普段の授業で話していることをテキストにまとめました.
以下の点に注意してください.
テキストは書きかけです.
今後も随時アップデートされますので,内容が変わったり,追加されたりすることがあります.
本テキストの内容は所属する組織の意見とは関係ありません.
目次
Part A一人の人間の行動を分析する
第1章 なぜたくさんのモノに囲まれても幸せになれないのか:選好と効用
1.1 映画『365 日のシンプルライフ』
1.2 選好
1.2.1 強選好の公理
1.2.2 無差別の公理
1.2.3 選好の公理と性質
1.3 効用
1.3.1 効用
1.3.2 効用と選好の関係
1.3.3 ペトリの選択と顕示選好
1.4 限界効用逓減則
1.4.1 限界効用
1.4.2 限界効用逓減則
1.4.3 ペトリの幸・不幸を理解する
1.5 効用関数を微分で捉える
1.5.1 微分
1.5.2 微分で効用と限界効用を捉える
第2章 なぜ危険なカニ漁に挑むのか:確率とリスク
2.1 ドキュメンタリー『ベーリング海の一攫千金』:荒波でカニ漁をする男たち
2.2 確率の扱い方
2.2.1 確率
2.2.2 期待値
2.3 期待効用とリスク
2.3.1 カニ漁をモデル化する
2.3.2 期待効用
2.3.3 確実性同値額
2.3.4 リスクプレミアム
2.4 リスクと効用関数
2.5 なぜ漁師たちはベーリング海の荒波に身を投じるのか
第3章 移り気な金融商品の値段をモデル化するには:連続変数の確率変数
3.1 世界最初のバブルが起こるまで
3.2 金融商品を確率変数で表す
3.2.1 連続変数の確率変数
3.2.2 確率密度関数と積分
3.2.3 期待値と分散
3.2.4 同時分布と期待値の性質
3.2.5 分散の性質と共分散
3.2.6 相関係数と2 変数の関連
第4章 なぜ格付け会社はクズな金融商品にAAA をつけたのか:ポートフォリオとリスクの分散
4.1 映画『マネーショート』
4.2 時限爆弾が爆発するまで
4.2.1 住宅ローン
4.2.2 サブプライムローンと住宅バブル
4.2.3 モーゲージ債(MBS)
4.2.4 債務担保証券(CDO)
4.2.5 サブプライムローンの崩壊
4.2.6 CDO の高い格付け
4.3 ポートフォリオとリスク分散
4.3.1 「卵を一つのバスケットに入れてはいけない」
4.3.2 ポートフォリオ
4.3.3 ポートフォリオの期待利益率
4.3.4 ポートフォリオの分散
4.4 μ-σ 平面からポートフォリオをみる
4.4.1 媒介変数表示を変換する
4.4.2 r = 1 のとき
4.4.3 r = -1 のとき
4.4.4 -1 < r < 1 のとき
4.5 サブプライムローンとポートフォリオ
第5 章なぜ教育格差は維持されるのか:相対リスク回避仮説と決定木
5.1 高学歴への熱望と熱狂:『きっと,うまくいく』
5.2 Breen-Goldthorpe モデル
5.2.1 教育の意思決定を考える
5.3 相対リスク回避仮説をモデルで理解する
5.3.1 ディシジョンツリーによる記述
5.3.2 BG モデルの仮定
5.3.3 相対リスク回避を効用から定める
5.4 進学するか否か
5.4.1 出身階層Hの場合
5.4.2 出身階層Mの場合
5.5 親の階層によって異なる進学への意思決定
5.6 発展:分布の点から見る相対リスク回避仮説
5.6.1 2階層で分布が等しい場合
5.6.2 2階層で分布が異なる場合
第6 章なぜカルトや陰謀論はフォロワーの生活スタイルを変えるのか:合理的選択理論の応用
6.1 のめりこむカルト:ゲーム『FarCry 5』
6.2 カルトや陰謀論は生活様式を変える
6.2.1 共同生活をするカルト宗教
6.2.2 現代のカルト?:陰謀論
6.2.3 カルトと陰謀論の共通点
6.3 Iannaccone のChurch-Sect モデル
6.3.1 CS モデルの仮定1:効用
6.3.2 CS モデルの仮定2:意思決定
6.4 なにが宗教を特徴づけるのか
6.4.1 世俗との距離
6.4.2 ジャンプが意味するもの
6.5 補足:凸関数・凹関数
6.5.1 準凸関数
6.5.2 凸関数・凹関数
6.5.3 log は凹関数である
6.5.4 2 階微分と凸関数・凹関数
Part B 2者以上の行動を分析する
第7 章なぜゴルフにはホールインワン保険があるのだろうか:保険
7.1 『こち亀』の部長,ホールインワンを連発するの巻
7.2 保険
7.2.1 ホールインワンにおけるリスク
7.2.2 なぜ保険が存在するのか
7.3 モデルによる分析:仮定
7.3.1 モデルの仮定:加入者
7.3.2 期待効用と無差別曲線
7.3.3 モデルの仮定:保険会社
7.4 保険料・保険金の決定
7.4.1 保険市場が独占市場の場合
7.4.2 保険市場が完全競争市場の場合
7.5 事故確率と保険料の関連
7.6 健康保険はなぜ全員加入しているのか?
第8章 なぜバイトや社員は雇い主に従わないのか:エージェンシー問題
8.1 マクドナルドの創業者は誰か:映画『ファウンダー』
8.1.1 フランチャイズ先の店舗が本部の言うことを聞かない
8.1.2 マクドナルド兄弟との契約が厳しい
8.1.3 そして決別へ
8.2 「バイトテロ」はなぜ生じるのか
8.2.1 なぜ人は言うことを聞かないのか
8.3 モデル
8.3.1 その1:簡単な数値例
8.3.2 その 2:いくらなら働くのか?
8.3.3 人を頑張らせるには
8.4 エージェンシーコスト
8.4.1 頑張ってくれる条件を座標平面から確認する
8.4.2 もし情報の非対称性がなかったら
8.4.3 真面目に働かせるための代償
8.5 合理的だからいうことを聞かない
8.5.1 指標の誤り:マルチタスク
Part C 社会の中の人間の行動を分析する
第9 章なぜ他人と比べて不満を抱くのだろうか:相対的はく奪とBK モデル
9.1 『ちいかわ』でハチワレが気まずくなったのはなぜか?
9.2 相対的はく奪
9.3 花形部隊が不満を抱くメカニズム
9.3.1 スタウファーのデータ
9.3.2 準拠集団
9.4 Boudon-Kosaka モデル
9.4.1 モデルの設定
9.4.2 均衡時の競争参加人数
9.4.3 昇進率と相対的はく奪度
9.5 モデルと実際のデータとの比較
9.6 発展:現実に最も近いモデルのパラメータを最小二乗法によって推定する
第10 章なぜ気づけばみなタピオカを飲んでいるのか:閾値モデル
10.1 気づけばみな同じことをしている?
10.2 閾値モデル:有限の集団を想定する
10.2.1 モデルの設定
10.2.2 具体例1:離散的な場合,定義から分析する
10.2.3 具体例1:離散的な場合,グラフから分析する
10.2.4 具体例2:閾値のピークが高い値にきている場合
10.3 閾値モデル:無数の集団を想定する場合
10.3.1 具体例3:右に裾が長い分布
10.3.2 具体例4:正規分布の場合
10.3.3 収束と分岐点
10.4 閾値モデルの展開
10.4.1 マーケティングとの関連