地理院地形図に既知基準点や既知水準点そして新点を配置する手順
【A】CADに正確な縮尺で地形図を貼り付ける
1 縮尺調整するための作業
1-1 「地理院の緯度経度の換算」のサイトを利用します https://vldb.gsi.go.jp/sokuchi/surveycalc/surveycalc/xy2blf.html
地図上の基準ポイントとなる2地点において、世界測地系座標値(X,Y)から緯度経度に換算する。
左図の場合(Y軸で200m離れた点)
X=-225,000 Y=-83,200 が
緯度 33°58'06.19366" 経度 131°15'58.83422"
X=-225,000 Y=-83,000 が
緯度 33°58'06.25058" 経度 131°16'06.62464"
貼付け精度を高めるためには、次の2点を考慮
基準ポイントは測量該当区域でなるべく離れた位置が良い。
2点間の距離は、貼付け調整が楽にするため XYどちらか方向にキリの良い離れとする。 サンプルの場合には、Y方向に200m離れた位置としている。
1-2 「地理院地図Vector」のサイト
緯度経度を入力するとその位置が中央に表示される。
(1)表示範囲は、最大にしておく(アイコンをプロットするとき誤差を少なくするため)
(2)サイト上部にある検索窓に [33度58分06.19366秒 131度15分58.83422秒 ]
と入力し実行すると2段目の地図中央部に十字線(図面中心位置を示す)が出る。
この位置が検索した座標の位置となる。図面を移動するとずれるので注意
(3)この点位置にアイコン追加でプロットする
プロットサイズは、判別できる大きさでなるべく小さい方が良い
(4)次の点も同様にプロットする
(5)プロットした点が3段目図のようになる
見えつらいが 左右に赤ポチがあります。
(6)この2点は必ず入れて、既知または新点となる基準点や水準点が入る
範囲を画面に表示させる。3段目図
(7)これがCADに貼り付ける地形図となる。
CADに貼り付けるにはjpgでないとダメみたい。jpgに変換必要
※地理院地図Vectorの使い方は、そのサイトで確認してください。
1-2 CADへの貼付け
(1)貼り付けるRapidファイルを開く
(2)貼り付けるレイヤを選択
貼付けるレイヤの縮尺は、事前に設定しておくこと
(3)貼付けするファイルを選択しそのままスライドするとCAD上に表示される
左図上段図参照
1-3 サイズの調整
(1)地形図を作成したときに設定した2つのポイントの距離を測定
距離測定は地形図を作成したレイヤで行うこと。
例として 2点間の距離は 211.531mであった
(2)縮小拡大
この2点間は200mで設置したので、200÷211.531=0.94549倍
図形移動で 0.94549倍で 移動する
移動後点間距離で確認する。配置図なので誤差が少なければOK
◎この地図上に杭点の配置をしてその位置を図化するためであるので
少しくらいのずれが生じても問題ない。この誤差を少なくするため
できるだけ離れた位置の2ポイント設定が良い
1-4 CADへの貼付け
(1)縮尺調整した地形図を規格の位置に移動させる
左図は、外枠はA3サイズとしている
(2)配置後地形図の周りを線で囲む。(後に移動や複写するときの基準とする)
1-5 地形図にトンボ線を入れる
(1)地形図入れた2つのポイントを結ぶ
(2)この線に直角方向の基線を入れる
(3)縦横の基線より適切な間隔でトンボ線を作成
(4)縦横トンボに座標値を入れる
1-6 地形座標とCAD座標の関係取得
(1)トンボ線の2つの交点座標を取得
左図の場合 引出線の上側がCAD座標 下側が測量座標である。
以上で下準備終了
【B】基準点等を地形図上に落とす
1 既知基準点
1-1 プロット
(1)シート「測量報告書」に座標換算の関連付け座標を入力
(2)既知資料と現地調査結果より関係データ入力
(3)エクセルの「既基点」とあるセルを選択しフォームのメニューボタン「測量報告書作成」をクリック
(4)左図3段目に示すピンク色で既知基準点位置と杭名が書き出される
1-2 所定用紙に貼付け
(1)CAD上に用意している図枠に作成した図面を複写すると左図のようになる。
(2)つづいて基準点現況報告と点検結果の表を作図する。
エクセル内に作成している関係作業を実行すると3段目の図となる
添付する座標リストや点検表は、表形式ならばエクセルで自由に調整できます。
以上で既知基準点の報告書用プロットは終了
2 既知水準点・他
既知基準点と同様に作成する
既知水準点・新設基準点・新設水準点
を用意してあります。