24年度 俳句の生まれる風景

24年12月 俳句の生まれる風景

場所は松山市の花園町。銀杏も黄落期を迎えた。

市内電車は悠然と去りゆく。

銀杏落ち葉も行き所を探すかの風情があった。

賜わった作品は

「風吹いて行く処なき落葉かな」

作句の参考になれば幸いである。

24年11月 俳句の生まれる風景

場所は九州に向かう船から豊予海峡(ほうよかいきょう)の風景。

豊予海峡(ほうよかいきょう)は、大分県大分市(旧佐賀関町)の関崎と愛媛県伊方町(旧三崎町)の

佐田岬によって挟まれる海峡。速吸瀬戸(はやすいのせと)とも呼ばれる。

漁船が先を争うように漁場に向かっていく一コマ。

寒波襲来の足音が聞こえる中での漁船の勇ましい姿に感動しての作品である。

賜わった作品は

「九冬の風の序章となりにけり」

作句の参考になれば幸いである。

24年10月 俳句の生まれる風景

場所は愛媛県下,松前町の禅寺。

初めての座禅体験での一句。

黒く並んでいるのが坐蒲。

賜わった作品は

「秋風や坐蒲が頼りの結跏趺坐」

作句の参考になれば幸いである。

24年9月 俳句の生まれる風景

場所は愛媛県東温市いくつかある中の泉近くにみられた曼珠沙華。

あかかも大歓迎といった風情であった。

賜わった作品は

「出迎へは満開と言ふ曼珠沙華」

作句の参考になれば幸いである。

24年8月 俳句の生まれる風景

場所は愛媛県東温市。

花火大会と同時に重信川原では芋焚きが開催。

多数の人々に待ち望まれての大会。

賜わった作品は

「追ひ抜ひてゆるりと開く揚花火」

作句の参考になれば幸いである。

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24年7月 俳句の生まれる風景

場所は愛媛県東温市の泉。

何となく落ち着く泉であった。

東温市にはいくつかの泉があり,その一つである。

源泉は重信川でその伏流水により生じたものである。

賜わった作品は

「閑けさを掬へば揺るる泉かな」

作句の参考になれば幸いである。

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24年6月 俳句の生まれる風景

場所は今回も沖縄。竹富島のゴルフ場。

ここではハブ対策としてダチョウが多数飼われている。

今では増えすぎてゴルファ-泣かせとの噂もある。

写真では遠景に点のように見えるのがダチョウ。

あまりにも走るのが速すぎて,シャッタ-がまにあわなかった。

そんな中で見つけた緑陰。

賜わった作品は

「緑陰に風は一息入れにけり」

一瞬でも救われた感を戴いた。

感謝。捏ねらずにそのまま詠んだ句。

作句の参考になれば幸いである。

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24年5月 俳句の生まれる風景

場所は沖縄の西表島。

何でもない風景。

今にも眠りこけそうであった

賜わった作品は

「永き日や座り直して眠る犬」

カメラに愛想を少し示して呉れたのが何となく親しみを感じた。

作句の参考になれば幸いである。

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24年4月 俳句の生まれる風景

場所は松山城。

春泥を流鏑馬の矢が的を見事に打ち抜いた瞬間。

賜わった作品は

「春光や疾風となりし射付馬」

お見事といったところ。

作句の参考になれば幸いである。

24年3月 俳句の生まれる風景

場所は内子。

思わず見とれる雛人形。

賜わった作品は

「雛祭あとは娘をまつばかり」

親の娘を持つ心情を吐露といったところ。

作句の参考になれば幸いである。

24年2月 俳句の生まれる風景

場所は松山城。

探梅としゃれ込んだところ。

まだ、吟行には肌寒く感じるころであった。

賜わった作品は

「梅東風や平山城の千鳥破風」

ほのかに春を感じる一時であった。

作句の参考になれば幸いである。

24年1月 俳句の生まれる風景

場所は愛媛県森の交流センター。

枝垂れ梅がちらほらといったところ。

まだ、吟行には肌寒く感じるころであった。

賜わった作品は

「この道の他に道なし梅の花」

と作者の心情吐露といったところ。

作句の参考になれば幸いである。

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