本の外見
投稿日: Oct 10, 2015 3:15:15 PM
これはほぼイメージ通りにできたと思うのは,装幀・外見です.
ムック本の大きさにせず.普通の本の大きさにする,というのは,いちばん最初から担当のYさんと話していて,そもそも何の雑誌だが定かでない頃からの案です.それに加えて,自分としては「白基調の表紙」も譲れないところでした.
そして,昔の「現代思想」とか,「美術手帖」みたいに軽く小脇にかかえて外出しカフェの野外席とかで読む.そういうイメージビデオを作るという案は刊行委員会に却下されましたが.
最初のデザイン案はもっと理系っぽかったのですが,粘ってイメージに合わせてもらいました.デザイナーさんに感謝です.
もう少し表紙にツヤがあって,紙面の上下左右に余白が多ければ完璧だったかもしれませんが,後者はページ数の関係もありますし,ほぼ満点に近いと思います.
Yさんの発案で,表紙に蛯名優子さんの絵を使うことになったのも,良かったと思います.2巻がどういう色合いで,どの絵を使うことになるのか楽しみです.
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昔の人間だからか,本は情報の束であるだけでなく,モノでもあると思っています.
「キンドル版がなくて残念」というご意見が複数あり.なかには読者の手元にいかずブックスキャンに直行した本もあるようで時代を感じます.自分もスキャンしているのでひとのことは言えませんが.
なんとなく,現在の商業出版という形態は紙の有形の本とともに終わるのではないかという気がしています.
出版社はなくなりませんが,何か「情報の格付け機関」みたいなものに変貌してゆくのではないかと.