『わたしたちがもっと 見つめる先: 視線認知をめぐる先 端研究(三つ目がとおる)』
What our eyes are more aiming for: Frontiers in the cognitive studies of gaze (third time's the charm)
「目は心の窓」「目は口ほどにものを言う」といわれているように、目は心を映し出す。
私たちは、他人の目からその人の注意や感情といったさまざまな情報を読み取っている。
社会的認知研究の高まりをうけて、90年代から共同注意などの他者の視線理解の研究が
発達心理学や比較認知科学において進展した。そして、その流れは、視線によりトリガー
される社会的注意の問題などに代表される形で、神経科学などとも連携しつつ広がっている。
第77回、78回大会にわたるシンポジウムでは、発達、臨床、脳科学、工学といったさまざま
な視点から、視線認知に関する先端研究の紹介が行われた。三回目となる本シンポジウムでは、
4名の研究者によって予測的注視が明らかにするもの、アイコンタクトの効果、他者の視線の影響、
顔魅力に対する視線の効果といった視線認知研究を多角的にながめる機会を提供する。
そして、私たちが見つめる先にある視線研究の未来を議論したい。