたい高齢者の居場所として役割を果たしている。
〈計画中の事業〉
セニアカーのシェアリングによる歩行斡旋:2013年度シラコバト長寿社会福祉基金より補助金を得て、2013年9月よりレンタルセニアカーとして事業を開始。歩行困難な方が、週に1回ペースで外出を楽しんでいるとのこと。
元気スタンド・ぷリズム、元気スタンド・ぷライスに続いて、元気スタンド・ぷレイス、元気スタンド・ぷルート、元気スタンド・屋台村を計画中。そして、コミュニティカフェからコミュニティモールに規模を広げる予定である。
元気スタンド・ぷレイスでは、こども遊びスペースや大人の学校、地域全体での子育てを目的とした、しつけ塾など、世代を超えた交流場所として設立する。
元気スタンド・ぷルートは出張サロンであり、障害者雇用やボランティア雇用の拡大を目的としている。
元気スタンド・屋台村では、料理を作りたい人が逸品シェフとして気軽に料理を提供できる場所として展開する。
これらの事業を展開し、コミュニティモールと規模を拡大することで、商店街の活性化をめざす。
【スタッフの状況・収支の状況】
元気スタンド・ぷリズムは店長、パートの2名で経営している。パートさんの時給は800円。元気スタンド・ぷライスは有償ボランティア(時間当たり250円の謝礼)の協力の下展開している。
収支状況は赤字となっており、店長は給料なしでこの店を経営している。時給にすると約250円。
(3)コミュニティカフェを利用している人々について。利用者数、利用者層、利用者のニーズ
1日20人~30人。70代前後の利用者が多く、女性が8割を占める。常連さんは週に3~5,6回来店する。
一人暮らしの高齢者が外出するきっかけとなり、店を訪れることで誰かとコミュニケーションをとることができる。
(4)設立・運営にあたって苦労していること、協力者・団体等
売上が低く1日3万円いけば良い方。補助金をもらうことができない。「誰でも、いつでも、何度でも」利用できる場所でありたいため、商品の値段を上げることはしたくない。
チラシや社会資源マップ、公演活動等で店の宣伝を行っているが、まだまだコミュニティカフェの認知が低い。
設立から運営に至るまで、店長一人で行っている。有償ボランティアの人の協力はあるが、協力団体は特にいない。
(5)この活動による、地域、あるいは自分の周りの人々への影響、逆にもらった影響はどのようなものか。地域にとってどのような場所でありたいか。
「ここがあってよかった」「居場所ができた」という声を聞くことができた。地域での問題点やニーズを知ることができる。
地域コミュニティの拠点づくりの場所であってほしい。また、カフェ(モール)を充実させることで商店街の活性化をめざしたい。