大学院への進学を志望される方へ
修士・博士への進学・入学・編入学をご希望の方へ
修士・博士への進学・入学・編入学をご希望の方へ
毛塚研究室では,自らの社会学的な問いを持ち,数理・計量社会学ないし計算社会科学的アプローチによって明らかにしたい,という方を受け入れております.
出願前に研究のマッチングと能力を見るために,研究計画書を準備のうえ,必ず毛塚までメール ( kkezuka[at]scs.kyushu-u.ac.jp [at]→@へ ) でご連絡いただき,オンライン or 対面 での面談を受けてください.
九州大学大学院 地球社会統合科学府の入試関連ページは こちら から確認してください.
気軽に毛塚の研究室(EC311)までいらしてください.在室かつ対応可の時には,修士・博士への進学のみならず,社会学・社会科学の統計学関連の相談を受け付けます.事前にメール ( kkezuka[at]scs.kyushu-u.ac.jp [at]→@へ ) にて予約いただけると確実です.
・社会人的なコミュニケーション
挨拶をする,報連相をする,目的設定をした上での会話・ミーティング,基本的なメール作法などなど,円滑なやり取りに必要です.無駄な時間も減って生産的な研究生活を過ごすことができます.
・パソコンの基本的な操作能力
パソコン,Office系の基本的な操作には習熟していてください.
・情報収集能力
自ら必要な情報をネットのみならず本や論文から探し,得る能力を卒論等の段階で身に着けておくとよいでしょう.
・英語
英語論文を読むことになりますので,辞書を引きながらでも論文を読み通せるぐらいの読解力があればよいでしょう.
・勉強だけをせず,研究を行う
修士・博士課程は「研究」を行う場です.「社会学を勉強したい」というメンタリティで来ると,研究を遂行することができず,修士・博士論文が書けなくなってしまいます.「研究」をする,ということを理解していらしてください.
・社会での事象に対する学術的好奇心・疑問を抱く
社会学は社会が分析対象です.珍しい事件のみならず,日常的な出来事・当たり前だと思っていることを成り立たせているメカニズムも探求します.常に社会に目を向け,「なぜそうなっているのか」という問いを見出す好奇心が肝要です.
・数学だけをやらない:あくまで社会学を
毛塚研究室はあくまで社会学の研究室です.社会の問いを明らかにすることが目的であって,数学は手段です.数学を目的とする方は他の研究室をご検討ください.
・主体性:自ら問いを設定し,研究を推進する.
(ほかの多くの社会科学系の研究室と同じく,)毛塚研究室では,自らの研究テーマ・リサーチクエスチョンは自分で設定します.教員から研究テーマを与えることはしません.人から言われて動くのではなく,自分自身で研究を進めていくことができる主体性が求められます.
・自力でやりきる/人を頼る:自力・他力のバランス感覚をもつ.
研究を進めていくと,解決できない壁があります.基本的には,自らの手でやりきることを前提にして作業を進めていくことになります.その方が,自らの能力が涵養されるからです.しかし,自力ではどうしても解決できないことがあります.その場合は人に頼ることも重要です.自力・他力のバランスをうまくとりながら進まなくてはなりません.
・謙虚さ:アドバイスに耳を傾け,学問的謙虚さを持つ
教員や他の先生からアドバイスをもらうことがあると思います.その場合はいったん受け止めましょう.自分は全知全能ではありませんので,謙虚にアドバイスに耳を傾け,自らの血肉とする度量が必要です.
・誠実さ:素直になる,ウソをつかない,約束を守る
「次回のミーティングまでにこれをやりましょう」と合意した場合,その作業は確実にやりましょう.できなかった場合は,嘘をつかずに,できなかった旨をきちんと伝えましょう.研究者より前に人として,誠実であることは最も重要な要素です.
その他,卒論・修論・博論の書き方やレジュメの書き方など様々な情報をnoteにまとめていますので,こちらの記事群もご一読ください.
研究・学習生活におけるTips|KazuhiroKezuka(毛塚和宏)|note
本研究室では,これらの書籍についてある程度理解していることを期待します.いずれの本も目を通しておいてください.
これらの本に加えて,ご自分の研究テーマの関連書籍・論文も読んでおきましょう.
社会学全般
・数土直紀他,2025,『社会学入門』勁草書房.
・長谷川公一他,2019,『社会学 新版』有斐閣.
・西澤 晃彦・渋谷望,2008,『社会学をつかむ 』有斐閣.
・那須壽編,1997,『クロニクル社会学』有斐閣.
社会調査法・方法論
・盛山和夫,2004,『社会調査法入門』有斐閣.
・今田高俊編,2000,『社会学研究法 リアリティの捉え方』有斐閣.
・レイモン・ブードン著,宮島喬訳,1970,『社会学の方法』白水社.
数理モデル・数理社会学
・チャールズ A.レイブ ・ジェームズ G.マーチ著,佐藤嘉倫他訳,1992,『社会科学のためのモデル入門』ハーベスト社.
・数土直紀 ・今田高俊編,2005,『数理社会学入門』勁草書房.
・数理社会学会監修,2004,『社会を〈モデル〉でみる: 数理社会学への招待』勁草書房.
・盛山和夫編著,浜田宏・武藤正義・瀧川裕貴著,2015,『社会を数理で読み解く:不平等とジレンマの構造』有斐閣.
ミクロ経済学・ゲーム理論
・神取道宏,2014,『ミクロ経済学の力』日本評論社.
・武藤滋夫,2001,『ゲーム理論入門』日本経済新聞出版社.
・佐藤嘉倫,2008,『ゲーム理論 人間と社会の複雑な関係を解く』新曜社.
社会統計学・計量分析
・片瀬一男他,2015,『社会統計学ベーシック』ミネルヴァ書房.
・片瀬一男他,2019,『社会統計学アドバンスト』ミネルヴァ書房.
・神林博史・三輪哲,2024,『【改訂新版】社会調査のための統計学』技術評論社.
・毛塚和宏,2022,『社会科学のための統計学入門 実例からていねいに学ぶ』講談社.
・数理社会学会監修,2015,『計量社会学入門 社会をデータでよむ』世界思想社.
・数理社会学会監修,2006,『社会の見方、測り方: 計量社会学への招待』勁草書房.
・東京大学教養学部統計学教室,1991,『統計学入門 (基礎統計学Ⅰ)』東京大学出版会.
ネットワーク
・チャールズ カドゥシン著,五十嵐祐ほか訳,2015,『社会的ネットワークを理解する』北大路書房.
計算社会科学
・マシュー・J・サルガニック著,瀧川裕貴他訳,2019,『ビット・バイ・ビット デジタル社会調査入門』有斐閣.
・鳥海不二夫他,2021,『計算社会科学入門』丸善出版.
数学関連(必要に応じて)
・永田靖,2005,『統計学のための数学入門30講』朝倉書店.
・平岡和幸・堀玄,2004,『プログラミングのための線形代数』オーム社.
・平岡和幸・堀玄,2009,『プログラミングのための確率統計』オーム社.
Basic Book List for International Master Cource
・Giddens, Anthony and Philip W. Sutton, 2021, Sociology, Polity.
・Lave, Charles A. and James G. March, 1993, An Introduction to Models in the Social Sciences, University Press of America.
・Imai, Kosuke, 2017, Quantitative Social Science: An Introduction, Princeton University Press.
・Salganik, Matthew J., 2017, Bit by Bit: Social Research in the Digital Age, Princeton University Press.
・Kadushin, Charles, 2012, Understanding Social Networks: Theories, Concepts, and Findings, Oxford University Press.